転職 How to
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2024.05.13

文系出身でも技術職として働ける?目指しやすい業種と必要な準備も

「文系出身でも技術職として働ける?目指しやすい業種と必要な準備も」のイメージ画像‐ガッツポーズをしているウイルテックの男性従業員と女性従業員

「文系出身者は技術職に就けない」というイメージをもつ方も多くいますが、それは間違いです。当記事では、文系出身の未経験者でも技術職として活躍できる理由から、文系出身の未経験者が技術職に就くためにすべき準備までを徹底解説しています。

技術職は「理系出身者が就く」というイメージが強く、「文系出身者では技術職に就けないのでは」と不安に感じている方も多いでしょう。確かに業界や業務内容によっては理系出身者のほうが有利であるケースもありますが、IT業界のエンジニアなど文系出身者でも技術職として活躍できる職種も少なくありません。

そこで今回は、文系出身の未経験者でも技術職として活躍できる理由や、文系出身者ならではの強みについて解説します。文系出身者が目指しやすい技術職の職種や、技術職に就くために行うべき準備も併せて確認し、自分の適性を考慮した上で勉強などの準備を始めましょう。

文系出身でも技術職に就くことは可能!

「文系出身でも技術職に就くことは可能!」のイメージ画像‐文系、理系と書かれた積み木と、学校とボールを持った人間のフィギア

就活生や転職を考えている社会人の中には、「技術職は理系出身者、文系出身者は営業職や事務職」といったイメージをもっている方も多いでしょう。しかし、実際には文系出身の未経験者でも技術職として働くことは十分に可能です。

情報処理推進機構(IPA)が公表している「IT人材白書2020」によると、IT業界における技術職の約3人に1人が文系出身者とされています。

【IT業界の技術職に占める文系出身者の割合】

●   最終学歴における専攻分野が文系の先端IT従事者:30.2%
●   最終学歴における専攻分野が文系の先端IT非従事者:34.6%

なお、先端IT従事者とは、データサイエンスやAI、IoT、デジタルビジネスなどのIT業務に携わる人材を指します。先端IT非従事者は、先端IT従事者が携わる業務以外のIT業務を担う人材であることを押さえておきましょう。

いずれにしても、技術職に文系出身者が就くことは珍しいことではありません。近年では技術職採用を理系出身者に限定しない企業も増えてきたため、文系出身者も技術職での採用を目指しやすくなっています。

出典:「IT人材白書2020」

文系出身の未経験者でも技術職として働ける理由

「文系出身の未経験者でも技術職として働ける理由」のイメージ画像‐公園の木の机の上に本と眼鏡が置かれている写真

文系出身の技術職も多いとはいえ、知識や経験がないためハードルが高いと感じる方も少なくないでしょう。

しかし、最近ではさまざまな理由から、文系出身の未経験者でも問題なく技術職として働ける企業も増えています。ここでは、文系出身者が技術職として働ける3つの理由について詳しく解説します。

人材不足に伴う積極採用が増加しているため

少子高齢化に伴い、近年はどの業界においても人材不足が深刻化しています。特に、IT業界においては年々ニーズが増加しているにもかかわらず、人材不足が常態化している状況であると言えるでしょう。

このような背景から、仕事に対する意欲や基本的なスキルがある方であれば、専攻分野や経験の有無を問わず積極的に採用を進めている企業が増えています。選考を受ける際には、仕事に対して積極的に取り組む姿勢や、働くことへの熱意をアピールするとよいでしょう。

学歴よりも人柄・適性を重視する企業が多いため

専門的な知識やスキルを重視する企業もありますが、最近では専攻分野よりも人柄や適性を重視する企業が多くなっています。「技術職としての適性があるか」「努力や勉強を根気よく続けられる人物か」といった点が評価される傾向にあることを押さえておきましょう。

また、技術職としてチームメンバーとスムーズに意思疎通できることも重要なポイントです。専門的な知識やスキルがなくても、コミュニケーション能力が高い方は技術職としての採用につながりやすいでしょう。

スキル習得に向けた研修期間を設ける企業が多いため

文系出身者や未経験者を積極的に採用している企業では、多くの場合、スキル習得に向けた研修期間が設けられています。例えば、IT業界ではプログラミングの経験がない方が入社するケースも多いため、入社前後でプログラミングをはじめとする研修を実施している企業も少なくありません。

専攻分野や経験の有無を問わず人材の採用を進めている企業では、入社時点で専門スキルを有するかどうかはあまり重視していません。今後の成長に期待している企業が多いため、研修期間で知識やスキルを身につけつつ、業務を通して勉強していけば問題なく仕事をこなせるでしょう。

