データ分析に携わる職業10選|求められる能力・将来性も解説!
デジタル化が進む近年、さまざまな業種で「課題解決に向けたデータ分析」が活用され、データ分析の仕事はますます重要性を増しています。当記事では、データ分析に関わる職業から求められる能力、さらに将来性まで徹底解説しています。
近年はさまざまな業種で課題解決のためにデータ分析が活用され、データ分析の仕事はますます重要性を増しています。「データ分析に携わる職業に就きたい」「具体的な仕事内容を知りたい」と考える方は多いでしょう。
今回はデータ分析に携わる職業についてを中心に、データ分析の仕事に求められる能力・スキルや将来性なども解説します。
目次
データ分析に関わる仕事の主な種類3つ
データ分析に関わる仕事は「AIエンジニア系」「データエンジニア系」「データコンサルタント系」の3つに大別されます。種類によってデータ分析で果たす役割や、求められる主なスキルが異なるため、違いを理解しておきましょう。
3つの仕事について、おおまかな働き方を解説します。
AIエンジニア系
AIエンジニア系は、AIにデータを与えて機械学習による詳細な分析を行う仕事です。データ分析の流れの中では、主に下記の役割を果たします。
要件定義 | クライアントの課題から分析対象を明確化する。 |
データ分析 | 収集したデータをもとに分析を行う |
また、AIの使用目的に合わせたロジック構築を行うことも、AIエンジニア系の仕事です。データ分析時の間違いや不具合を起こさないために診断・判定の精度を上げつつ、分析がなるべく速く完了するように処理性能を向上する必要もあります。
データエンジニア系
データエンジニア系は、分析に使用するデータを収集して、分析可能な形にデータを処理する仕事です。データ分析の流れの中では、下記の役割を果たします。
データ収集 | AIエンジニア系が定義した要件に合わせて、必要なデータを収集する。 |
データ加工・処理 | AIでのデータ分析が行いやすいようにデータを加工する。 |
データエンジニア系の仕事では、収集データの種類や加工データの修正などをAIエンジニア系と随時話し合う必要があるため、AIエンジニア系との連携が重要となります。
データコンサルタント系
データコンサルタント系は、AIによるデータ分析の結果を活用して、クライアントの課題解決につながる改善案を提示する仕事です。企業によっては改善案の実行支援や実行後のフォローを行うケースもあります。
データコンサルタント系の仕事は、クライアント側の担当者と会話をしながら改善策を提案する必要があり、高いコミュニケーション能力が求められます。
データ分析に携われる職業10選|各職業の仕事内容も
データ分析に携わる職業としては、下記の10個が挙げられます。
● 研究者 ● 開発者 ● AIエンジニア・IT技術者 ● データアナリスト ● データサイエンティスト ● プロジェクトマネージャー ● マーケター ● リサーチャー ● ビジネスコンサルタント ● クオンツアナリスト |
以下では、各職業の働き方や仕事内容、向いている方の特徴などを紹介します。
研究者
データ分析における研究者は、大学や民間の研究機関に在籍して、画像・文章・数値といったデータの処理・解析技術向上につながる技術研究を行っています。研究の成果を論文や発表資料にまとめ、知識を広く伝えることが研究者の役割です。
研究者の中には、シンクタンク職員として働く方もいます。シンクタンクとは、省庁や企業から委託を受けた課題について調査・研究を行い、調査結果の共有や解決策の提案を行う組織のことです。
「データを集中的に調査・分析できる環境で働きたい」「経済課題や社会課題に取り組む仕事に就きたい」という方は、研究者やシンクタンク職員が向いています。
開発者
開発者は、さまざまな商品・サービスの開発を行う職業です。商品・サービスの開発を行うには既存の自社商品・競合商品の分析が必要であり、知見を広げるために開発者自らがデータ分析を行うケースも多くあります。
データ分析における開発者は、自身が持つ知識をもとに、商品の設計・開発・製造といった工程の分析を行います。データ分析によって課題や不具合を発見し、改善された商品の開発へとつなげることが開発者の役割です。
開発者に向いているのは「商品の開発・製造工程に興味がある」「設計したモノが形になるのが好き」といった方です。
AIエンジニア・IT技術者
