面接でよく聞かれる質問と回答例│転職時に聞かれやすい質問も紹介
転職時にも新卒入社時と同じように面接があり、聞かれやすい質問がいくつかあります。新卒時とは違って、転職時には前職での経験を活かしてアピールすることが重要です。 本記事では、転職時の面接でよく聞かれる「自己紹介」「転職理由」「自己PR」「志望動機」について、回答例とともに回答時のポイントをわかりやすくお伝えします。しっかりアピールできるように、ぜひ参考にしてください。
目次
転職時の面接でよく聞かれる質問1.自己紹介
転職時の面接においてよく聞かれる質問に、自己紹介が挙げられます。自己紹介は、面接での自分の第一印象が決まる大事な質問です。話す内容をあらかじめ決めておき、自己紹介をしっかりできるようにしておきましょう。
面接官からは、以下のような自己紹介をうながす質問を投げかけられることが多いです。
- まずは自己紹介をお願いします
- 簡単に自己紹介してください
- 経歴や実績を交えた自己紹介をお願いします
- これまでの職務経験や経歴をお聞かせください
なお、このとき面接官が自己紹介を求める主な理由は、以下の3つです。
- 応募者の人柄について知りたい
- コミュニケーション能力があるかどうかを知りたい
- 簡潔に話せる技術があるかを知りたい
また、自己紹介にはアイスブレイクの側面もあります。アイスブレイクとは、初対面の人との会議や商談の場において、場の雰囲気を和ませるためのコミュニケーション方法の一つです。
場の緊張感をほぐすことで、本来持っているパフォーマンスを発揮しやすくしたり、相手との信頼関係を築くきっかけになったりする効果が期待できます。
では、実際の回答例を見ていきましょう。
回答例
以下に、実際の回答例を記載するため、自分の状況と照らし合わせながら確認しましょう。
例1
はじめまして、○○(氏名)と申します。
私は、これまではIT企業である株式会社△△において、新卒から5年間技術職として従事してまいりました。主な業務内容としては、開発ディレクターを担当しておりました。会員サイトを立ち上げると同時に、競合他社の調査や社内のエンジニアと連携を行った結果、昨年一年間で会員登録者数が10万人を超えるサイトに成長しました。
現職では主に、××や□□といった領域や言語に携わっております。ほかにも個人的に学習済みの言語も多くあり、それらを活かすことで新しくWebサービスの提供を始められている御社においても、即戦力になれるのではないかと考えております。
本日はよろしくお願いいたします。
例2
はじめまして、○○(氏名)と申します。私は○○大学を△年に卒業後、株式会社○○の営業部門で3年間法人営業を務めておりました。そして○年に株式会社○○社に転職し、現在はマーケティング部門でWebマーケティングを担当しています。
Webマーケティングのなかでも、SNSを活用したマーケティングが私の強みです。これまでも、新規顧客開拓プロジェクトにおいて若年層のユーザー数を50%アップさせた実績があります。御社では今後、SNSサービスを強化されていくとうかがいました。私のこれまでの経験が活かせると思い、今回応募いたしました。本日はよろしくお願いいたします。
例3
はじめまして、○○(氏名)と申します。私は大学卒業後、株式会社○○において営業職一筋で5年間勤務してまいりました。そこでは、さまざまなお客様と接してきました。私は、人を笑顔にすることに生きがいを感じており、一人ひとりのお客様に寄り添った仕事をしたく、今回御社のキャリアアドバイザー職を志望いたしました。
キャリアアドバイザー職は未経験の職種ですが、営業職時代に培ったコミュニケーション力を活かし、転職者から信頼され、一緒に寄り添っていけるキャリアアドバイザーになるのが目標です。本日はよろしくお願いします。
例4
はじめまして、○○(氏名)と申します。私は新卒から5年間、株式会社○○において、自動車の製造ラインでA部品の制作工程を担当していました。現在はチームリーダーとして5名をマネジメントしており、作業の無駄が発生しないように心がけております。同じ工程を担当するメンバーと情報共有や意見交換を行って、作業の効率化を意識して業務に取り組んでいます。
