「半導体不足2つの原因」|何が影響した?解消の見込みを解説!
半導体不足は、2020年の秋以降から日本でも取り上げられるようになりました。中には直接影響を受けたことで、半導体不足を実感した人もいるでしょう。何が原因で、どんな製品に影響を与えたのか、そして解消の見込みはあるのか解説していきます。
はじめに
半導体を使用した製品は、わたしたちの身のまわりにあるものほとんどに該当します。連絡ツールとして必要なスマートフォンや調理に便利な電子レンジ、移動手段に活用する自動車や電車など生活の一部として重要なものばかりです。
そのため半導体不足が話題になるほど、「原因ってなに?」「これからどうなっていくの?・・・。」「自動車や電化製品を新調しようと検討していたけど、大丈夫かな・・・。」など、不安になることも多いですよね。
そこで今回は半導体不足をテーマに、いくつかある原因の中から2つに絞りわかりやすく解説していきます。
そのほか半導体不足は何に影響しているのか、解消の見込みはあるのかも併せてお伝えしていきます。
半導体不足2つの原因
半導体不足は、いくつかの原因が重なり需要と供給のバランスが崩れたことによるものです。その原因の中から、2つあげてみました。
1つめは、新型コロナ感染拡大によるものです。感染を広げないためにも、リモートワークの推奨や教育現場におけるオンラン教育によってパソコンやタブレットが普及、そのほか移動手段に自動車を選ぶ人が増えたことなど、新しい生活様式に伴い半導体製品が急激に増加したことです。
2つめは、供給体制によるひっ迫です。需要拡大の一方、世界的経済停滞や半導体工場の稼働停止・閉鎖が相次いだというものです。特に中国上海市で製造されるウエハ(半導体集積回路の材料)は、9割が上海市に集中しているため、2か月間に及ぶロックダウンは日本にも大きく影響をもたらしました。
半導体不足で影響しているもの
半導体不足によって品薄の状態や不足している製品の中には、エアコンや洗濯機などの家電製品が入荷待ちなど影響はさまざまです。中でも、自動車業界は大きな痛手を負うことになってしまいました。
日産自動車に関しては、2021年当初50万台の減産削減で調整、アメリカの自動車業界においては、半導体の在庫を長期的に抱えることができないため、減産せざるを得ない状況だったのです。 そのためスバルやスズキ自動車は、納車までに最短でも2か月待ちと時間がかかっている状況でした。ただ、人気の車種は時間がかかる場合でも待つ顧客が多いことから、自動車の需要は半導体不足とは関係なく今後も堅調であることは確かなようです。
半導体不足解消の見込みは?!
半導体不足は各国や各企業での製造力強化によって、2023年頃には供給力も上回ってくる、あるいは2022年後半ごろから解消していくのではと言われています。
しかし一方で、ボタンやセンサーから取得した情報を処理し出力する「32ビットマイコン(マイクロコントローラ)」を含む複数の部品に関しては、今後も不足の状況が続く見通しです。
一時的な半導体不足解消に繋がるものもある中、今後も新型コロナ感染拡大によるロックダウンや、半導体製造に必要な大量の水が、近年続く災害によって滞ってしまうかも?といった懸念はしばらく続きそうです。
まとめ
今回は、半導体不足となってしまった原因を2つ。そして影響した製品や、今後の解消の見込みまで簡単に解説いたしました。
半導体不足の原因はさまざまです。特に今回、ご紹介した上海のロックダウンは、感染者が世界的にも広がっている中、今後も中国の「コロナ・ゼロ」対策に伴い、再びロックダウンが行われるのでは?と気になる話題でもあります。 エアコンや洗濯機などの家電製品や、自動車の買い替えをご検討されている方は、人気商品に関しては早めのご購入が必要になる場合もでてきます。場合によっては、中古商品が値上げされてしまう事態にもなりかねません。いずれにせよ、半導体は私たちの生活により身近であるということです。