製造業・工場のお仕事
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2024.02.14

食品製造業とは?工場での仕事内容や働くメリットを解説

食品の加工をしたものを運んでいる男女

食品製造業とは、生の材料を用いて食品を製造し、加工から販売までを手がける産業のことです。本記事では、食品製造業への転職や就職を検討している方に向けて、食品製造業とはどのような仕事内容なのか、働くメリットや注意点、さらには向いている人の特徴について詳しく解説します。

食品製造業とは?主な仕事内容

ケーキ工場のライン業務の様子

食品製造業とは、生の原材料を用いて食品を製造し、加工から販売までを手がける産業のことを指します。この業界では「パン・菓子」「動植物油脂」「畜産食料品」「水産食料品」「農産保存食料品」「野菜缶詰・果実缶詰」「調味料」「糖類」「精穀・製粉」など、多種多様な食品が扱われています。

食品製造業は、人々の生活を支える重要な産業であり、食べるという行為に直結しています。

ここでは、食品製造業の主な仕事内容をご紹介します。

食品製造業の主な仕事内容

食品製造業の主な業務は、大きく3つに分けられます。「製造(食品加工・調理)」「包装」「検品・出荷」です。これらの作業は、ライン作業として分担され、それぞれが担当の作業をこなすことで1つの商品を完成させることが一般的です。各業務の具体的な仕事内容は、下記のとおりです。

業務名主な仕事内容
製造(食品加工・調理)パンやお菓子、缶詰や飲料水など、さまざまな食品の製造を行います。食材のカットや煮たり焼いたりする調理作業、そして完成したものを盛り付ける作業が含まれます。
包装製造が完了した商品を手作業や機械によって容器に詰め、販売可能な状態にします。
検品・出荷完成した商品の外観や品質に問題がないかを確認するために、マニュアルに基づいて検査を行います。

【工場別】食品製造業の仕事内容

同じ食品製造の仕事でも、扱う商品(たとえばパンや弁当、冷凍食品など)により、業務内容にも違いが出てきます。ここからは4つの代表的な食品製造工場を例に挙げ、各工場の特徴を2つずつ解説します。代表的な食品製造工場は次の4つです。

食品のトレーを運んでいる男性
  • パン工場
  • 弁当工場
  • 冷凍食品工場
  • 水産加工工場

パン工場

特徴①

工場によってはパンだけでなく、ケーキやお菓子の製造も行うことです。クリスマスやバレンタインデーなどの特別なイベント時には、パン以外にもクリスマスケーキやチョコレート菓子などの製造を担当することもあります。

特徴②

単純作業の繰り返しが多く、未経験者でも始めやすい仕事内容であることです。パンに具材をトッピングしたり、商品を袋に詰めたりするなど、基本的な業務は、単純な作業の繰り返しになります。しかしながら、単純な作業であっても、正確に行うことが重要です。

複雑で難しい作業はほとんどありませんので、未経験の方でも安心して始めることができるでしょう。

弁当工場

特徴①

「材料の下処理」「調理」「盛りつけ」といった手作業が中心であることです。複雑な作業はほとんどなく、流れ作業が主となるため、スピードと正確さが求められます。しかしこの点は、作業を何度もこなし経験を積むことで、徐々に効率的にこなせるようになるでしょう。

特徴②

食品製造工場の中でもとくに衛生管理が厳格に行われていることです。お弁当は消費期限が短いため、作業開始前の消毒や着替えは厳重に管理され、実施されます。具体的には、「毛髪やほこりを除去する」「エアシャワーを受ける」など、食中毒や異物混入を防ぐためのさまざまな対策が取られています。

冷凍食品工場

特徴①

業務が検品や梱包、出荷が主な業務であることです。冷凍食品工場では、すでに完成した商品が冷凍倉庫に保管されており、基本的に製造や調理を行う必要がありません。

特徴②

他の食品製造工場と比べて時給が高い傾向にあることです。これは作業場所がマイナス15℃以下の冷凍倉庫であり、一般的な食品製造工場に比べて過酷な作業環境であるためです。なお現場では、温度差による体調不良を防げるよう、防寒具の支給やこまめな休憩が確保されています。

水産加工工場

特徴①

魚の頭や内臓を取り除くなどの下処理が主な業務であることです。水産物を扱うため、水分を多く含む作業環境となり、「手が冷たい」「肌が荒れる」といったことが起こる可能性があります。

特徴②

水産物特有の臭いがあることです。加工・調理・包装などさまざまな工程で水産物を扱うため、独特の生臭さを感じることは避けられません。臭いが苦手な方は、この点を考慮に入れる必要があります。

食品製造業の工場で働くメリット

水産加工で働く女性たちの様子

食品製造業の工場で働くことには、次の3つのメリットがあります。

  • 体力的な負担が少ない
  • 人間関係のわずらわしさが少ない
  • 市販されている商品に携われる

これらのメリットを考えると、食品製造業の工場で働くことは、安定した環境で働きながら、自分の成果を直接社会に送り出せる、やりがいのある仕事といえます。1つずつ詳しくみていきましょう。

体力的な負担が少ない

食品製造業の工場では、重労働を伴う作業はほとんどなく、体力に自信がない方でも安定して働くことができます。工場はベルトコンベアを活用した効率的なライン作業が主流となっており、多くの作業が機械化されています。

さらに、品質維持を目的に空調が整備されている工場も多く、夏場でも涼しい環境で働くことができます。ただし、扱う食品によっては作業環境が高温や低温になることもあるため、心配な方は応募時に工場の環境について確認しておきましょう。

