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2024.10.22

派遣求人における「寮費無料」は怪しい?どういう仕組み?

「派遣求人における「寮費無料」は怪しい?どういう仕組み?」のイメージ画像=社宅・寮の室内の画像

「寮費無料」と記載された派遣求人を見て、どのような仕組みなのか気になる方も多くいるでしょう。当記事では、派遣求人における寮費無料の仕組みから実際の支出、さらに寮費無料で済める寮タイプ、求人探しの際にチェックすべき項目まで徹底解説しています。

「寮費無料」という言葉を見て、魅力的に感じる反面、「何か裏があるのでは?」と勘ぐってしまう方もいるでしょう。派遣求人の中には、寮費無料と記載されたものも多くありますが、その仕組みや実際の生活費用はどうなっているのでしょうか。また、寮に住むことで本当に生活費が抑えられるのかも気になるポイントです。

そこで今回は、寮費無料の派遣求人に潜む仕組みや費用面の実態、さらに寮生活のメリットとデメリットについて詳しく解説します。

派遣求人における「寮費無料」のからくり

「派遣求人における「寮費無料」のからくり」のイメージ画像‐机の上にメモ帳、ボールペン、造花が置いてあり、メモ帳にFREEの文字が書かれている。

「寮費無料」と記載された派遣求人を見て、「何か裏があるのではないか」と不安を感じる方もいるでしょう。しかし、実際に寮費無料とされる求人に応募して寮に入居する場合、応募者自身が寮費を負担することはありません。給料から「寮費」として天引きされることもなく、家賃の心配は不要です。

寮費無料の「仕組み」は、至ってシンプルです。企業・メーカーに直接雇用される場合は、その企業が寮費を負担します。派遣会社を通じて雇用される場合は、その派遣会社が寮費を負担します。

つまり、求人に「寮費無料」と明記されているなら、寮の家賃は本当に無料です。さらに、ほとんどの場合で敷金・礼金も無料となり、これらが給料から差し引かれることもありません。

企業・メーカーや派遣会社が寮費を無料に設定する理由

企業や派遣会社が寮費を無料に設定するのには、主に2つの理由があります。

●少しでも多くの人材を確保するため

寮費無料の募集で多いのが、製造業の仕事です。製造業の工場には広い土地が必要なため、あまり交通の便が良いとは言えない地方に建てられるケースが少なくありません。近隣に住む働き手だけでは人材が足りない場合が多く、遠方からいかに働き手を集められるのかが課題となります。

そして、その解決策の1つが「寮費無料」です。寮費を負担することで、遠くからでも安心して働きに来てもらえる環境が整い、人材を確保しやすくなります。

●できる限り長く勤めてもらうため

多くの人にとって、住居費は大きな固定費です。寮費が無料であればその負担が大幅に軽減されるため、経済的に安定した生活を送りやすくなります。

これは働き手にとって長く働き続ける意欲にもつながる、魅力的な待遇です。特に製造業のように人手不足が進行している業界では、待遇の良さをアピールすることで、安定した労働力を確保する狙いがあります。

したがって、寮費無料は人手不足を解消し、労働者を定着させるための策の1つと言えるでしょう。

寮費無料の派遣社員寮で必要となるかもしれないその他の費用

「寮費無料の派遣社員寮で必要となるかもしれないその他の費用」のイメージ画像‐白い電卓の周りに家の模型が5個ランダムに並んでいる写真

寮費無料の派遣社員寮に入居する際、賃料が無料であることに加え、敷金・礼金といった初期費用もかからないケースがほとんどです。

しかし、それ以外の費用に関しては寮によって扱いが異なるため、注意しなければなりません。事前に寮の設備や費用の取り扱いを確認し、予算に余裕を持っておくことが重要です。

そこで次に、寮費以外にかかる可能性がある7種類の費用を解説します。

引越し費用

企業や派遣会社によっては、引越し費用を負担してくれる場合もあります。ただ、多くの場合で上限が設定されており、上限を超えた文の費用は自分で負担しなければならない点に注意が必要です。

引越し費用は荷物の量や移動距離、季節によって異なりますが、単身者なら数万~10万円程度が一般的な相場となります。事前に寮への引越し支援の条件を確認し、上限額以下に収まるような計画を立てると良いでしょう。

家具・家電費用

多くの寮では、ベッドや冷蔵庫などの基本的な大型家具・家電がすでに備えつけられているため、引越し後すぐに生活を始められます。設置費用や使用料は無料です。

しかし、テレビや机、電子レンジ・ケトルなどの小型家具や家電は用意されていない場合もあり、使用するなら自分で購入しなければなりません。寮の備品がどの程度そろっているかを確認し、不足しているものがあれば購入費をあらかじめ見積もっておきましょう。

日用品費

入寮後の生活には、歯ブラシやトイレットペーパー、ティッシュなどの日用品も必要です。これらは日常的に消耗するため購入費が一定の負担になるものの、基本的に自腹です。

寮の近くにスーパーやコンビニなどがある場合が多いですが、不足時にすぐ買いに行けるとは限りません。事前に生活で必要なものをリストアップし、優先度が高いものは引越し前にある程度準備しておくのが賢明です。