AIエンジニアは、AI(人工知能)の開発から実際の運用まで携わる職業です。具体的な仕事内容としては、AIの機械学習・深層学習に使用するアルゴリズムの研究と構築、AIを使用した商品・サービスの開発が挙げられます。
もう1つのIT技術者は、ITインフラの構築や運用管理を担う職業です。データ分析におけるAIエンジニア・IT技術者は、構築したAIやITインフラを用いてデータの高度な分析・整理を行います。
AIやITインフラは進歩が著しい分野であり、知識・技術が日々アップデートされています。「最先端の技術を用いてデータ分析を行いたい」という方はAIエンジニア・IT技術者が向いているでしょう。
データアナリスト
データアナリストは、収集したデータの処理・分析を専門とする職業です。中にはデータコンサルタント系のデータアナリストも存在し、分析したデータをもとにクライアントへの提言も行います。
データアナリストの主な仕事内容は、さまざまなツールを活用してデータ分析を行い、クライアントの課題解決ができる方法を提案することです。活躍するためには統計学の知識や分析ツールの操作スキル、論理的思考力などさまざまな能力が求められます。
「データを活用して考えることが得意」という方はデータアナリストに向いています。
データサイエンティスト
データサイエンティストは、IoTにより得られるビッグデータや企業の業務データなどを分析し、企業の意思決定や課題解決を支援する職業です。データアナリストよりも広範な領域のデータを取り扱うケースが多く、データ分析のスペシャリストと言えます。
データサイエンティストの主な仕事内容は、仮説を立てた上でデータ分析により検証し、解決策の提案を行うことです。データ分析ツールなどの能力はもちろん、クライアントの課題に合わせたデータ収集システムが構築できるスキルも求められます。
データサイエンティストは「仮説を立てて検証する作業が好き」「大量のデータから意味のある数値を発見することが得意」という方に向いている職業です。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトの計画立案を行い、プロジェクト全体が円滑に進むよう管理する職業です。データ分析においては、クライアントの課題解決ができるシステム開発計画を主なプロジェクトとして扱います。
プロジェクトマネージャーの仕事内容は多岐にわたり、主なものとしては「システム開発計画の策定」「プロジェクトチーム作成」「プロジェクトの管理」の3つです。システム開発者とデータ分析者の橋渡しを行うなど、チーム内のマネジメントも行います。
プロジェクトマネージャーは幅広い知識・スキルに加えて経験も求められるため、「データ分析に携わった経験が豊富」な方に向いています。
マーケター
マーケターは、企業のマーケティング業務を専門的に手がける職業です。マーケティング業務では、自社の商品・サービスをより多く売るための仕組みを考える必要があり、データ分析が重要となっています。
マーケターにおけるデータ分析の仕事内容は、市場ニーズ・顧客情報の分析や自社・競合の比較、広告効果の評価などです。マーケティング業務はどの業種にも必要であり、マーケターとして働ける人材は高い需要があります。
「ビジネスの仕組みに興味を持っている」「データの変化を捉え、改善策に反映させることが好き」という方は、マーケターに向いていると言えるでしょう。
リサーチャー
リサーチャーは、市場のデータを収集・分析する「マーケティングリサーチ」を専門的に行う職業です。
マーケターと役割が似ているものの、施策実施・改善も行うマーケターと比較して、リサーチャーはデータ収集・分析により重点を置いています。分析結果をもとにして現況の考察や課題抽出も行うため、データ分析を緻密に行わなければなりません。
また、リサーチャーは最新の情報を提供することが求められていて、データの取得・調査方法の最適化を常に考える必要がある点も特徴です。
リサーチャーの業務には多角的な視点が必要であり、「クライアント・消費者双方の視点からデータの分析ができる」方に向いています。
ビジネスコンサルタント
ビジネスコンサルタントは、クライアントのビジネスを分析し、ビジネス課題の共有や改善に向けた施策立案を行う職業です。分析対象には経営状況・事業戦略・業務プロセスなどがあり、課題の徹底的な洗い出しを行うためにデータ分析が必要となります。
ビジネスコンサルタントとして働くには、クライアントの事業内容・業界・ビジネスモデルに対する深い理解が欠かせません。提案内容を採用するかの決定権はクライアント側にあるため、分析結果を分かりやすく説明するスキルや説得力も求められます。