人間関係のわずらわしさが少ない

食品製造業の仕事は、他人と頻繁にコミュニケーションをとるよりも一人で黙々と作業を進める場面が多く、人間関係のわずらわしさを感じにくい職場です。これは食品衛生の確保を理由に、会話をしながらの作業が原則禁止されているためです。

また、工場の仕事は個々の作業が明確に分かれており、自分のペースで集中して働くことができます。こうした理由により、職場の人間関係に悩むことなく、自分の仕事に専念できます。

市販されている商品に携われる

食品製造業の工場での仕事は、市販商品の製造に直接関われるという大きな魅力があります。スーパーやコンビニで販売されている商品を自分自身が作り出すことで、商品をより身近に感じられるでしょう。

また、新商品の情報をいち早くキャッチできるという特権もあります。自分が関わった商品が店頭に並び、人々の日常生活に「食」という形で貢献することは、大きな達成感と誇りを感じることができるでしょう。

食品製造業の工場で働く際の注意点

食品製造業の工場で働くことには多くのメリットがありますが、一方で注意すべき点も存在します。具体的には、次の2点が挙げられます。

  • 立ち仕事がメイン
  • 作業にスピードが求められる

自分に合った職場を探す際には、これらの注意点を理解し、自分自身に合うかどうかを見極めたうえで、応募することをおすすめします。1つずつ詳しくみていきましょう。

立ち仕事がメイン

食品製造業の工場では、長時間立ち続ける仕事がメインです。基本的に同じ姿勢で立ちっぱなしとなるため、足や腰への負担が大きいと感じる人もいます。ただし、作業内容によっては、座りながら仕事できる食品工場もあります。

しかし、座り作業の工場においても長時間同じ姿勢での作業になることは避けられません。足腰への負担は軽減されますが、座り作業によっては腰痛や肩こりに悩むことがあります。

作業にスピードが求められる

工場では一日に大量の商品を製造しなければならず、一定のスピードで作業を進める必要があります。また、ライン作業という性質上、ほかのラインで働く従業員のペースに合わせることも必要です。そのため、休憩時間まで基本的に作業を止めることはできず、何時間も作業し続けなければなりません。

作業スピードに慣れてしまえば、スムーズに作業を進めることができますが、最初は「作業スピードについていけない」といった点で苦労するかもしれません。しかしこの点は、経験を積むごとに徐々に克服できるでしょう。

工場での食品製造業が向いている人の特徴

大きい鍋で、大量の食品を製造している様子

工場での食品製造業に向いている人の特徴として、次の4つが挙げられます。

  • 集中力が高く単純作業が好きな人
  • 食に興味がある人
  • 責任感の強い人
  • 周囲とコミュニケーションがとれる人

上記の特徴が具体的にどのような状況で活かされるのか、1つずつ解説していきます。自分にどれだけ当てはまるかを確認してみてください。多くの項目が自分に当てはまり適性を感じた場合は、食品工場への応募を検討してみてはいかがでしょうか。以下でそれぞれの内容を解説します。

集中力が高く単純作業が好きな人

食品製造業は、細分化された業務を一日中繰り返し行う必要があるため、単純作業が好きな人に向いています。管理職やリーダーなどの特定の役職に就いていない限り、作業は単純でルーティン化したものです。

単純でルーティン化されている分、一日中同じ作業をこなす集中力がない方には向いていません。一方で、単純作業も苦にならず、淡々と作業をこなせる方や、コツコツとルーティンワークをしたいという方は食品工場での仕事に向いているでしょう。

食に興味がある人

食品製造業で働くと、日常的に手に取る商品がどのように作られているのかを知ることができます。そのため、食に興味がある人にとっては楽しみながら働ける職場となるでしょう。

長く働き続けるうえで、自分が関わる製品に興味が持てるかどうかは大切なポイントです。「食に興味がある」「食品の調理や加工が好き」という方なら、食品製造業に向いているといえるでしょう。この業界で働くことで、自分の興味を仕事に活かせます。

責任感の強い人

責任感が強いかどうかも、適性を判断するうえで大切なポイントです。食品製造業は、口に入る食品を扱うため、人々の健康に直接関わる重要な仕事であり、製品の品質管理には細心の注意が必要です。たとえば、商品を隅々まで検査することやこまめな消毒を苦に感じないなど、食べる人の安全や企業イメージまで考えられる責任感が強い人に向いています。

周囲とコミュニケーションがとれる人

食品製造業には、周囲としっかりコミュニケーションをとれる人が向いています。基本的には一人で黙々と作業を行うことが多いですが、ミスを防ぐためには周囲との適切なコミュニケーションが必要となるためです。具体的には、作業の指示を正確に理解したりわからないことを尋ねたり、新しい人に仕事を教える能力が求められます。

さらに、工場は機械の作動音が響くことが多く、声が小さいとコミュニケーションに支障をきたす可能性があります。高度なコミュニケーション能力を発揮する必要はありませんが、仕事に支障がない程度のコミュニケーション能力は必要です。

工場での食品製造業は未経験でもできる?

食品製造業は未経験からでも始めやすい仕事です。食品製造業の仕事内容は単純作業が多く、他の仕事と比べて比較的短期間で覚えることができます。慣れてしまえばスムーズに作業できるでしょう。

また、商品や製品についての知識がないと不安に感じるかもしれませんが、必要な知識は入社後に先輩から教えてもらえるので、心配する必要はありません。

まとめ

試作品を作っている様子(野菜を切っている)

食品製造業は、生命の維持に必要不可欠な「食」に直結する重要な仕事であり、未経験でも挑戦しやすい職種です。コツコツとしたルーティンワークが好きな方や、食に興味を持つ方にとっては、やりがいを感じながら働くことができるでしょう。

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