工場勤務の2交代制 はきつい?シフト例や生活リズムについて紹介
工場勤務の2交代制とは、日勤と夜勤を交代で勤務する勤務体系です。稼ぎやすく夜勤手当もあり、休日も多く設定されている一方、慣れるまでは生活リズムが乱れやすい場合があります。今回は、シフト例やメリット、注意点などを解説します。2交代制の工場で働きたい方や、長く働くポイントを知りたい方は参考にしてください。
目次
2交代制とは
2交代制とは、1日の勤務時間を2つにわけ、交代で勤務する勤務体系のことです。シフトの名称や時間帯は工場によって異なりますが、基本的には日勤と夜勤に分けられています。
24時間体制で稼働している工場で採用されているケースが多く、稼働時間が長くても残業を防ぎやすいのがメリットです。
以下では、3交代制との違いや、2交代制が多い工場の種類について見ていきましょう。
2交代制が多いのはどんな工場?
2交代制は、24時間体制で生産ラインを稼働させている工場や、設備の都合上稼働しつづける必要がある工場で導入されています。具体的には、以下のような工場です。
・自動車工場
・製鉄工場
・半導体工場
・プレス工場
基本的に、大手製造メーカーの工場では2交代制が導入されているケースは多いです。
工場以外では、病院や消防署、ホテル、コンビニなど、生活に欠かせない役割を担う職種でよく見られる勤務体系と言えます。
2交代制勤務の主なシフトパターン
2交代制勤務では、以下のシフトパターンが考えられます。
・2直2交代制
・3直2交代制
・4直2交代制
・連続2交代制
「直」は班やグループの数のことであり、班やグループごとに同じシフトで勤務するのが基本です。
同じ2交代制であっても、シフトパターンによって働き方や負担の大きさなどは異なるため、それぞれの違いを理解する必要があります。
ここでは、2交代制勤務の主なシフトパターンを、シフト例とともに紹介します。
2直2交代制
2直2交代制は、2つのグループに分け、日勤と夜勤を交代して勤務するパターンです。
土日は休みとなり、休日を挟んで1~2週間ごとに日勤と夜勤が入れ替わるケースが多く見られます。
勤務時間は長くなりますが、土日に休みがとりやすいというメリットがあります。
シフト例は以下のとおりです。
・第1グループ:日勤で8:00~20:00
・第2グループ:夜勤で20:00〜8:00
3直2交代制
3直2交代制は、3つのグループに分け、日勤と夜勤を交代して勤務するパターンです。日勤を担当するグループ、夜勤を担当するグループ、1日休みとなるグループが存在し、休日が多いというメリットがあります。
日勤・夜勤・休日のサイクルは工場によって異なりますが、休日を挟まずに日勤と夜勤が入れ替わることもあるため、体力的な負担が大きい点に注意が必要です。
シフト例は以下のとおりです。
・第1グループ:日勤で8:00〜20:00
・第2グループ:夜勤で20:00〜8:00
・第3グループ:休み
4直2交代制
4直2交代制は、4つのグループに分け、日勤と夜勤を交代して勤務するパターンです。24時間、土日も含めて稼働する工場で多く見られます。
「日勤3日間→休み3日間→夜勤3日間→休み3日間」というサイクルが一般的であるため、休みが多くなりやすいのは魅力です。一方、1日の拘束時間が多い点や、土日に休めるとは限らないのが難点と言えます。
シフト例は以下のとおりです。
<月曜日>
・第1グループ:日勤で8:00〜20:00
・第2グループ:夜勤で20:00〜8:00
・第3グループ:休み
・第4グループ:休み
<火曜日>
・第1グループ:休み
・第2グループ:休み
・第3グループ:日勤で8:00〜20:00
・第4グループ:夜勤で20:00〜8:00
連続2交代制
連続2交代制は、2つのグループに分け、日勤と準夜勤を交代して勤務するパターンです。24時間稼働ではなく、夜勤で早朝まで働くことはありません。そのため、2直2交代制よりも体力的な負担が小さいのはメリットです。
シフト例は以下のとおりです。
・第1グループ:8:00〜16:00
・第2グループ:17:00〜1:00
工場勤務の2交代制のメリット
工場勤務の2交代制には、「拘束時間が長くて大変そう」「夜勤が辛そう」というイメージを持っている方も多いでしょう。しかし、以下のようなメリットがあります。
・給料が高い傾向がある
