CADオペレーターに向いている人の特徴11選|未経験から目指す方法
当記事では、CADオペレーターの概要から、CADオペレーターに向いている人の特徴・おすすめの資格・未経験から目指す方法まで徹底解説しています。CADオペレーターとして働きたい方や他業界からの転職を考えている方は、ぜひご覧ください。
2D CADや3D CADはさまざまな業界で使われていて、CADを扱うCADオペレーターは高い需要があります。CADオペレーターの仕事に興味があり、自分に向いているかどうかが気になる方も多いでしょう。
今回はCADオペレーターに向いている人の特徴を中心に解説し、CADオペレーターにおすすめの資格や、未経験から目指す方法も紹介します。CADオペレーターとして働きたい方や、他業界からの転職を考えている方はぜひ参考にしてください。
そもそもCADオペレーターとは?
CADオペレーターとは、設計支援ツールの「CAD」を使用して、設計士が作成した設計図の仕上げをする仕事です。CADは「Computer Aided Design」の略で、コンピュータ上で図面作成を行えるソフトウェアを指します。
CADオペレーターの仕事内容は、CADで作成された設計図を見やすく清書したり、設計士の指示を受けて図面を修正したりすることです。設計図が手書きで作成されている場合は、CADで図面を描き起こす作業も担当します。
CADは図面作成のためにさまざまな業界で使われていて、CADオペレーターが活躍できるフィールドも多数存在します。主な活躍業界と仕事内容は下記の通りです。
活躍する業界 | 主な仕事内容 |
製造業界 | 機械製品の3D・2D図面の仕上げを行います。 |
建築業界 | 建築物の間取り図面や構造図面を描き起こします。 |
土木業界 | 土木工事に使用する設計図の作成補助を行います。 |
設備工事業界 | 電気配線や水道管配管の図面作成、設備配置図を作ります。 |
アパレル業界 | デザインを図面に描き起こし、量産用型紙を作成します。 |
なお、近年は設計士もCADを扱うことが多いものの、設計士とCADオペレーターの仕事内容は異なります。設計士は製品の仕様をもとに設計図を作成する仕事であり、CADオペレーターは設計士が作成した設計図を仕上げる仕事です。
仕上げた設計図は完成図として製品開発・生産に使われるため、CADオペレーターは見やすい図面を作成することが求められます。
CADオペレーターに向いている人の特徴11選
CADオペレーターに向いている人には、いくつかの共通する特徴があります。向いている人の特徴が備わっていれば、日々の業務にやりがいを感じやすくなったり、スムーズなキャリアアップが見込めるようになったりするでしょう。
以下で紹介する特徴は、いずれも特別優れた能力が求められるわけではありません。働くうちに自ずとスキルが身につくこともあるため、特徴を把握して習得を目指すことがおすすめです。
ものづくりに興味関心がある
企業はCADオペレーターが仕上げた設計図をもとにして、製品開発や製造を行います。ものづくりに興味関心がある人は設計図にも関心を持つことができて、CADオペレーターの仕事を高い熱意で遂行できるでしょう。
設計図をもとに製造された製品は市場に流通し、企業の経済活動や人々の生活で使用されます。CADオペレーターとして携わった成果が形となるため、「ものづくりの業界で働いている」というやりがいを感じられる仕事です。
集中力が高い
CADオペレーターは扱う図面の正確性が求められるとともに、納期の厳守が求められる仕事です。仕事への集中力が高い人は図面の正確性と業務スピードを両立できるため、CADオペレーターに向いています。
特に設計士の指示を受けて図面の修正をする際は、納期に余裕がないことがほとんどです。集中力の高さを発揮して素早く修正対応できると企業から評価されやすくなり、キャリアアップも目指せます。
几帳面で細かい作業が得意
CADオペレーターの仕事では図面作成時に数値を入力したり、図面の細部を微調整したりといった作業があります。完成した図面にミスがあることは許されないため、几帳面で細かい作業が得意な人が向いている仕事です。
CADオペレーターはデータのファイリングや、プリントアウトした設計図の管理を行うこともあります。几帳面さはファイリングや紙の設計図の管理をするときにも必要です。図面の取り間違いや紛失を起こさず、スムーズに業務を行えるようになります。
金型設計について、こちらのコラムに詳しくご紹介しています。
CADを用いた設計についてはこちらもご参考ください!