文系出身者だからこそ評価されやすい4つの強み

「文系出身者だからこそ評価されやすい4つの強み」のイメージ写真‐打合せをしているウイルテックの男性従業員たち

企業によっては、文系出身者がもつ強みを評価し、技術職として採用することも珍しくありません。文系出身者の中には、技術職として評価されやすいスキルを持つ方も多くいます。

ここでは、文系出身者が技術職として評価されやすい4つの特徴・強みについて解説します。

コミュニケーションスキル

技術職はものづくりやシステムの構築、現場での作業といった業務だけでなく、取引先や顧客先への訪問・チームメンバーとのやり取りなど人と接する機会の多い仕事でもあります。技術職として長く活躍するためには、仕事で関わりをもつ方とスムーズにコミュニケーションを取れる能力が求められるでしょう。

文系出身者の中には、コミュニケーションスキルに優れた方も多くいます。専門的な知識やスキルがなくても、チームメンバーとのやり取りやマネジメント、顧客対応などにおいて高い能力を発揮できることは、自身の大きな強みとなるでしょう。

文章力・読解力

技術職は企画書や設計資料を作成するなど、文章力を必要とする業務にも多く携わります。また、資料から顧客が求める要件を理解した上で、ニーズに合ったものを作れるよう設計書を作成する技術も必要です。文章から相手が求めることや意図することを読み取れる読解力も、技術職に必要な能力と言えるでしょう。

文系出身者の場合、情報を整理して文章化する力や、長い文章から重要な情報や相手が求めることを読み取る力が身についている方も少なくありません。文章力や読解力があることは、技術職としての業務をスムーズに進める上で優位にはたらくでしょう。

語学力

文系出身者の中には、英語をはじめとする外国語スキルを身につけている方も多いでしょう。近年ではビジネスの場でもグローバル化が進んでおり、顧客やチームメンバーに海外出身の方がいるケースも少なくありません。

チーム内に語学力に秀でている方がいれば、他言語を話す顧客やチームメンバーとも円滑にコミュニケーションを取れるでしょう。特にIT業界では重宝されるため、強みとして十分アピール可能です。

柔軟性

文系出身者や未経験者は、大学などで業務に関連する専門的な知識・スキルを身につけてきた理系出身者と比べて、業務に対する先入観が少ないと言われています。先入観が少ないことにより、入社した企業の方針ややり方を柔軟に取り入れることができるため、業務や職場に慣れるのも早いでしょう。

また、IT業界など技術系の業界は常に進化を続けており、新しい知識や技術、考え方が次々に生まれています。柔軟性がある方は新しい物事にも積極的に対応できるため、技術職として大いに活躍できるでしょう。

文系出身者が目指しやすい技術職6選

「文系出身者が目指しやすい技術職6選」のイメージ画像‐技術職の黒板を技術者3人が囲んでいる様子が、粘土細工で再現されている

文系出身者や未経験者が目指しやすい技術職には、主に次のような職種があります。

●   プログラマー
●   システムエンジニア
●   クラフトエンジニア
●   機械系エンジニア
●   プロジェクトリーダー
●   プロジェクトマネージャー

ここでは、上記6つの職種について、主な仕事内容や文系出身者が目指しやすい理由を解説します。

プログラマー

プログラマーとは、システムエンジニアが作成した設計書・仕様書に基づいて、プログラミング言語を使ってシステム・ソフトウェアの開発(プログラミング)を行う職業です。IT業界の技術職において最初に配属される場合が多い職種であり、プログラミングの実務を通してシステムやコンピュータに関する知識・思考力を身につけていきます。

文系出身者が目指す場合、プログラミングに関する知識は必要であるものの、最初から複数の言語を扱える必要はありません。新しい知識やスキルをコツコツと学び続けられる柔軟性のある方や、読解力・論理的思考力が高い方に向いていると言えるでしょう。

システムエンジニア

システムエンジニアとは、顧客へのヒアリングから顧客のニーズに最適な仕様のシステムを開発・設計する職業を指します。システムのプログラミングはプログラマーに依頼する場合もありますが、システムエンジニア自身がプログラミングを行うことも珍しくありません。プログラマーの上位職として、リーダー的なポジションに就くケースも多く見られます。

システムエンジニアにはプログラミングの知識・スキルのほか、ヒアリング能力やコミュニケーションスキル、マネジメント力などが求められます。コミュニケーション能力が高い方、人と関わることが好きな方は強みを大いに発揮できるでしょう。

クラフトエンジニア

クラフトエンジニアとは、製品の企画・設計・製造に関わる技術職を指します。現場の製造ラインで検査や組立作業のノウハウを学ぶことからスタートするため、最初から専門性が求められるわけではありません。研修や業務を通して仕事を覚えていけるため、文系出身の未経験者でも始めやすい仕事と言えるでしょう。

