半導体のはなし
半導体のはなし
2023.09.26

半導体メモリとは?|スマートフォンでの役割も解説

半導体メモリーとは

半導体メモリをテーマに、その特徴や種類などについて簡単に解説しています。また、私たちが日常的に使用しているスマートフォンではどのような役割をしているのか、併せてスマートフォンを選ぶ際に便利な情報もお伝えしていきます。

半導体メモリとスマホ・スマートフォン

はじめに

半導体は、大きく分けると「無機半導体」「有機半導体」と呼ばれる二種類があります。二つの違いは、有機材料を使っているかそうでないかによって、性質などが変わってくるというものです。

すでにご存じの方や、半導体には種類があることを初めて耳にした方も多いのではないでしょうか?「無機半導体」と「有機半導体」は、今後、環境問題においても耳にする機会が多くなる用語でもあります。

今回は、半導体の性質から「無機半導体」と「有機半導体」について簡単に解説していきます。どちらも身近な製品に多く含まれていますので、この機会に一緒に学んでいきましょう。

半導体メモリとは?

半導体メモリとは、トランジスタ(スイッチング/増幅作用)やコンデンサ(電気を貯める・放電する)など半導体素子で構成され、電気的にデータを保持、記憶する役割を担っています。

そのため磁気性など他の記憶装置が不要なことから、「軽量で小型化」が実現、そのためスマートフォンやパソコン、デジタルカメラ、そのほかウェアラブルデバイスであるスマートウォッチなどの小型機器にも対応が可能です。

また半導体メモリは、「読み出しや書き込みが自由にできるRAM/Non- Volatile Memory(不揮発性

メモリ)」と、「読み取り専用とするROM/Volatile Memory(揮発性メモリ)」の大きく2種類に分けることができます。

半導体業界で働くイメージ

半導体メモリの種類|2つに分類されます。

半導体メモリは、以下の2つに分類されます。

半導体メモリ・種類特徴
ROM/Non- Volatile Memory(不揮発性メモリ)・電源が切れてもデータが消えない(保持できる)
RAM/Volatile Memory(揮発性メモリ)・電源を切ると記憶データが失われる

また、上記から更にそれぞれ2種類に分類することができます。その違いをみていきましょう。

【ROM/Non- Volatile Memory(不揮発性メモリ)】

「NOR型フラッシュメモリ」・・・読み取りが高速、書き込み低速、消費電力が高い、信頼性が高い、高価

「NAND型フラッシュメモリ」・・・読み取りが低速、書き込みが高速、消費電力が少ない、信頼性が低い、低コスト

【RAM/Volatile Memory(揮発性メモリ)】

「DRAM(ディーラム)」・・・リフレッシュ動作(データの記憶が消えないよう電荷を補充)が必要、消費電力が高い、処理速度が遅い、高集積化が可能、低コスト

「SRAM(エスラム)」・・・・リフレッシュ動作が必要、消費電力が少ない、処理速度が速い、大容量には不向きであり集積度低い、高価

上記をみて分かるように、それぞれの足りない点を一方の優れた点で補いながら、製品や用途によって使い分けられています。

スマートフォン・スマホの中の半導体メモリー

RAMとROM|スマートフォンでの役割

半導体メモリのRAMとROMは、普段私たちが使用しているスマートフォンにも活用されています。それぞれどのような役割を担っているのか、調べてみました。また、スマートフォンを購入する際に知っておくと便利な情報も併せてご紹介しています。

【RAM|スマートフォンでの役割】

RAMは、一時的にデータを保管する役割を担い、RAMの容量によって動作速度や複数のアプリ、大きなデータをスムーズに扱えるのかが変わってきます。そのため、RAMの容量が大きければ処理に影響することはありません。

・ゲームが中心の人・・・4GB以上がおすすめ

・SNSやメールなどが中心の人・・・2GB~がおすすめ

・高画質の動画やゲーム両方利用の人・・・6GB以上がおすすめ

【ROM|スマートフォンでの役割】

ROMは、動画や写真など長期保存する役割を担い、ROMの容量次第で多くの動画や写真、データを保存することができるようになります。ただROMの容量が足りなくなった場合でも、マイクロSDなどで対応するのも良いでしょう。

・写真や動画を多く保存したい人・・・64GB以上がおすすめ

・写真や動画をあまり保存しない人・・・32GB以下でも十分

スマートフォンを選ぶ際、容量が大きい方を選びがちですが目的に応じて選ぶことで、「スマートフォンの本体価格を抑える」「バッテリーの消耗を抑える」「電池の減りを抑える」などに繋がります。また、上記はあくまでの基準であり店頭などでスマートフォンを購入する際は、目的を伝えそのうえで判断基準にすると良いでしょう。

RAMとROM

まとめ

今回は半導体メモリとは?種類やスマートフォンにおけるRAMとROMの役割などについて簡単に解説いたしました。

・半導体メモリとは?・・・半導体素子で構成され電気的にデータを保持することが特長、データの記憶や保持する役割を担う

・半導体メモリの種類は?・・・

①「読み出しや書き込みが自由にできるRAM/Non- Volatile Memory(不揮発性メモリ)」

②「読み取り専用とするROM/Volatile Memory(揮発性メモリ)」

・半導体メモリのスマートフォンにおける役割・・・RAM=一時的なデータ保管、ROM=動画や写真などの長期保存 スマートフォンを購入する際、どの機種を選べば良いのか迷う場合は、使用する目的に合わせ半導体メモリの容量を基準に選んでみるのも良いかもしれません。