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2026.01.26

半導体エンジニアとは?仕事内容・必要スキル・未経験からの目指し方

半導体チップの画像

近年では、半導体エンジニアの需要が日本でも高まりつつあります。今回は、半導体エンジニアの概要や仕事内容から、平均年収、求められるスキル、将来性、未経験から目指す方法、おすすめの資格まで徹底解説しています。

半導体エンジニアは世界中で高い人気がある職種で、日本においても需要が高まっています。ニュースなどで半導体産業の情報を目にして、半導体エンジニアの働き方に興味を持った方も多いのではないでしょうか。

半導体エンジニアの仕事内容は最先端技術に深くかかわっていて、平均年収や将来性の点で魅力が多い職種です。

今回は半導体エンジニアの概要から、仕事内容・平均年収と必要なスキル、未経験からの目指し方とおすすめ資格までを分かりやすく解説します。半導体エンジニアに少しでも興味のある方は、ぜひ参考にしてください。

この記事の監修

ウイルタス編集部

ウイルタスでは、製造業・ものづくり業界に特化した人材サービスを展開しています。
当メディアでは、求職者の方に役立つキャリア形成のノウハウから、現場で活かせるスキルや業界トレンドまで、幅広い情報をお届けしています。

半導体エンジニアとは?

半導体基盤の写真

半導体エンジニアとは、半導体の集積回路(IC)を設計するエンジニア職種です。

半導体は情報処理を行う電子部品であり、パソコン・スマートフォンをはじめとして身の回りにあるさまざまな電子製品に組み込まれています。最先端技術製品の開発と製造には半導体が欠かせず、世界中で高い需要が存在する状況です。

半導体を製品へと組み込む際には、複雑な「集積回路」の設計が必要です。半導体エンジニアは専門的な知識・スキルを用いて集積回路の設計を行う職種であり、半導体業界で重要な役割を担っています。

半導体エンジニアの仕事内容

半導体エンジニアとひとくちに言っても、担当する業務によって「半導体エンジニア」と「プロセスエンジニア」の2つに区分されます。半導体エンジニアに興味がある方は、2つの区分による働き方の違いを知っておきましょう。

ここからは、半導体エンジニアとプロセスエンジニアの仕事内容を解説します。

半導体エンジニア

半導体エンジニアの仕事内容は、半導体の集積回路を設計することです。顧客の要望に適合する半導体製品を作る役割を担っていて、さまざまな製品に組み込む半導体の製造に欠かせない仕事と言えます。

半導体エンジニアが行う集積回路の設計は、下記の流れで進めます。

1顧客の要望を把握し、実現可能な仕様を検討して仕様書にまとめます。
2仕様書にもとづき、処理ロジックの設計を行います。
3設計した処理ロジックを実現できるよう、論理回路の生成・最適化を行います。
4論理回路のレイアウトを設計します。

完成したレイアウトのパターンは「フォトマスク」と呼ばれ、半導体の材料である「ウェハー」にパターンを焼き付けて半導体の集積回路が作られる仕組みです。

プロセスエンジニア

プロセスエンジニアは、半導体製品における製造工程の設計・開発・監視など、製造工程の管理を担う上流レベルの仕事です。

プロセスエンジニアの主な仕事内容は下記の3つです。

製造工程の設計
半導体製品の製造・開発に必要なプロセスを洗い出し、使用する製造装置・設備の決定といった製造工程の組み立てを行います。
 
●製造方法の評価
設計した製造工程で試作品を作り、半導体の品質・安全性や生産効率が基準を満たしているかを評価します。
 
●製造ラインの監視・改善
製造ラインを監視し、不具合の発生などがないかを監視します。不具合が発生した場合は原因の分析と工程の見直し・修正が必要です。

半導体エンジニアの平均年収

半導体エンジニアの平均年収は、500万円程度と言われています。ただし、勤務先の企業や職位、本人の年齢・経験によって、半導体エンジニアが受け取れる年収は大きく異なる点に留意しましょう。

20代未経験者の場合は、300万~400万円がスタート時の年収になるケースが多いとされています。一方、経験を積んだ40代以降のベテラン半導体エンジニアであれば、年収1,000万円以上を目指すことも可能です。

また、外資系企業の半導体エンジニアでは、年収1,500万円以上が提示される場合もあると言われています。

半導体エンジニアとして働くのに必須となるスキル

iPadを持った男性とSKILLSのイメージ画像の写真

半導体エンジニアとして働く際は、必須となるいくつかのスキルがあります。半導体エンジニアに必須のスキルを押さえておき、習得を目指すことがおすすめです。

ここからは、半導体エンジニアに最低限求められる3つのスキルを、「そのスキルが求められる理由」とともに詳しく解説します。

最新情報の収集能力

半導体は幅広い分野で活用されており、関連技術も目まぐるしく進歩・発展しています。半導体エンジニアは半導体の設計にかかわる仕事であるため、半導体にかかわる最新情報の収集能力が必要です。

