手取り20万円の月収はいくら？収入アップにむけた4つのポイントを解説

手取り20万円の月収は23万円～27万円程度

手取り20万円の場合の月収は、23万円から27万円です。手取りと月収は異なるため、仕事を探す場合は、その違いを把握したうえで探す必要があります。ここでは、手取りと月収との違いや月収の計算方法について詳しく解説します。

月収と手取りの違いとは

月収とは、会社が支払う総支給額のことです。通常、ベースとなる基本給に、通勤手当や住宅手当、時間外手当などの諸手当が加算されます。つまり、すべての手当が加算された合計金額が、月収となります。一般的な給与明細では、総支給額に記載されている金額です。

一方、手取りとは、月収から所得税・住民税などの税金や、健康保険・厚生年金などの社会保険料が差し引かれた金額のことです。実際に、支給されるお金を意味し、給与明細では差引支給額の欄に記載されています。

月収から税金や社会保険料を差し引くことを控除と呼びますが、控除額は家族構成などによって異なるため、同じ月収でも手取りは人によって異なります。

なお、仕事を探しているときに注意すべき点は、求人情報誌にある「月収20万円」は月収を指すことです。この金額から税金や社会保険料が差し引かれるため、手元に残るお金は20万円より少なくなります。

そのため「月収20万円」だから「丸々20万円もらえる」と勘違いしないように、気をつけなければなりません。20万円で生活費のやりくりを考えていると、生活費が足りなくなる恐れはあります。

月収の計算方法

例えば「最低でも手取り20万円が欲しい」という場合、月収がいくらぐらいになるのかを計算する必要があります。月収の目安は、次の計算式で求めることが可能です。

・月収の目安＝手取り額÷0.75～0.85

この計算式に、手取り20万円を当てはめて計算してみましょう。

・20万円÷0.75≒26万6.667円

・20万円÷0.85≒23万5,300円

したがって手取り20万円が欲しい場合、月収が23万5,000円〜26万7,000円くらいの仕事を探せばよいことになります。

手取り20万円の年収は282万円～320万円程度

手取りが20万円の場合、年収は282万円から320万円程度になります。そもそも、年収とはどのような金額を指すものでしょうか。ここでは、年収に焦点をあてて解説します。

そもそも年収とは？

そもそも年収とは、毎月の月収の12ヶ月分にボーナス（賞与）を足した金額のことです。年収を計算する場合、手取りではなく月収を用います。

通常、正社員や契約社員、アルバイトなどの雇用形態や会社の業績によって、ボーナスの支給条件や金額は異なります。手取り20万円で、ボーナスが支給されないと仮定すると、年収は次の計算式で求められます。

・26万6.667円✕12ヶ月≒320万円

・23万5,300円✕12ヶ月≒282万4,000円

手取り20万円で一人暮らしをするなら？生活費の目安

ここでは、手取り20万円で一人暮らしをする場合の生活費について解説します。手取り20万円の場合の家賃や食費、光熱費などの目安を押さえておけば、生活費が不足するといった事態を避けられます。

手取り20万円の家賃や食費の目安

手取り20万円の場合、家賃や食費、光熱費の目安は次のとおりです。

・家賃：6万円〜7万円ほど（手取りの30％以内）

・食費：3万円ほど（手取りの15％以内）

・光熱費：1万円ほど

家計のなかでも大きな割合を占める家賃は、手取りの30％以内に収めるのが理想的です。例えば、手取りが20万円であれば、6万円〜7万円程度になります。

また貯蓄を増やしたい場合は、家賃を20〜25％以内に収めるようにするとよいでしょう。この場合は、4万円〜5万円程度になります。

ただし、都心部で家賃4万円〜5万円の物件を探す場合は、築年数や広さ、景観、利便性において妥協せざるをえません。そのため、対象エリアを郊外や隣県まで広げれば、より選択肢を増やすことが可能です。

次に食費ですが、手取りの15％以内に収めるのが理想的です。手取り20万円であれば、3万円になります。外食を減らし自炊すれば、3万円以内に収められるはずです。

また電気や水道、ガスなどの光熱費は、ひとり暮らしであれば1万円以内に収めておきたいところです。冷暖房を使う夏や冬はどうしても電気代がかかるため、1年を通して考えるのが現実的でしょう。

手取り20万円の貯金目標は2万円以上

一般的に、一人暮らしの場合であれば、毎月の貯蓄額は手取りの10％程度が理想とされています。手取り20万円の場合は、2万円ほどになります。

しかし手取り20万円の場合、6万円〜7万円を貯蓄に回すのは難しいでしょう。また、貯蓄を増やすことを目的としたぎりぎりの生活では、精神的に余裕がなくなってしまいます。

そこで、無理なく貯蓄するために、10％の2万円〜3万円程度を目標とするのがおすすめです。少しずつでも貯蓄しておけば、予想外の出費が発生したときに慌てずにすむでしょう。

