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2024.04.05

期間工に年齢制限はある?40代・50代が採用されるためには?

期間工として働きたいと思っている就活中の40代男性

期間工は肉体労働の多い仕事であることから、「年齢制限があるのでは」と考える方も多くいるでしょう。そこで今回は、期間工の年齢制限に関する基礎情報や、40代・50代の方が期間工として採用されるためのポイントなどを徹底解説します。

短期間でも高収入が期待でき、大手メーカーの福利厚生を享受できる期間工は、多くの人にとって魅力的な仕事です。しかし、肉体労働が多い仕事のため「採用されるか」「体力が続くか」など、不安を感じる方も多いでしょう。特に40代や50代は、期間工に限らず仕事に就けるかどうかの疑問や、健康面での懸念が増える時期です。

当記事では、期間工における年齢制限の有無や採用されやすい人の特徴、年代ごとの働き方、40代以上でも活躍できるポイントについて解説します。期間工の仕事に興味のある方は、ぜひ最後までご覧ください。

期間工は原則として年齢制限が設けられない

AGE LIMITと書かれたサイコロの
AGEの部分を回転させてNOにしている写真

結論から述べると、期間工の採用可否に年齢制限は設けられていません。求人情報でも年齢不問とするところが大半です。これは、2007年10月に改正された雇用対策法に基づいています。

出典:e-Gov 法令検索「昭和四十一年法律第百三十二号 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」

法律によって、仕事をこなせるだけの能力があれば、誰にでも期間工の仕事に就く機会が保証されています。そのため、年齢だけを理由に期間工の仕事をあきらめる必要はありません。

ただし、年齢制限がないのは上限のみです。深夜勤務や一部機械類・原材料の取り扱いに関する制限があるため、期間工に応募できるのは満18歳以上となっています。

出典:e-Gov 法令検索「昭和二十二年法律第四十九号 労働基準法」

「年齢制限なし」は名目上のルールであるケースも多いことに注意

年齢制限が書かれていない募集でも、企業側に特定の年齢層を対象とした採用基準があるケースが少なくありません。

特に体力を要する仕事が多い職場では、40歳以上を採用しない方針のメーカーは存在します。会社の方針がどうであれ、法的に「年齢制限をしてはならない」と定められているために、募集要項に年齢要件を明示していないだけです。

内部方針で年齢を制限している会社に40歳以上の方が応募しても採用されない可能性が高く、時間を無駄にしてしまうこともあるでしょう。このように、実際の採用基準はメーカーやケースによっても異なる点を理解しておくことが重要です。

【年代別】期間工の受かりやすさと働き方の実態

40代で期間工として働いている2人の男性

期間工の仕事には原則として年齢制限がないものの、実際には体力や健康面での懸念から、年齢によって採用が見送られるケースは珍しくありません。いわゆる「実質的な年齢制限」が発生しているのが実情です。

そこで、年齢によって企業からどう見られ、なぜ採用の判断が異なるのかを理解する基準として、年代別の受かりやすさと働き方の実態を見ていきましょう。

20代

20代は、期間工として働く上で、すべてのメーカーから見て有利となる年代です。体力が充実しているため、特に力仕事を多く要するメーカーでは優先して採用される傾向にあります。20代は正社員への登用の可能性も比較的高く、勤務態度や人柄など、技術以外の面で評価されるケースが大半です。

また、ハードな仕事ほど報酬も高くなる傾向にあるため、高収入も期待できますが、それに伴う肉体的な負担も大きくなります。職歴にブランクがあっても、20代であればその点がネックになることは少ないため、体力に自信があるなら積極的に応募してみるとよいでしょう。

30代

期間工の採用において、30代は前半と後半で見られ方が異なる年代です。30代前半であれば体力を要する作業もこなせると評価されるため、採用可否の判断は20代と大差ありません。

しかし、大型製品や重い部品を扱うメーカーでは、30代、それも35歳ごろを1つの区切りとするところが大半です。30代後半になると体力の衰えが仕事に影響を与えるケースも増えるため、徐々に採用が厳しくなる傾向にあります。

ただ、30代後半でも過去に期間工としての経験がある方や、健康で体力に自信のある方は採用されやすいと言えます。また、経験や能力に応じて、現場リーダーの役割を担う機会も少なくありません。

40代

40代の期間工応募者には、健康で体力がある方が優遇される傾向にあります。ただし、この年代からは、多くのメーカーにおいて正社員への登用が難しくなるのも事実です。体力的に厳しい作業を避け、比較的負担の少ない部品の加工や組み立て、機械操作などを中心とした部門での勤務が多くなります。