そのため、ニュースや専門メディアを日々チェックし、半導体製造・設計にかかわる技術の進歩や半導体業界の動向に関する最新情報を常に得られるようにしましょう。

半導体の最新情報を敏感につかんでいると、メーカー社内で発生した課題に対して解決策を示せるようになり、専門知識を持った人材として評価されます。

コミュニケーションスキル

半導体エンジニアは現場で作業をするだけでなく、顧客から仕様のヒアリングを行ったり、同僚の半導体エンジニアと仕様について話し合いをしたりもする職種です。プロセスエンジニアになると人的交流の機会はさらに増えるため、高いコミュニケーションスキルが求められます。

半導体エンジニアに求められるコミュニケーションスキルの中でも、特に「専門用語を分かりやすく伝える」スキルが重要です。

半導体製造を依頼する顧客はもちろん、社内であっても別部門には半導体の専門知識を持たない方がいます。専門用語を分かりやすく伝えられると情報共有がしやすくなり、顧客からの信頼獲得や他部門とのスムーズな連携に役立ちます。

英語力

半導体の製造・開発は世界的に活発であり、多くの情報は英語で発信されています。半導体エンジニアにとって、英語力はあると強みとなるスキルです。

プロジェクトによっては海外企業から製造依頼を受けたり、海外の工場と連携して製造を進めたりするケースもあるでしょう。海外企業の顧客やメンバーと英語でコミュニケーションを取り、仕様書も英語で作成できるなど、高い英語力がある半導体エンジニアは社内で重宝されます。

半導体エンジニアの将来性

日本国内の半導体産業はかつては世界トップクラスであったものの、現在は中国・台湾・韓国といった他アジア圏の産業発展に押され、市場のシェアを大きく失っています。半導体事業の縮小・撤退を行う企業も多く、国内での半導体エンジニアの需要も減少傾向にありました。

しかし、近年は日本国内での半導体産業の再興を目指す流れが目立ってきていて、半導体業界の状況には変化が見られます。

具体的な例を上げると、2022年11月には国内で先端半導体の量産を目指す官民連携のプロジェクトとして、ラピダスが設立されました。

2024年2月には半導体大手であるTSMCが熊本工場を開所しています。同じく半導体大手のエヌビディアも、将来的に日本にAI関連の研究開発拠点を設置する考えを示しており、半導体産業復興につながる流れが国内で作られつつある状況です。

また、IoTやAIといったデジタル技術・情報処理技術は進歩を続けていて、製品製造に必須の半導体は高い需要があります。技術進歩は今後も続くと見られるため、半導体需要はさらに高まるでしょう。

世界的に需要がある半導体の設計を担う半導体エンジニアは、半導体メーカーにとって欠かせない人材であり、将来性が十分に期待できる職種です。中でも半導体についての豊富な知識と高い設計技術を持ち、海外企業との連携も行える高い英語力がある人材は、企業から特に重宝されます。

未経験から半導体エンジニアを目指すには?

半導体エンジニアを目指している男性初心者マークを持って、作業着を着用している

半導体エンジニアは未経験からでも目指すことは可能です。

しかし、半導体製造の現場で求められるスキルは極めて多いため、まったくの未経験では企業に応募しても採用されにくいでしょう。

また、フリーランスエンジニアでは未経験可能な案件はほとんどないうえ、英語力が必須となります。

未経験から半導体エンジニアを目指すのであれば、まずはさまざまな知識・スキルを習得することが重要です。

ここからは、半導体エンジニアに必須の知識・スキルを習得する方法を紹介します。

関連書籍で基礎知識を身につける

半導体技術・半導体業界の関連書籍を読み、基礎知識を身につける方法です。半導体について学べる書籍は数多く出版されており、半導体の役割・特性や業界事情を学びたいときに役立ちます。

半導体の関連書籍は、下記のポイントで選ぶとよいでしょう

●専門家や業界人が著者の書籍を選ぶ
●自分の知識レベルや知りたい内容に合う書籍を選ぶ
●業界情報を得たい場合は最新の書籍を選ぶ

特に業界未経験の方は、説明が分かりやすく書かれている書籍がおすすめです。

英語の文献を読み解く

半導体への興味関心は世界中で高まっている状況であり、英語の関連書籍やニュースは数多くあります。英語の文献を読み解くことで、半導体についての知識をより深めたり、海外の業界事情の理解につなげたりできるでしょう。