水道光熱費

水道代や電気代、ガス代などの光熱費は、寮によって取り扱いが異なります。企業が全額もしくは一部を負担してくれるケースもありますが、使用量に応じて自己負担となる寮が一般的です。

使用量次第で金額は変わりますが、相場としては月1万円前後が見込まれます。入寮前にどの程度の水道光熱費が発生するのか確認し、費用を抑えるための節約術を調べておくと良いでしょう。

食費

寮によっては社員用の食堂があり、無料で食事を提供してくれる場合があります。企業によっては、格安で朝食や夕食を用意してくれるところもありますが、必ずしもすべての寮でこうしたサービスがあるわけではありません。

食事つきの寮であれば食費を大幅に節約できるものの、自炊や外食が必要な寮では通常通りの食費がかかります。食堂の有無や食事の料金体系、周辺の食料品店・飲食店の相場を確認することが大切です。

駐車場代

車を所有しているのであれば、駐車場代も考慮しなければなりません。駐車場完備の寮は多いものの、駐車場が無料で利用できるか、有料であればどの程度の費用がかかるかは寮によって異なります。

特に地方の寮では車が必須になるケースが多いため、駐車場代の有無や月額費用を確認しておきましょう。

インターネット利用料

現代ではインターネット環境は生活に欠かせないものとなりましたが、基本的に寮のインターネット利用料は自己負担です。近年ではWi-Fiが完備されている寮も増加しつつあります。ただ、利用料が不要になるWi-Fi完備の寮は人気が高く、空きがないケースも少なくありません。

自腹となる場合、インターネット回線の契約やWi-Fiルーターの設置工事などが必要となり、月額利用料と初期費用を含めたコストが必要です。インターネット利用の費用は月に5,000円前後が相場となります。寮によっては引ける回線が制限される場合があるため、事前に確認しておきましょう。

寮費無料の派遣社員寮と通常の賃貸物件の年間出費の違い

「寮費無料の派遣社員寮と通常の賃貸物件の年間出費の違い」のイメージ画像‐電卓を片手に通帳を確認している男性

寮費無料の派遣社員寮を利用すれば、通常の賃貸物件に住む場合と比較して大幅な節約が期待できます。

以下は、賃料が6万円の部屋と寮費無料の寮で暮らした場合の、年間出費の目安です。

通常の賃貸物件寮費無料の寮
家賃6万円/月(72万円/年)0円/月
初期費用20万円0円
水道光熱費1万~2万円/月(6万~12万円/年)0~1万円/月(0~12万円/年)
合計98万~104万円/年12万円/年

賃貸物件では初期費用や毎月の家賃が大きな負担となる一方、寮では初期費用と家賃がかからず、固定費も比較的安く抑えられるため、年間で約100万円の節約が可能です。

なお、賃貸物件での初期費用は家賃の5倍程度が相場のため、賃料が高ければその分初期費用も増えることを覚えておくと良いでしょう。

寮費無料で住める派遣社員寮の主なタイプ3つ

「寮費無料で住める派遣社員寮の主なタイプ3つ」びイメージ画像‐社宅・寮の共用廊下(アプローチ)の写真

寮費無料の派遣社員寮に対して、「汚い」「古い」といったイメージを持つ方もいますが、実際はそうではありません。最近では清潔で快適な寮も多く、設備も充実しています。派遣社員寮にはさまざまなタイプがあるため、ライフスタイルに応じて選ぶと良いでしょう。

以下では、寮費無料で利用できる代表的な3つの寮のタイプを紹介します。

(1)個室タイプの集合寮

個室タイプの集合寮は、企業が所有するアパートや社宅で、1人用の個室が与えられる寮です。個室の広さは4畳~7畳ほどで、トイレや浴室、食堂などは共有スペースとなり、他の寮生と同じものを使用します。このタイプは派遣社員寮として最も一般的です。

個室タイプのメリットは、プライベート空間が確保されることで、リラックスしやすい点です。また、共有の食堂がある場合、無料もしくは安価な食事が提供される寮もあります。デメリットは、共有スペースの使用ルールやマナーを守る必要があるため、他人との関係に気を使う点です。また、部屋の広さによっては手狭に感じる場合もあります。

(2)相部屋タイプの集合寮

相部屋タイプの集合寮は、2LDKや3LDKの部屋を2~3人でシェアする形の寮です。以前は比較的多くありましたが、近年ではプライバシー保護の観点から減少傾向にあります。各自の部屋には鍵がついているものの、リビングや水回りは共同使用です。

相部屋タイプのメリットには、共同生活を通じて交流が深まるため、同室者と仲よくなりやすい点が挙げられます。デメリットは、自室以外はすべて共有するため、プライベートが制限されることです。水回りの掃除や共有スペースの使い方などで意見が合わないと、ストレスを感じる可能性があります。

(3)ワンルーム寮

ワンルーム寮は、企業が借り上げたアパートやマンションの1Kまたは1Rタイプの部屋に1人で住む形式の寮です。居室に加えてキッチン、バス、トイレなどがすべて完備されており、他の寮生と共有する設備はほとんどありません。