数字や図形に苦手意識がない
CADオペレーターは数字を入力して線や図形の調整を行います。設計士の指示や元の設計図から図形の正しい形をイメージしたり、調整に必要な数字がすぐに考えられたりする人はCADオペレーターに向いているでしょう。
また、立体データを設計する3D CADのCADオペレーターは、3次元のオブジェクトやモデルを理解するスキルが必要です。空間認識能力が高く、立体データの作成に必要な数字や3Dモデルを把握できる人は、3D CADを使用する現場で活躍できます。
最低限のパソコンスキルを有している
CADオペレーターは基本的にコンピュータ上でCADを使用するため、最低限のパソコンスキルを有していると働きやすくなります。アイコンをクリックして図形作成・修正をしたり、数字入力を行ったりといった操作を問題なく行えるようにしましょう。
職場によってはデータ管理や情報共有のためにCAD以外のアプリケーションを使用することもあります。CADだけでなく、Office系ソフトなどの基本的なアプリケーションの操作方法も把握しておくことがおすすめです。
最低限の業界知識を有している
CADオペレーターは最低限の業界知識を有していると、自分が携わる図面の意味が理解できて仕事へのやりがいを感じられます。
CADオペレーターが活躍する業界は就業先の会社によって異なり、図面をもとに作られる成果にも違いがあります。たとえば機械製造業のCADオペレーターは産業機械や工作機械の図面を扱い、住宅メーカーであれば注文住宅などの図面を仕上げることが仕事です。
「前職で建築業界で働いていた」など、業界についての知識をすでに持っている人は、関連業界のCADオペレーターとして活躍できます。
ある程度のコミュニケーション能力がある
CADオペレーターは黙々と作業に打ち込む時間が多い一方で、設計士や他部門の人員、クライアントとの打ち合わせもある仕事です。ある程度のコミュニケーション能力があれば、意見交換やフィードバックの確認、修正する方向性の話し合いなどを円滑に進められます。
特に他部門の人員やクライアントと打ち合わせをするときは、CADや作図に関する専門用語を使わずに説明する必要があります。相手の視点に立ってコミュニケーションを取る能力を身につけるとよいでしょう。
向上心がある
CADは更新がよく行われるソフトウェアであり、バージョンが変わると操作方法が大きく変わったり、新しい機能が追加されたりします。CADオペレーターはCADの機能を使いこなせたほうが働きやすくなるため、向上心がある人に向いている仕事です。
また、近年は製造業界などを中心にAI・IoTの活用といった技術革新が進んでいて、図面作成をする製品にも新しい技術が採用されているケースがあります。向上心がある人は新しい業界知識も意欲的に学ぶことができて、学んだ知識を業務に活かしながら働けるでしょう。
デスクワークが苦にならない
CADオペレーターの仕事は大部分がCADでの製図作業で、どうしてもデスクワークが多くなります。「一日中オフィスで働く仕事が好き」「座ったままの時間が多くても負担を感じない」など、デスクワークが苦にならない人はCADオペレーターが向いています。
デスクワークにあまり慣れていない人は、オンとオフの切り替えを身につけるとよいでしょう。たとえば休憩時間や昼食の時間に身体を軽く動かすようにすると、デスクワークのストレスを解消しやすくなります。
管理能力が高い
CADオペレーターは納期厳守の仕事であり、担当する図面を納期までに仕上げるように管理する能力が必要です。複数のタスクを同時並行で進めなければならないケースもあるため、管理能力が高い人が向いています。
プロジェクト全体における製図作業の役割を確認したり、修正の箇所・順番を把握したりするときにも管理能力の高さが求められます。自分でタスクの優先順位を考えて、納期に間に合うように作業を進める柔軟性も身につけるとよいでしょう。
手に職をつけたいと考えている
CADオペレーターはCADを使って製図するという専門性があり、仕事を通して製図の知識やCADスキル・コンピュータスキルを学べます。
特にCADはさまざまな業界で使用されているため、CADスキルを学べるCADオペレーターは手に職をつけたいと考えている方に向いている仕事です。
近年はAIが台頭しているものの、図面をチェックして完成図へと仕上げるCADオペレーターは将来もなくなる可能性が低い仕事と考えられています。CADオペレーターで働けば、将来的にも安定した収入を得ることが期待できるでしょう。
CADオペレータの年収についてはこちらのコラムをご参考ください!