これまで培った経験を、御社のようなより大きな会社の製造ラインで活かしたいと考え、志望いたしました。本日はよろしくお願いいたします。
回答時のポイント
自己紹介における回答時のポイントも押さえておきましょう。ポイントは、以下の3点です。
- 2~3分で話せる簡潔な内容にまとめる
- これまでの経験・スキルを端的に伝える
- 応募への意欲をひとこと付け加える
話す内容は、2〜3分ほどでまとめるようにします。緊張していると多くのことを話してしまいがちです。しかしあくまでも自己紹介のため、簡単なプロフィールを数分で伝えられるように練習しておきましょう。
簡単な職務内容を紹介する場合と、経歴や実績を交えた場合などいくつかパターンを用意しておくと、どのような聞かれ方をしても安心です。
自己紹介をする際には、これまでの経験やスキルを端的に盛り込んで伝えるとより効果的です。面接官の興味を惹きつけられると、具体的な話をする際に話を膨らませやすくなります。
さらに、応募企業への意欲をひとこと付け加えることも忘れずに行ってください。この会社を受ける理由が明確に伝わると、面接は前向きな印象でスタートできます。
また、話す内容も重要ですが、表情や話し方にも注意が必要です。あくまで自然に話すようにしましょう。自己紹介で話す内容や順番は、以下を参考にしてください。
- 氏名と挨拶
- 経歴(最終学歴、転職経験があればそれも含めて)
- 現職について(社名・所属・職種など。離職中であれば、直近の会社での業務内容を)
- アピールしたいことの要点(強み・スキル・今後の目標など)
- 締めの言葉、入社への意欲
転職時の面接でよく聞かれる質問2.転職理由
続いて、転職時の面接でよく聞かれるのが転職理由です。面接官からは、以下のような質問が投げかけられます。
- 転職を決めた一番の理由は何ですか?
- 転職で叶えたいことは何ですか?
なお、面接官が転職理由を聞く主な理由には、以下の3つが挙げられます。
- 転職理由が自社で改善可能かどうか
- 前職と同じ理由で辞めないか
- 自社との相性はどうか
転職理由は、一見マイナスの印象ですが退職した理由だけでなく、転職により自身が叶えたい夢や希望という意味も含んでいます。
入社後に再び同じ理由で辞めないかという「定着」の視点と、この会社で希望を叶えられるかという「入社後の活躍」の視点から判断しようとしていることを理解しておきましょう。
回答例
実際の回答例は、以下のとおりです。転職理由は人それぞれのため、参考にしつつ自分ならではの理由を文章にしましょう。
例1
Q:転職を決めた理由は何ですか?
A:現職では、7年間マーケティングの仕事に従事してきました。これまでの経験から、マーケティングについてより深く知り、この仕事を続けたいと考え、転職することを決めました。
例2
Q:転職で叶えたいことは何ですか?
A:現職では、営業事務として勤めています。ただし、決まった範囲以上の仕事を求められない環境にあり、将来を考えたときに裁量を持ってスキル・キャリアの向上をしていきたく、転職を決意いたしました。
回答時のポイント
転職理由を聞かれた際は、誠実かつポジティブな内容を回答することを心がけましょう。
面接官も、転職希望者が前職で不満があるから転職しようとしていることを理解しています。ネガティブな印象を与えたくないがために取りつくろったり、うそをついたりする必要はありません。第三者が納得できる転職理由であれば、正直に話してもよいでしょう。
ただし、会社のグチとして聞こえないように配慮する必要はあります。
また、転職理由を話すときは前職での不満に対して改善する努力をしたことアピールしつつ、キャリアや仕事のことを考えてポジティブな転職を希望していることが伝わるように話すといいでしょう。
転職時の面接でよく聞かれる質問3.志望動機
転職時の面接でよく聞かれる質問3つめは、志望動機です。転職理由の流れで志望動機は質問されるため、転職理由との整合性がとれているかが重要です。
面接官からは、以下のような質問が投げかけられます。
- 当社を志望した理由は何ですか?
