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2024.11.06

品質保証の仕事に向いている人の特徴7選|重要なスキルと資格も

「品質保証の仕事に向いている人の特徴7選|重要なスキルと資格も」のイメージ」画像‐4つの木製の立方体には「qualitymanagement」と記されており、その上に3体のポーズをとる人形が配置され、両端には2体のポーズをとる人形が存在している。

品質保証部門は、製品やサービスの品質を守り、顧客から企業に対する信頼を守るために欠かせないポジションです。今回は、品質保証の概要や向いている人の特徴、さらに仕事に求められるスキルとおすすめの資格を徹底解説しています。

品質保証の仕事に興味があるけれど、自分に向いているかどうか分からない、どのようなスキルが求められるのか知りたいという方は多いでしょう。品質保証部門は、製品やサービスの品質を守り、顧客から企業に対する信頼を守るために欠かせないポジションです。

当記事では、品質保証の基礎知識と向いている人の特徴や求められるスキル、転職を目指す際に役立つ資格について解説します。品質保証の仕事に対する理解を深めたい方や、転職活動に役立つヒントを得たいという方は、ぜひ参考にしてください。

そもそも品質保証とは?

「そもそも品質保証とは?」のイメージ画像‐ノーネクタイのスーツの男性が両手を重ねていて、手の上に5つ星とメダルがのっているようにイラストで描かれている。

品質保証とは、製品やサービスの品質を保証するための業務です。製品が市場に出るまでのすべての工程において、その品質が一定の基準を満たしているかを確認します。原材料の選定や製造プロセス、出荷から販売後のアフターフォローに至るまで、品質保証部門は厳格に管理し、消費者に安心と信頼を提供しなければなりません。

品質保証の重要な役割は、顧客の満足度を向上させ、企業の信頼性を高めることです。万が一、製品に不良が見つかった場合には、その原因を究明し、再発防止策を講じる役割も担います。

品質保証と品質管理の違い

品質保証と混同されがちな仕事として、「品質管理」が挙げられます。どちらも製品やサービスの品質に深く関わりますが、役割や範囲が異なる仕事です。

品質管理は、製品やサービスが規定された基準を満たすために、製造過程での不良品を防ぐことに重点を置きます。つまり、製造プロセスにおける品質を社内で「管理」するのが主な業務です。

一方、品質保証は製品全体の品質を「保証」するのが目的です。製造工程だけでなく、設計や材料の選定、製造後のテストやクレーム対応など、製品のライフサイクル全体を対象に品質が維持されているか確認します。

また、品質保証は顧客や取引先への信頼を担保する重要な役割を果たすため、社外とのやり取りも多いのが特徴です。

品質管理が現場の管理を担い、品質保証が全体の監督と顧客対応を担当するという点で、両者には違いがあります。

品質保証の仕事内容

品質保証の仕事は、製品やサービスの品質を維持し、顧客に安心して使用してもらうための重要な役割を果たします。品質保証の主な業務内容は、以下の4つです。

●仕様書・企画書の作成
品質保証の重要な仕事の1つとして、製品の仕様書や企画書の作成があります。仕様書とは、製品の原材料、製造プロセス、使用方法などを詳細に記載した文書で、品質を評価する基準となる書類です。
品質保証部門は、この仕様書が法律や国際規格に適合しているかを確認します。規格に合わない部分があれば、製品の企画・製造部署に対して修正を提案し、製品が市場に出る前に問題を解消しなければなりません。
 
●品質調査
品質保証において、品質調査は重要な仕事の1つです。製品が基準を満たしているかどうかを確認するため、原材料や完成品のサンプルを分析し、品質データを収集します。このデータは、製品の品質を証明する根拠となるため、客観的かつ正確でなければなりません。
 
そのため、実験データやほかの論文を参照したり、必要に応じて外部の専門機関に検査を委託したりすることが大切です。調査結果は報告書にまとめ、企業内外での品質に対する信頼を確保します。
 
●品質担保に向けた工程改善
品質を守るためには、製造工程で発生する問題を未然に防ぐ仕組み作りが必要です。品質保証部門は、製造プロセスの各段階でQC工程表という管理基準を策定し、それに基づいて品質が保たれているか確認します。
 
各工程で問題が発生した場合は原因を製造部門と協力して究明し、工程改善を進めなければなりません。こうした工程改善は、ロスを削減し、効率的で品質の高い製品を安定して供給することにつながります。
 
●トラブル対応
万が一、製品に不具合が発生した場合、品質保証部門が中心となってトラブル対応を行います。顧客からのクレーム対応は、企業の信頼を左右する重要な役割です。不具合が発生した原因を究明し、再発防止策を策定するのは品質保証部門の責任となります。
 
顧客からの意見や問題点を正確に把握し、営業部門や技術部門との連携を取りながら、製品の調査や原因究明を行います。改善点が見つかれば、製造工程にフィードバックし、同じ問題が起こらないように管理体制を強化しなければなりません。