CADオペレーターにおすすめの資格3つ
CADオペレーターとして働く上で必須の資格はありません。
しかし、求人によってはCAD関連資格の保有を応募要件としていたり、資格保有者のほうが採用後の仕事の幅が広がったりするケースがあります。
CADオペレーターを目指す方は、以下で紹介する資格の取得を目指すことがおすすめです。
CAD利用技術者試験
CAD利用技術者試験は、CADに関する知識・技能を評価する民間資格です。
CAD利用技術者試験には「2次元CAD利用技術者試験」「3次元CAD利用技術者試験」の2種類があり、受験者は自分が受験する試験を選べます。
2次元CAD利用技術者試験は1級・2級・基礎の3等級があり、1級はさらに建築・機械・トレースに分かれています。試験は2D CADを使用するための知識と作図技能が問われる内容です。
一方で3次元CAD利用技術者試験は1級・準1級・2級の3等級があります。試験は3D CADの操作に必要な知識・技能が備わっているかが見られる内容です。
なお、2次元CAD利用技術者試験・3次元CAD利用技術者試験ともに、1級・準1級は下位級を取得していないと受験資格を満たせません。まずは2級の取得を目指しましょう。
建築CAD検定試験
建築CAD検定試験は、CADで建築図面を作成するときに必要な知識・技能を評価する民間資格です。
等級は准1級・2級・准2級・3級・4級の5等級に分かれています。受験資格は設定されていないため自分のスキルに合う等級を受験可能です。ただし、4級は高校による団体受験のみ実施されます。
建築CAD検定試験はいずれの等級も筆記試験がなく、CADを使用した実技試験のみとなっている点が特徴です。
建築図面の作成技術の評価に特化した資格であり、資格を保有すると建築業界への転職に役立ちます。
オートデスク認定資格プログラム
オートデスク認定資格プログラムは、AutoCADに代表されるオートデスク製品の操作・活用スキルを認証する民間資格です。資格試験を通してCAD実務に役立つ専門知識・技術を学び、ユーザーのレベルアップにつなげることを目的としています。
オートデスク認定資格プログラムの試験は「AutoCAD ユーザー」「Revit Architecture ユーザー」「Fusion 360 ユーザー」の3種類があります。自分の業務で使用するソフトに対応した試験を選び、受験しましょう。
未経験からCADオペレーターを目指す方法
CADオペレーターは専門性のある仕事であり、募集する企業の多くは即戦力の人材を求めています。未経験の方がCADオペレーターとして働くには、未経験から即戦力の人材へとどのように成長するかを考えることが大切です。
最後に、未経験からCADオペレーターを目指す方法を2つ紹介します。
「未経験OK」の求人に応募する
CADオペレーターの求人募集の中には「未経験OK」の職場があります。未経験OKの求人に応募すれば、未経験の方もCADオペレーターとして働くことが可能です。
未経験OKの職場では、基本的に新人研修・スキルアップ研修・OJT研修などの教育制度が整っています。採用後にCADオペレーターに必要な知識・スキルを学べるため、仕事を通じて活躍できるCADオペレーターに成長できるでしょう。
職業訓練校やスクールに通う
CADのスキルは幅広い業界で求められており、職業訓練校やスクールでは建築CAD・機械CADといったCAD関連のカリキュラムが用意されています。職業訓練校やスクールに通うことで、未経験から即戦力への人材へとステップアップできます。
職業訓練校は、再就職のための基本的な知識・技術を習得できる施設です。受講料は原則無料であるものの、テキスト代などの費用負担は発生します。
もう1つのスクールは、自分が習得したいスキルを学べる施設です。受講料などの費用がかかるものの、目的に合ったスキルを効率的に習得できます。
まとめ
CADオペレーターはCADを使用して図面の仕上げをする仕事で、製造業界や建築業界などの業界で高い需要があります。
記事で紹介した11の特徴に当てはまる方は、CADオペレーターに向いています。当てはまる特徴がない場合もCADオペレーターで働けないわけではなく、仕事を通じて自分の資質を磨くこともできます。
CADオペレーターは未経験からでもなれる仕事です。未経験からCADオペレーターになりたい方は、未経験OKの求人を探したり、職業訓練校やスクールに通ってスキルを身につけたりするとよいでしょう。
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