手取り20万円から収入を上げるための4つのポイント

手取り20万円から収入を上げるためには、次の4つの方法が考えられます。

・給与交渉や昇進などでベースアップを目指す

・手当の対象となる資格を取得する

・副業を始める

・転職する

手取り20万円では少ないと感じる場合は、ここでご紹介する方法を試してみてください。

1.給与交渉、昇進などでベースアップを目指す

収入を上げる一つの方法は、交渉したり昇進したりでベースアップを目指すことです。給与交渉はすぐにでも行える方法ですが、単純に「給与を上げてください」と伝えるだけでは、会社に受け入れてもらえる可能性は低いでしょう。

ただし会社と交渉するためには、給与を上げるにふさわしいと思わせる根拠を提示しなければなりません。例えば、営業職であれば「前年比30％増の実績だった」など、データでわかる実績を示すのがベストです。

なお、多くの会社では、昇給や昇進のチャンスは年に1回、多くて2回です。昇給や昇進でベースアップを狙うためには、長期的な取り組みが必要でしょう。また人間関係がよく、働きやすい職場であれば、長く勤務するのも一つの選択肢としてありえます。

2.手当の対象となる資格を取得する

企業によっては、業務に関係する資格を取得することによって、特別な手当が上乗せされる場合もあります。そのため、自社で支給されている手当にはどのようなものがあるのかを確認してみるとよいでしょう。資格を取得することで手当がつけば、収入アップにつながります。

3.副業を始める

収入アップのために、副業を始めるのも一つの方法です。ただし、企業によっては副業禁止の場合があるため、就業規定を確認したり担当者に聞いたりしてから始めるほうが安心です。

また、副業に専念するあまり、本業が疎かになってしまっては本末転倒でしょう。本業に差し支えない範囲で取り組むことが大切です。

4.転職する

現在の職場で収入アップが見込めない場合は、より収入の高い会社への転職がおすすめです。ただし、収入面だけで転職先を決めてしまうと、後々後悔しかねません。転職先を探す場合は、職場環境や自分の適正を見極めることが大切です。

希望するような転職先が見つからない場合、転職支援サービスを利用するのも一つの方法です。転職支援サービスは、希望にあった企業選定から転職における対策、転職後のアフターフォローまでと、充実したサポートを得られます。

転職先を自分一人で探すには、限界があります。転職で悩んだ場合は、転職支援サービスの利用を検討してみてください。

手取り20万円以上が目指せる仕事

ここでは、手取り20万円以上が目指せる仕事を4つご紹介します。興味のある仕事があれば、積極的に挑戦してみましょう。

ITエンジニア

Itエンジニアとは、システムエンジニアやプログラマーなどIT領域に携わる専門職のことです。ITエンジニアの給与は比較的高い傾向にあり、手取り20万円以上を十分狙えます。

現在、IT業界は人材不足のため、未経験の方でも転職できる可能性が高いというのが特徴です。働きながらさまざまなスキルを身につけられ、また実務経験を積むことで、SEやプロジェクトマネージャーなどへのキャリアアップも考えられます。

スキルや経験を磨けば、さらなる収入アップも可能です。

営業職

営業職とは、会社の製品やサービスを提案し購入してもらう仕事です。歩合制を採用している会社が多く、実力次第で収入アップを図れるのが魅力です。 また営業職は、学歴や経験を問わない会社が多いため、さまざまな業界で活躍のチャンスを得られます。コミュニケーション能力が高い方やフットワークの軽い方に向いています。

期間工

期間工とは、期間限定で採用される作業員のことです。自動車会社や部品メーカーで、多く採用されています。有名メーカーの求人も珍しくなく、採用されれば数十万円単位の入社祝い金を得られる可能性もあります。

基本給のほかに各種手当を用意している会社が多いため、給与も高水準です。また、安く借りられる寮がある場合が多く、生活費を抑えられる点もメリットの一つでしょう。

一人暮らしで引っ越しが容易であれば、より条件のよい期間工を選択できます。まとまったお金を貯めたいという方にも、期間工はおすすめです。

工場作業員

工場作業員も、手取り20万円以上を狙える仕事です。工場作業員は、メーカーの工場内で加工や検品、検査、ピッキング、仕分けなどを行います。ルーティン作業が多いため、特別な資格は必要ありません。誰にでもできる仕事内容で、応募しやすいのが特徴です。

24時間稼働している工場であれば、シフト勤務となります。夜間帯の仕事は深夜手当がつくため、手取り20万円以上を期待できるでしょう。また繁忙期になると、残業代などがつき、さらなる収入アップが望めます。

まとめ

手取りと月収は異なるお金を意味し、手取り20万の場合の月収は23万円〜27万円ほどです。月収から税金や社会保険料が差し引かれるため、手元に残るのは月収よりも少ない金額です。手取り20万円の場合は、生活費をきちんと管理する必要があるでしょう。とくに貯蓄を増やしたい場合は、家賃や食費、光熱費を考えながら生活しなければなりません。 手取り20万円以上を狙う場合は、より給与の高い仕事に転職するのがおすすめです。

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