面接官が志望動機について質問する意図としては、以下の3つが挙げられます。
- 応募に対する熱意の確認
- 長く在籍してくれそうか
- 企業研究をしっかりできているか
回答例
実際の回答例は、以下のとおりです。志望動機も人それぞれのため、参考にしつつ自分ならではの理由を文章にしましょう。
例1
Q:当社を志望した理由は何ですか?
A:御社は、家電メーカーのなかでもとくにSNSマーケティング手法に特化していらっしゃいます。昨年販売された商品が日本中でブームになった裏側には、御社のSNSマーケティングの力が大きく関わっていると思います。
私も現職では、分析と顧客ニーズの把握によるマーケティングで売り上げに貢献してきました。前職で培ったスキルで御社の売り上げに貢献したいと思い応募いたしました。
回答時のポイント
志望動機に対する回答では、志望する理由が応募先の会社であるべきことを答えるようにしましょう。なぜ他社ではなく、この会社なのかを伝えることで、企業に対する本気度や長く働こうとしているやる気が面接官に伝わります。
転職時の面接でよく聞かれる質問4.自己PR
自己PRも、転職時の面接でよく聞かれる質問の一つです。転職では即戦力を必要としているため、基礎的スキルを持っていることが前提とされます。
そのため自己PRに関する質問では、応募者の経験・実務能力、持っているスキルを把握する意図があることを理解しておきましょう。
自己PRでは、以下のような質問が投げかけられます。
- 今までの経験を踏まえて、自己PRをしてください
- 今までのキャリアで、一番印象に残っている仕事のエピソードを教えてください
- あなたの業務上の強みは何ですか?
回答例
実際の回答例は、以下のとおりです。自分の経験を踏まえつつ、自分ならではのアピールに仕上げましょう。
例1
私の強みは、困難に対して試行錯誤を繰り返し、解決に導く根気強さです。前職では営業職として働いていました。低迷していた売り上げを上げるため、努力を積み重ね営業成績トップになることができました。また、自身の知見を同僚にも共有し、部署全体の売り上げを前年比200%に引き上げることもできました。
私の取り組みとしては、お客様とのコミュニケーションを毎回工夫するというものです。自分なりにお客様の潜在ニーズのくみ取り方を確立し、お客様の立場で提案することで成約につなげられました。
御社では、このような根気強さやコミュニケーションスキルを活かして、お客様と信頼関係をより強いものにしていきたいと考えております。
回答時のポイント
自己PRを述べる際は、具体的な成功体験を盛り込むようにしましょう。そうすることで、面接官にもリアリティある内容が伝わり、説得力が増します。
ただ単に、努力しましたと伝えるのではなく、自分の働きや努力でどういった成果につながったのか、定量的に示しましょう。
たとえば、「Excelで自動計算ができるようにすることで、8時間かかっていた作業が2時間でできるようになった」「自動計算にともないミスがゼロになった」などが挙げられます。
必ずしも数字にこだわるのではなく、自分が目標に向けて取った行動でアピールできることがないか振り返りましょう。
転職時の面接でよく聞かれるその他の質問
ここでは、転職時の面接でよく聞かれるその他の質問について紹介します。主な質問は以下の3つです。
- 目標やキャリアプランについて
- 残業や休日出勤、勤務地などについて
- 経営理念や自社サービスについて
目標やキャリアプランについて
目標やキャリアプランに関する質問では、目標に対して具体的な行動をとれるか、自分と向き合って仕事をしているか、を見る意図があります。キャリアプランを話す際は、3年・5年・10年後のスパンで達成したい目標を具体的な数字を使って話すのがコツです。
また、長く働いてくれるのかという点も見られているため、将来のこと考えていることを伝えるといいでしょう。