クラフトエンジニアは実務を通して少しずつ専門性を磨き、将来的には高い専門知識・スキルをもつエンジニアを目指す職業です。新しい知識やスキルを積極的に学べる方や、地道に努力できる方は順調にステップアップしていけるでしょう。

機械系エンジニア

機械系エンジニア(メカニカルエンジニア)は、機械や設備の開発・設計・製作・管理といった業務に携わる技術職です。機械系エンジニアには機械系の知識やスキルが求められますが、同じように現場での経験も重要視されます。現場で実際に機械や製品に触れることで得た経験が業務に活かされるため、文系出身者でも十分に活躍できるでしょう。

また、機械系エンジニアはプロジェクトのリーダー役となることも少なくありません。マネジメント力やコミュニケーションスキルが高い方は、その能力を大いに活かすことができるでしょう。さらに、ものづくりに携わるには法律・法規の知識も必要です。法学専攻の方はもちろん、文章力や読解力に優れている方はスムーズに仕事を進められるでしょう。

プロジェクトリーダー

プロジェクトリーダーとは、製品やシステムなどの開発プロジェクトにおいて、プロジェクトの遂行を担う現場責任者のことを指します。プロジェクトの要件確認から設計、システムの確認・テスト・納品までを管理する職種であり、納期に遅れないよう開発スケジュールを管理することが主な仕事となります。

プロジェクトリーダーはスケジュール管理能力や問題解決能力とともに、メンバーから信頼される人間力が求められます。リーダーシップやコミュニケーション能力、ヒアリング能力などに自信がある方は、これらのスキルを大いに発揮できるでしょう。

プロジェクトマネージャー

プロジェクトマネージャーとは、顧客へのヒアリングや予算・品質・納期の決定、製品やシステムの完成・納品といったプロジェクト全体の進行を管理する責任者です。現場のリーダーであるプロジェクトリーダーとは異なり、プロジェクトマネージャーはプロジェクトがスムーズに進行するようマネジメントすることが主な仕事となります。

プロジェクトマネージャーは、プロジェクトを円滑に進めるためのマネジメント能力のほか、顧客やチームメンバーとのコミュニケーション能力・交渉力が求められます。顧客の求めることを汲み取れる読解力のある方や、人と関わることが好きな方・得意な方は仕事をスムーズに進められるでしょう。

文系出身の未経験者が技術職に就くためにすべき準備

文系出身の未経験者でも技術職を目指すことができますが、就職活動を始める前にできる限りの準備をしておきたいという方も多いのではないでしょうか。

ここでは、文系出身の未経験者が技術職への就職を目指すにあたり、事前に行っておくべき3つの準備を紹介します。

技術職に対する適性の見極め

技術職を目指す前に、自分の価値観や性格が技術職に向いているか見極めることが大切です。次のような項目をチェックし、自分に技術職としての適性があるか確認しておきましょう。

【技術職としての適性がある方】

●   好奇心が強く前向きである
●   論理的に考えることが得意
●   コミュニケーション能力がある
●   柔軟性がある
●   ものづくりが好き

【技術職にあまり向いていない方】

●   地道な作業が苦手
●   体を動かす仕事が好き
●   不特定多数のお客さんと接する仕事がしたい

基本的なプログラミングスキルの習得

IT系の技術職を目指す場合は、基本的なプログラミングスキルを事前に習得しておくと安心です。プログラミングの学習方法には、大きく「オンライン学習サイトや書籍を使用した独学」「プログラミングスクールへの通学」の2つがあります。

独学は場所や時間を問わず低コストで勉強できるというメリットがありますが、質問相手がいなかったりモチベーションの維持が難しい点に注意が必要です。

一方、プログラミングスクールは疑問点をすぐ解消できる環境が整っており、カリキュラムに基づいて着実にスキルを身につけることができます。独学と比べてコストがかかりやすい点には注意しましょう。

IT系資格の取得

IT系の技術職を目指す場合、資格の取得は必須ではないものの、選考時や入社後の実務において自分の大きな強みになります。下記のような資格は取得していて損はないため、自分が身につけたい知識・スキルに合わせて資格取得を目指しましょう。

【おすすめのIT系資格】

●   マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)
●   ITパスポート試験
●   基本情報技術者試験
●   応用情報技術者試験
●   CAD利用技術者試験
●   ITストラテジスト試験

まとめ

理系のイメージが強い「技術職」ですが、近年では人物重視で採用する企業の増加や人材不足などを理由に、文系出身者でも問題なく働ける環境が整備されています。特にIT系の技術職は文系出身の未経験者でも目指しやすいため、適性を判断した上でプログラミングの勉強やIT系資格の取得を行い、就職活動を有利に進めましょう。

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