品質保証の仕事は、製造業の根幹を支える非常に責任あるポジションであり、製品の価値を顧客に確実に届けるための役割を果たします。

品質保証の仕事に向いている人の特徴7選

「品質保証の仕事に向いている人の特徴7選」のイメージ画像‐ガッツポーズをする作業服を着た男女

品質保証の仕事は、製品の品質を守り顧客に安心を提供するために、さまざまな能力を求められる責任のあるポジションです。もっとも、特別な才能が必要というよりも、働くうちに自然と身につくスキルがほとんどです。

以下では、品質保証の仕事に向いている人の特徴を7つ紹介します。これらの特徴を持つ人は、業務にやりがいを感じやすく、スムーズにキャリアアップが見込めるでしょう。

論理的思考力がある

品質保証の仕事では、製品に不具合やトラブルが発生した際、その原因を突き止めて再発防止策を講じるために論理的な思考力が求められます。主観や感情で判断せず、品質に関する問題の原因を複数の要因から仮説を立て、データを基に検証する作業が必要です。

現象や結果から逆算して合理的に対処法を導き出せる能力があると、よりスムーズな問題解決を図れるでしょう。ただし、論理的思考力は経験を積む中で鍛えられるため、最初から完璧である必要はありません。

柔軟性が高く臨機応変な対応ができる

品質保証の業務では、予期せぬトラブルやクレームに対処する機会が少なくありません。そうした場面では、冷静に状況を把握し、適切な対応を取ることが重要です。

製造現場の状況は常に変化しているため、急な工程変更や顧客からの要望に対しても柔軟に対応できる能力が求められます。臨機応変に対応できれば、トラブルの影響を最小限に抑え、全体の流れをスムーズに保ちやすくなるでしょう。

こうした能力は、実際に現場で経験を積む中でも自然と養われていきます。

細かい作業をコツコツと進めるのが好き

品質保証の仕事では、細かい確認作業やデータ分析が日常的に行われます。仕様書や企画書のチェック、製品検査など、細かい点に注意を払いながら作業を進めなければなりません。

一見単調に見える作業でも、品質に関する仕事は最終的な製品の品質を左右する重要な役割を果たすため、根気強く取り組む姿勢が求められます。

そのため、このような地道な作業に抵抗がなく、細かい作業をコツコツと進めることが得意な人や、正確性を重んじる人は品質保証の現場で大きな力を発揮できるでしょう。

ただ、細かい作業が苦手でも、コツを掴めば効率的に作業を進められるようになるため、慣れが大切です。

好奇心旺盛で新たな情報に触れるのが好き

品質保証は、常に最新の技術や規格に基づいて仕事を進める必要があります。そのため、新しい情報や技術に対する好奇心が旺盛な人が向いています。

特に、国際基準や法律は変更されることが多く、スパンも短いため、最新の情報に敏感に反応しなければなりません。たとえば、法律が改正された場合、その内容をすぐに理解し、製造工程や製品仕様に反映させる対応力が求められます。

好奇心旺盛で新たな知識を吸収するのが好きな人は、品質保証の業務を楽しみながら進められるでしょう。また、新しい製品や技術に興味を持ち、積極的に学ぶ姿勢があれば、自然とキャリアアップの機会も増えます。

さまざまな人と円滑にコミュニケーションをとれる

品質保証の仕事では、製造部門や営業部門など、さまざまな部門との連携が欠かせません。また、顧客からのクレームや要望にも対応する必要があるため、対話力が重要となります。人と接するのが得意で、円滑なコミュニケーションができる人は、この仕事に向いているでしょう。

意見のすれ違いを防ぐためには、相手の立場や状況を理解した上で、必要な情報を適切な言葉で伝えるスキルが必要です。コミュニケーション能力もまた、経験を積む中で自然に向上していく能力です。

正義感や責任感がある

品質保証の仕事は、企業の信用に直結する重要な業務です。製品の品質に問題があれば、顧客の信頼を失うだけでなく、大きな損害や被害を招きかねません。そのため、品質に対する高い倫理観や責任感を持ち、妥協しない姿勢が求められます。

品質保証に携わる人は、ときに製造部門に対して厳しい指摘をすることもありますが、これはすべて顧客の信頼を守るためです。正義感や責任感がある人は、品質保証の仕事において非常に大きな役割を果たせるでしょう。

忍耐力がある

品質保証の仕事は、結果がすぐに出るものばかりではありません。特に、不具合の原因を探る調査やデータの分析など、時間をかけて丁寧に進める必要がある業務も多く、忍耐力が求められます。また、顧客からの厳しいクレームに対処することもあります。

こうしたストレスフルな状況に直面しても、冷静に対応し、最後まで仕事をやり遂げる忍耐力が必要です。しかし、忍耐力も日々の経験を通じて培われます。成果が出るまでの過程を楽しみながら進める姿勢が大切です。