ビジネスコンサルタントは、「特定の業界について専門的な知識がある」「コミュニケーション能力に自信がある」という方に向いている職業です。
クオンツアナリスト
クオンツアナリストは、金融・証券業界において金融工学などの手法を駆使し、データ分析を行う職業です。
クオンツはQuantitative(定量的・数量的)から派生した用語で、高度な数学的手法により市場分析をしたり、金融商品を開発したりすることを指します。株価や企業業績といった膨大なデータを扱い、将来の展開を予測することも、クオンツアナリストに求められる役割です。
「高度な数学・物理学などの学術的知識を使える仕事をしたい」という方に、クオンツアナリストは向いています。
データ分析の仕事に求められる能力・スキル
データ分析の仕事に携わるには、「基本的なデータ分析・活用スキル」「ビッグデータに関するスキル」の2つが最低限必要です。さらなるスキルアップを目指すためには、その他の能力・スキルを身につけることも不可欠と言えるでしょう。
以下では、データ分析の仕事に求められる代表的な能力・スキルを4つ紹介します。
情報収集能力
情報収集能力は、膨大な量の情報から必要なデータを抽出・整理する能力です。データ分析では情報収集によって得られたデータをもとに分析を行うため、必要なデータを的確に集められる高い情報収集能力が求められます。
情報収集能力を左右するのは、必要なデータを把握する能力と、情報収集ツールを適切に使い分ける能力です。「データ分析にはどのようなデータが必要か」「必要なデータの収集に適したツールは何か」という視点を持つことで、情報収集能力を高められます。
論理的思考力
論理的思考力は、物事・情報を客観的な視点で整理し、筋道立てて思考を展開する能力です。ロジカルシンキングと呼ばれることもあります。
データ分析の仕事では、「データ分析の目的は何か」を理解した上で、「課題解決につながる分析・提案」をしなければなりません。論理的思考力が身についていると、収集したデータから課題を抽出し、筋道立てた思考で解決策を導き出せるようになります。
論理的思考力を伸ばすためには、普段からさまざまな課題に向き合い、仮説立案・検証を経て結論を出すという訓練を行うという方法があります。
問題解決能力
問題解決能力は、発生している問題に対する解決策を発見・実行する能力です。論理的思考力と似ているものの、問題解決能力は解決策を見つけるだけでなく、実行に移す点が異なります。
データ分析の仕事は、データ収集・分析を行う手法を考えて、実行に移さなければなりません。分析結果にもとづく改善を行う必要もあり、業務の各所で問題解決能力が求められます。
問題解決能力を伸ばすには、問題や原因を可視化し、解決のための方法を立案・実行する訓練が有効です。
統計学知識
統計学知識は、データ全体に見られる特徴を把握したり、正確性の高い予測を立てたりするときに必要となる統計学の知識です。
データ分析では多くのケースでAIによる分析が導入されているものの、AIが出力したデータを理解、もしくはより深く分析するのはデータ分析を行う人間です。データの共通項を発見したり、特異なデータを抽出したりするときに、統計学知識が役立ちます。
データ分析に関わる仕事の将来性
近年はSNS・IoT・AIがビジネスで広く使われるようになり、企業の事業戦略やマーケティングにおいてビッグデータを活用する機会が増えました。ビッグデータの活用領域は今後ますます拡大すると見られており、データ分析に関わる仕事の将来性は高いと言えます。
また、データ分析に関わる仕事の多くでAIを使いこなす必要があることも、将来性が高い理由の1つです。機械学習・深層学習モデルを構築できるなどのスキルは、AIを使用するさまざまな分野で応用できるため、AIを使いこなす人材は将来にわたって活躍できるでしょう。
データ分析に関わる仕事は現在でも多数の求人募集が出されていて、人材の需要が高まっています。
まとめ
データ分析に関わる主な仕事には、紹介した10個の職業があります。職業によって仕事内容や求められる能力が異なるため、自分に合う職業があるかを探すとよいでしょう。 データ分析に携わる職業は将来性が高く、現在も多くの求人が存在しています。
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