製造業界の経験者や特定の資格を持つ方であれば40代でも採用されやすく、経験を生かせるケースが少なくありません。また、40代でも特に優れた能力や経験を持つ方は高く評価され、正社員の道が開ける場合もあります。しかし、全体として見ると、正社員登用の機会は限定的です。

50代

50代になると、期間工としての採用が大幅に厳しくなります。たとえ製造業での経験が豊富でも、健康面や体力面で不安があると判断されると、不採用となるケースが一般的です。しかし、小さいパーツを扱う部品系の製造メーカーには、50代の募集枠も存在します。

体力が消耗しにくく負担が少ない作業が中心となる仕事であれば、体力に自信がない方でも採用されるチャンスがあると言えるでしょう。特定の技能や資格がある場合は、経験を活かして相対的に優遇される場合もあります。

ただし、50代からは現場リーダーへの抜擢や正社員への登用は基本的に期待できません。また、給与面での妥協が必要になる可能性も覚えておきましょう。

60代

定年を迎える60代からの期間工としての採用は、現状では極めて厳しいと言わざるを得ないでしょう。少子高齢化が進み、労働力不足が深刻化している現代においても、60代の期間工採用例はほとんど見られません。

今後、社会の状況や企業のニーズに応じて変化する可能性はありますが、現時点では60代での新たな採用は期待しづらい状況です。したがって、60代で期間工の仕事を探している方は、他の就業機会を探すか、現在の職場で働き続ける方法を模索するのが現実的な選択となります。

【40代・50代】採用されやすい人と採用されにくい人の特徴

自動車の検査工程で働く期間工の男性

年齢的な面だけを見れば、若いほど有利となるのが期間工の求人です。しかし、同じ40代や50代であっても、採用されやすい人とされにくい人が存在します。

年齢が若いからといって必ずしも採用されるわけではなく、40代の応募者が不採用となったにもかかわらず、50代の応募者が採用されるケースもゼロではありません。

ここからは、採用されやすい人とされにくい人の特徴を、それぞれ解説します。

採用されやすい人

期間工に採用されやすい人の特徴は、主に次の4つです。

●   健康面と体力面に自信がある
●   期間工としての経験がある
●   協調性がある
●   社会人としてのマナーが備わっている

40代・50代でも、上記の条件を満たしていれば採用される確率は高くなるでしょう。特に、健康で体力に自信がある方や過去に期間工としての勤務経験がある方は、多くのメーカーから求められています。

また、チームでの作業が多いため、協調性があることや社会人としての基本的なマナーが備わっていることも、採用される上での重要なポイントです。体力に不安がある場合でも、体力消耗の少ない部品系メーカーに応募すれば、採用される可能性は高まります。

これらの点を意識し、期間工として実直に働く意欲を明確に伝えることが、40代・50代の採用につながります。

採用されにくい人

期間工に採用されにくい人の特徴は、主に次の4つです。

●   体力がない
●   力仕事の経験が一切ない
●   面接の受け答えに難がある
●   入社前の健康診断で引っかかった

体力に自信がない方や力仕事の経験がまったくない方は、採用されにくい傾向にあります。期間工は肉体労働が多くシフト勤務もある仕事であり、体力と経験が重要視されるためです。

また、40代以降は世間的にも社会人としての経験を積み、一般常識をわきまえていると見なされる年代です。そのため、面接での受け答えが不十分であると、採用のチャンスを逃す可能性が高くなります。

入社前の健康診断で問題が見付かり不採用となる場合もありますが、このケースは稀です。一般的に、仕事に支障をきたさない程度の症状であれば、そのまま採用される傾向にあります。

【40代・50代】期間工として採用されるためのポイント

期間工として働いている50代の機械オペレータ

期間工の選考には、年齢以外にも多くの要素が影響します。体力が必要とされる職種ではあるものの、適切な応募のタイミングや自己アピールの方法など、採用されやすくなるポイントを知ることが重要です。

以下で紹介する5つのポイントを理解し、応募戦略に活かしましょう。

年齢要件が緩いメーカーに応募する

年齢要件のチェックは、期間工として採用される上でもっとも重要なポイントです。基本的に、どのメーカーでも募集要項には年齢要件が明記されません。そのため、求人情報を詳しく見てどのような作業内容かを確認し、「メーカーが求めている年齢層」を推測することが大切です。

例えば、普通自動車を製造するメーカーなどは採用年齢がやや低めとなっています。一方で、軽自動車を中心に製造するメーカーは、年齢要件が比較的緩めです。また、軽作業が多い自動車部品メーカーなどは、40代~50代でも活躍している期間工が少なくありません。