英語の文献を読むには半導体の基礎知識はもちろん、半導体の業界用語を含めたビジネス英語のスキルが必要です。高い英語力を持っていれば、英語で書かれた半導体の文献を読めるようになり、先進的な知識を備えた人材として価値を高められます。

半導体業界での勤務経験を積む

半導体業界は半導体エンジニア以外にもさまざまな職種が存在します。まずは半導体業界での勤務経験を積んだ後に半導体エンジニアの求人に応募すれば、未経験の方も採用の可能性を高められます。

事務・営業・資材調達などは、未経験の方でも比較的採用されやすい職種です。勤務経験を通じてコミュニケーションスキルや半導体の知識、英語力を養いましょう。

半導体エンジニアにおすすめの資格4選

半導体基板の写真

半導体エンジニアに必須の知識・スキルを身につけたあとは、関連資格を取得してさらに専門性を高めることもおすすめです。

半導体エンジニアにおすすめの資格は、下記の4つです。

●   半導体製品製造技能士
●   半導体技術者検定
●   CAD利用技術者試験
● 機械保全技能検定

最後に、それぞれの資格の概要と取得方法を解説します。

半導体製品製造技能士

半導体製品製造技能士は、半導体製品の製造に関する知識・技術を有していることを証明する国家資格です。資格取得には厚生労働省が管轄する技能検定制度を受検する必要があります。

半導体製品製造技能士の受検級は特級・1級・2級があります。受検資格としては2級が2年、1級は7年、特級は1級合格後から5年以上の実務経験が必要です。半導体エンジニアとして就職し、実務経験を積んでから受検しましょう。

半導体製品製造技能士の合格率(2級~特級の全体)は、令和4年度は約42%です。高難易度ではないものの、合格には十分な勉強が必要と言えます。

出典:厚生労働省「令和4年度「技能検定」実施状況」

半導体技術者検定

半導体技術者検定は、一般社団法人パワーデバイス・イネーブリング協会が主催する民間検定です。半導体分野で高い技術力を有する人材の育成を目的としており、受検資格の制限はありません。

半導体技術者検定の受検級は、エレクトロニクス1級・2級・3級の3種類です。

3級は半導体製造の基礎知識などが出題範囲であり、公式テキストからほとんど出題されます。

2級は「設計と製造」「応用と品質」「パワーエレクトロニクス」の3科目に分かれていて、出題範囲は大部分が公式テキストです。

1級は2級の3科目すべてに合格後、有料の申請認定を行うと取得できます。

CAD利用技術者試験

CAD利用技術者試験は、一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催する民間試験です。CADについての知識・技術を評価する試験であり、業務でCADを利用する技術者のスキルを客観的に証明できます。

CAD利用技術者試験は「2次元CAD利用技術者試験」「3次元CAD利用技術者試験」の2科目があります。半導体エンジニアにおすすめの資格は、CADを使った平面図面作成のスキルを証明できる2次元CAD利用技術者試験です。

2次元CAD利用技術者試験の受験級は1級・2級・基礎の3種類があります。

2級・基礎は受験資格がなく、誰でも受験可能です。1級の受験資格は過去の1級有資格者、もしくは2級有資格者となっています。

機械保全技能検定

機械保全技能検定は、公益社団法人日本プラントメンテナンス協会が主催する民間検定です。取得すると機械設備の保全業務に関する知識を身につけることができ、半導体製造装置などの機械を使用する半導体エンジニアのスキルアップにつながります。

機械保全技能検定の受検級は、特級・1級・2級・3級の4種類です。また、特級を除く各級は実技試験の選択作業があり、選択作業別に試験が実施されます(特級は全作業が実技対象)。

受検級ごとに実務経験による受検資格が定められており、2級は2年以上、1級は7年以上、特級は1級合格後から5年以上の実務経験が求められます。3級は実務経験を含め受検資格が定められていないため、未経験の方でも受検可能です。

まとめ

半導体エンジニアは、半導体集積回路の設計や製造工程の管理を行う職種です。半導体製造で重要な役割を担う半導体エンジニアは将来性が明るく、求人募集の中には高年収を提示するケースもあります。

未経験から半導体エンジニアを目指す方は、必須となる3つのスキルについて習得を目指しましょう。関連書籍から最新情報を取得し、実務経験を積みつつコミュニケーションスキルや英語力を高めると、未経験でも採用の可能性を高められます。 半導体エンジニアとして活躍・キャリアアップを目指すには、紹介した資格の取得もおすすめです。

世界を支える半導体業界は今後も需要の伸びが期待できます。 エンジニアに興味のある方、半導体業界への転職に興味がある方はウイルタスでお仕事探しはいかがでしょうか?

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