残業や休日出勤、勤務地などについて
残業や休日出勤などの勤務条件についても、聞かれることの多い質問です。これらは、応募者の入社確度ならびに自社の条件とのすり合わせをはかる意図で質問されます。
互いの勤務条件が一致していない場合、早期退職やモチベーションの低下につながりかねません。そのため、企業の多くで面接時にすり合わせを行います。
とはいえ、自分の望む条件を全て要求するのは得策ではありません。そのため、基本的には相手の意向に沿いつつ、気になる点があればその場で質問するとよいでしょう。
経営理念や自社サービスについて
自社サービスに関する質問は、自社への本気度や価値観の一致度を見る意図があります。自社の経営理念や製品・サービスについて理解している応募者ほど、本気度が高いと判断することが可能です。
そのため、応募企業に関して事前にリサーチをしっかりと行ったうえで、自分の意見を伝えるようにしましょう。
転職時の面接における心がまえ
それでは最後に、転職時の面接における心がまえを紹介します。押さえるべき心がまえは以下の3つです。しっかり理解して、内定を勝ち取りましょう。
- 目線や声のトーンにも気を配る
- 回答は自分の言葉で伝える
- 答えにくい質問があることも想定しておく
目線や声のトーンにも気を配る
面接で話すときは、目線や声のトーンや話すスピードにも気を配りましょう。
まずは、目線について解説します。「目は口ほどに物をいう」とことわざがあるように、感情のこもった目線は相手に気持ちが伝わるものです。キョロキョロしたり、うつむいたりしていると、自信のなさが伝わってしまいます。
同様に声のトーンと速度も、好感度アップに欠かせないポイントです。まず声のトーンは、普段より1トーン高い声を意識するようにしましょう。高いトーンの声は、元気、楽しそう、明るいといったプラスの印象を与えます。
次に、話すスピードです。重要なポイントを話す際は、ゆっくりと話すと相手の印象に残りやすくなります。これらの要素に気を配ることで、面接官に好印象が与えられるでしょう。
回答は自分の言葉で伝える
想定される質問については、自分の言葉で回答できるように事前にシミュレーションしておきましょう。
とくに志望動機や自己紹介、転職理由などはインターネットや書籍の回答集を参考にする程度にしておき、自分の言葉で伝えるようにしてください。
答えにくい質問があることも想定しておく
面接では、答えにくい質問があることも想定しておきましょう。答えにくい質問は揺さぶり質問とも呼ばれ、応募者の本音を引き出したり、非常事態やトラブルへの対応力を見たりといった目的も含まれています。
「不採用だった場合、どうしますか?」「弊社の平均年齢に比べて年齢が高いようですが、職場になじめますか?」などの答えにくい質問をして、どのような対応をするかを確認するためです。
なかでも、多いのが「何か質問はありますか?」という質問です。応募者の意欲をはかったり、コミュニケーション能力を確かめたりする目的で質問されます。製造業においては、「工場勤務において役立つ資格はありますでしょうか?」といったような、熱意が伝わる回答を心がけてください。
そのため揺さぶり質問も、質問の一つととらえ、落ち着いて回答しましょう。沈黙したり、腹を立てたりするのはNGです。どのような質問に対しても落ち着いて回答できるよう、しっかりと準備しておきましょう。
面接については別のコラムでも詳しくご紹介しておりますので、こちらもぜひご参考になさってください。
面接官【よくある10の質問】目的とポイントを抑え通過率UP!
まとめ
転職時に聞かれやすい質問について紹介しました。自己紹介や転職理由、志望動機、自己PRは聞かれる頻度の高い質問です。相手の意図をくんだ回答ができるように、しっかり準備しておきましょう。
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