扱う製品の性質や作業内容から年齢要件が緩いメーカーを選ぶことが、採用されるための鍵となります。

繁忙期を狙って応募する

年間を通じて期間工の求人はありますが、企業が人員を増やすタイミングを見計らい、枠が埋まる前に応募するのも、採用されるためのポイントです。

必要な期間工の数が増える繁忙期になると、多くのメーカーで年齢要件が緩くなる傾向にあります。通常期間では35~40歳を上限としていても、繁忙期には40~50歳まで上限を緩めるのが通例です。

自動車業界では特に12月~3月が繁忙期とされており、この期間は新車の購入が増加するため、メーカーは増産体制に入ります。繁忙期に合わせたタイミングで応募することで、40代・50代でも採用される可能性が高まるでしょう。

これまでの経験と保有スキルをアピールする

40代・50代の応募者は、長年にわたる社会人経験やそれに伴うマナー・常識が身に付いている点が大きなセールスポイントです。これらの年齢層からは、若者にはない豊富な経験や多様なスキルの活用、人間関係を築く能力が期待されるため、強みとしてしっかりとアピールしましょう。

工場勤務や期間工としての直接的な経験がある場合は、実務での実績や身に付けたスキルを示すことが大切です。過去の経験や保有するスキルがどのように仕事に生かせるかを明確に伝え、40代・50代ならではの価値を理解してもらいましょう。

健康管理と体力維持を徹底する

期間工は体力を要する作業が多く、長時間の立ち仕事や重量物の持ち運びが必要な場面が頻繁にある職種です。40代・50代になると、若い時と同じ生活をしていても体力が低下しやすくなるため、健康管理と体力維持が非常に重要となります。

日々の生活に適度な運動を取り入れて筋力や持久力を保ち、定期的に健康診断を受けることで、仕事をこなす能力があるとアピールできるでしょう。日頃から健康管理と体力維持を徹底しておけば、40代・50代でも期間工として大いに活躍できます。

派遣会社を経由して応募する

派遣会社を経由した応募も、40代・50代の方が採用されるためのポイントです。派遣会社は、各メーカーの採用基準や合格ラインを熟知しており、応募者が合格する可能性がなければ紹介しません。

そのため、合格見込みのない会社へ無駄な時間と労力を割く必要がなくなります。さらに、派遣会社は面接時の有効な回答例なども提供してくれるため、面接に臨む際の心理的負担も軽減されるでしょう。

期間工の「年齢」や「採用」に関するよくある質問(Q&A)

工具を手に持っている期間工の男性

期間工への応募にあたって、年齢だけでなく性別による制限やキャリアパスについて不安を感じる方も多いでしょう。最後に、期間工の「年齢」や「採用」に関するよくある質問を、Q&A形式で分かりやすく解説します。

これから期間工として働くことを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

Q1:女性でも期間工として働ける?

期間工として働く権利が女性にもあるのは当然ですが、業界全体として男性が中心となっているのが実情です。特に力仕事が必須で体力面での要求が高いメーカーでは、年齢に関わらず男性が優先されます。

しかし、女性期間工も一定数おり、特に製品の検査工程に配属されるケースが少なくありません。このような職場では細かい作業が求められるため、体力よりも視力のよさが重要視される傾向にあります。

Q2:40代以上の期間工が正社員に登用されることはある?

40代であれば正社員に登用されるチャンスはありますが、定年が近い50代になるとほぼチャンスがないというのが実情です。40代でも、健康面と体力面に問題がなく、十分に経験を積んでいることが正社員登用の基本条件となります。

20代や30代に比べると40代での正社員登用のハードルは高くなるものの、意欲や実力が認められれば、まだ可能性があります。正社員としてのキャリアを築くには、仕事に対する熱意や職場での貢献が重要です。

Q3:関連資格を取得すると40代以上でも採用されやすくなる?

期間工は特に資格を必要としない仕事が多く、技術は勤務しながらの習得が一般的です。しかし、資格を持っているほうが採用においては有利になる場合もあります。

例えば、組付けや検査工程に役立つ整備士の資格があれば、自動車メーカーの採用選考で有利となるでしょう。フォークリフトやクレーンの免許を持っている場合は、物流関連の作業において歓迎されるケースもあります。ただ、資格がないからといって無理に取得する必要はありません。

まとめ

体力的な要求の高い期間工は、20代~30代がもっとも需要が高く、採用されやすいのは事実です。しかし、仕事への熱意と適度な体力があれば、40代以上でも期間工として採用されるチャンスは十分にあります。

年齢制限が緩いメーカーや繁忙期を狙うこと、これまでの経験やスキルをアピールすること、さらに健康管理と体力維持に努めることが採用に至るポイントです。年齢を必要以上に気にせず、これまでに培った社会人としての経験やスキルを活かして挑戦してみましょう。

期間工にご興味がある方はこちらのコラムでも詳しく紹介しております。ご一読ください!

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