品質保証の仕事に求められる2つのスキル

「品質保証の仕事に求められる2つのスキル」のイメージ画像‐SKILLSの文字や棒グラフなどが映し出された画面を指でなぞっている男性。

品質保証の仕事を円滑に進めるためには、さまざまなスキルが求められますが、その中でも特に重要なのは以下の2つです。

●データ収集・分析スキル
品質保証の仕事では、製品や製造工程に関するデータを正確に収集し、分析して評価するスキルが求められます。データの中から品質に影響を与える要素を特定し、改善点を導き出すには、論理的思考力が重要です。論理的に考えることで、データの裏に隠れた問題点を見つけ出し、適切な対策を講じられます。データ収集・分析スキルは、品質を保ちつつ、効率的な製造プロセスを実現するための基本です。
 
●リスクマネジメントスキル
リスクマネジメントスキルも、品質保証において欠かせません。品質に問題が発生した際に、起きてしまった問題を正確に把握して迅速かつ適切に対応し、トラブルの拡大を防ぐ能力が求められます。さらに、再発防止策を立て、問題が繰り返されないようにすることも重要です。このリスク管理がしっかりしていると、顧客の信頼を維持でき、企業全体の利益も守れます。

品質保証の仕事では、これらのスキルが日々の業務の中で生かされ、問題解決や品質の向上に大きな役割を果たします。

品質保証の仕事におすすめな資格3選

「品質保証の仕事におすすめな資格3選」のイメージ画像‐机上にQUALIFICATIONと緑色の文字で書かれた用紙がバインダーに挟んであり、その周りにノートパソコン、コーヒー、電卓、手帳、スマホ、メガネが乱雑に置いてある。

品質保証の仕事をするのに、必須の資格はありません。しかし、品質保証の仕事を進める上で資格の取得は知識やスキルの証明となり、キャリアアップにもつながります。特に、品質管理やソフトウェア品質に関連した資格は、品質保証の仕事において有利に働くでしょう。

ここからは、品質保証に役立つ3つの資格を紹介します。

品質管理検定(QC検定)

品質管理検定(QC検定)は、品質管理の基礎知識を学び、製品やサービスの品質を管理する能力を証明する資格です。この資格は、品質管理だけでなく品質保証にも役立ちますが、特に2級は品質保証の業務に携わる人に向けた内容になっています。

試験では、品質改善のための手法や統計的手法についても問われるため、実務においても即戦力として活用できるでしょう。品質保証と品質管理の業務を兼任する場合にも大いに活用できるため、品質保証のキャリアを積む際に持っておくと安心です。

JSQC認定品質技術者

JSQC認定品質技術者は、日本品質管理学会(JSQC)が主催する高度な資格で、品質管理の専門知識を証明するものです。受験資格を得るには、品質管理検定の2級を取得した上で、一定期間内に実績ポイントを獲得しなければなりません。

品質保証の業務だけでなく、品質管理や工程管理にも深く関わるチャンスが生まれるため、専門性を高めたい人にとっておすすめの資格です。資格取得者には大手企業で活躍する人も多く、業界内での評価が高まるでしょう。

ソフトウェア品質技術者資格認定

ソフトウェア品質技術者資格認定(JCSQE)は、ソフトウェア開発における品質保証を担う人におすすめの資格です。特に、組み込みシステムやソフトウェアを扱う製造業では、この資格が役立ちます。

日本科学技術連盟が主催しており、ソフトウェアテストやレビュー、品質マネジメントに関する知識が問われる試験です。初級から中級まであり、合格すればソフトウェア品質に関するスキルの証明となり、キャリアアップに役立ちます。技術者やプロジェクトリーダーにも役立つ資格です。

品質保証の仕事への転職を目指す際におさえておくべきポイント

「品質保証の仕事への転職を目指す際におさえておくべきポイント」のイメージ画像‐机上にチェックマークが3つ書かれた用紙とボールペンと造花が置いてある。

品質保証の仕事への転職を成功させるためには、いくつかの重要なポイントをおさえておくことが大切です。下記の点を意識して、転職活動を進めましょう。

●   品質保証の仕事に携わりたい理由を明確にする
●   応募企業の製品やサービスについて理解を深める
●   仕事に生かせるスキルや経験をアピールする
●   入社後に取り組みたい具体的な目標を設定する

品質保証は、企業の信頼を支える重要な役割です。採用の目も厳しくなるため、「なぜ品質保証の仕事がしたいか」を明確に伝えなければなりません。 職務経歴書や面接では、これまでの経験が品質保証の業務にどう生かせるかを具体的に伝えることがポイントです。入社後のビジョンを示し、意欲や責任感をしっかりとアピールしましょう。

まとめ

品質保証の仕事は、製品やサービスの品質を守り、顧客に信頼と安心を提供する重要な役割を担っています。論理的思考力や柔軟性、細かい作業をコツコツ進める力が求められ、忍耐力も必要です。

品質保証に役立つ資格として、品質管理検定やJSQC認定品質技術者、ソフトウェア品質技術者資格などがあり、これらを取得することでキャリアアップにつながります。転職を目指す際は、志望動機やスキルを明確にし、具体的な目標を持って臨むことが大切です。

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