ワンルーム寮のメリットは、プライベートをしっかり確保できる点です。家族や友人を招くのも自由で、暮らし方を他人に干渉されません。水回りも含めてすべてが自分専用のため、清潔な環境を保ちやすい点も魅力です。

デメリットは、他の寮タイプに比べて寮費無料の物件が少なく、寮費の一部を負担するケースが多い点です。また、ワンルーム寮は人気が高いため、空室が出にくい傾向にあります。

寮費無料の派遣求人に応募する(寮生活をする)メリット・デメリット

「寮費無料の派遣求人に応募する(寮生活をする)メリット・デメリット」のイメージ画像‐クリップボードにMERITとDEMERITTを箇条書きに記入する表が挟んであり、その上に木の模型の家が置いてある写真

寮費無料の派遣求人に応募して寮生活を始めるに当たって、金銭面を始めさまざまなメリットがある一方で、生活面でのデメリットが存在する点も無視できません。

以下では、寮生活を送る際の主なメリットとデメリットを解説します。メリットとデメリットを理解しておくと、応募前にどのような寮を探すかの判断基準にもなるでしょう。

6-1. メリット

寮費無料を選ぶ主なメリットは、以下の通りです。

●   生活費を大幅に節約できる
●   初期費用なしで入居できる
●   けがや病気で働けなくても家賃の心配がない
●   通勤が楽で、時間やストレスを減らせる
● 食堂があれば、食費や手間を省ける

寮費無料の最大のメリットは、生活費を大幅に節約できる点です。家賃や初期費用が不要なため、通常の賃貸と比較すると年間100万円程度節約できるでしょう。

固定費も少なく済むため、万が一けがや病気で働けない期間があっても、生活の基盤が崩れる心配がありません。また、大半の寮は職場に近い場所にあるため、満員電車や長距離通勤によるストレスも軽減できます。寮に食堂があれば食費も節約でき、日々の食事の手間も省けるのもメリットです。

デメリット

寮費無料を選ぶ主なデメリットは、以下の通りです。

●   他人の生活音が気になる
●   集団生活によるルールやマナーを守る必要がある
●   洗濯やお風呂のタイミングに気を使う
●   プライバシーが制限されることがある
● 給料がやや低くなる可能性がある

寮費無料のデメリットとして、集合寮では他の住人の生活音が気になりやすい点が挙げられます。ルールやマナーが定められているところが大半で、特に洗濯やお風呂を共用する場合、利用時間に気を使わなければなりません。

また、寮費が無料の代わりに、他の求人と比べて給料が低く設定されるケースもあります。ただし、寮費無料だからといって、寮を利用しない社員より過酷な労働を命じられることは一切ありません。

寮費無料の派遣求人を探すときにチェックすべき項目

「寮費無料の派遣求人を探すときにチェックすべき項目」のイメージ画像‐緑の背景に赤でチェックマークしてあるCHRCKLISTの養子とボールペンの写真

長く働き続けるには、寮生活が快適であるかどうかが重要です。寮費無料という条件だけで判断せず、実際の生活環境や設備についてもしっかり確認しておきましょう。

下記は、寮費無料の求人を探す際に必ずチェックすべき3つのポイントです。

●寮のタイプ(個室or相部屋)

寮費無料の求人では、相部屋タイプの寮が提供されるケースも少なくありません。相部屋は生活費を抑えられるメリットがある一方で、プライバシーを確保しにくいデメリットもあります。個室を希望する場合は、事前に個室が提供されるかどうかを確認することが重要です。寮でのプライバシーを重視する方は、間取りや設備について詳しく問い合わせておくと良いでしょう。

●設備

寮にどのような設備が備わっているかも重要なポイントです。特にトイレや浴室が共有か個別か、ネット環境が整っているか、家電や家具がどれだけそろっているかは生活の質に大きく影響します。トイレや風呂が共有だと自分のペースで利用できず、ストレスを溜めかねません。また、Wi-Fiがなく自分で契約するとなれば、固定費が増える原因となります。無駄な出費を避けるためにも、事前に設備状況を把握しておきましょう。

●周辺環境 寮周辺の環境も、快適な生活を送るためには重要です。特に地方の工場だと、店舗や施設の利便性に難のあるケースが珍しくありません。コンビニやスーパーが徒歩圏内にあるか、外食できる場所が近くにあるかなども確認しておきましょう。また、休日に気軽に外出できる場所があるかも重要です。

まとめ

工場の派遣求人では、遠方からの人材確保や離職率低減を目的に、企業や派遣会社が寮費を負担するケースが珍しくありません。寮費無料は家賃や初期費用がかからないため、大幅な生活費の節約が期待できる魅力的な選択肢です。

ただし、寮にはさまざまなタイプがあり、個室か相部屋かといった差に加え、設備や周辺環境によっても生活の質が変化します。無料で住める寮のメリット・デメリットをしっかり理解した上で、自分に合った寮を選ぶことで、快適な生活を安心して送れるでしょう。

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