・休日が多い
・残業が発生しにくい
夜勤手当や残業手当で稼ぎたい方、平日に休みたい方などに適した勤務形態です。
以下では、それぞれのメリットについて解説します。
給料が高い傾向がある
2交代制の場合は、常昼勤務に比べると、給料が高くなる傾向にあります。
2交代制では、一定の周期で夜勤になるため、深夜手当や夜勤手当がついて給料が高くなる、という仕組みです。また、12時間交代制の2交代制の場合は、次のシフトに交代するまでの間残業手当が発生するため、より給料が高くなります。 工場によっては、交替勤務手当が発生するケースもあります。交替勤務手当とは、日勤と夜勤を交互に行うことにより、健康面に負担がかかることを考慮して支給される手当のことです。交替勤務手当は法律で支給が義務づけられているわけではないため、支給の有無は職場によって異なります。
休日が多い
2交代制勤務の工場では、休日が多いのもメリットです。日勤と夜勤を交互に繰り返すため、体への負担が大きく、休日が多めに設定されています。
2交代制の工場でよく採用されているのが、4日働いて2日休みを繰り返す、4勤2休です。4勤2休では、決まった曜日に休めるわけではありませんが、一般的な5勤2休よりも休みが多くなるのは魅力です。また、平日が休みになることもあるため、平日にしかできない用事を済ませたい方や、混雑を避けてゆっくりしたい方にも適しています。
残業が発生しにくい
2交代制勤務では、残業が発生しにくいのもポイントです。勤務時間内に業務が終わらなかった場合も、次のシフトの担当者が引き継いでくれます。
もちろん、次のシフトまでの時間を埋めるための残業や、作業を引き継ぐための残業が発生するケースもあります。専門性や緊急性が高く、次のシフトの人に引き継げない場合もあるでしょう。
しかし、基本的には残業が少なく、帰れなくなるほどの残業が発生することはほとんどないのがメリットです。
工場勤務の2交代制はきつい?
2交代制には上記のようなメリットがある一方で、以下のようなデメリットもあります。
・生活リズムが乱れやすくなることがある
・周囲と時間を合わせにくいことがある
2交代制に慣れるまでは、きついと感じる方が少なくありません。
2交代制のデメリットも理解した上で、勤務先や勤務形態を選びましょう。
ここでは、2交代制のデメリットについて解説します。
生活リズムが乱れやすくなることがある
2交代制は、3交代制に比べると生活リズムの変動は少ないものの、1週間のうちに日勤と夜勤を繰り返すため、不規則な生活になりがちです。生活リズムがどうしても一定にならず、体調を崩してしまうことがあります。
特に、夜勤は身体的負担が大きいため注意が必要です。人間の体は、日中は活動モード、夜は休息モードになるようにできています。夜勤は、本来の生活リズムと反するため、大きな負担になりがちです。
ただし、働いていくうちに徐々に慣れてくる人も多いため、過度に心配する必要はないでしょう。
周囲と時間を合わせにくいことがある
2交代制では、休みが変則的になるため、周囲と時間を合わせにくいこともあります。 土日に必ず休めるとは限らないため、土日に友人や家族と出かける時間を確保するのが難しい場合もあるでしょう。一方、平日の空いている時間にレジャー施設を利用できたり、市役所の手続きを行えたりします。
工場勤務の2交代制に向いている人
工場勤務の2交代制に向いている人の特徴は、以下の2つです。
・稼ぎたい人
・体力に自信がある人
長く健康的に働くためにも、自身に適性があるかをよく考えた上で、求人に応募しましょう。
ここでは、工場勤務の2交代制に向いている人の特徴について解説します。
稼ぎたい人
深夜手当や夜勤手当で高い給料を得たい方や、短期間で稼ぎたい方には、2交代制が向いています。
前述のとおり、工場勤務の2交代制では、深夜手当や夜勤手当が発生するため給与は高くなりがちです。残業手当が発生することもあるため、夜勤が苦ではない方、変則的なシフトにも対応でき、楽さよりも稼ぎを重視する方には、2交代制が適しています。
体力に自信がある人
体力に自信がある方にも、2交代制が適しています。2交代制では、生活リズムが乱れて体調を崩したり、夜勤が続いて疲労が蓄積したりするため、働き続けるためには体力が必要です。
体力に自信がある方や、体調管理が得意な方に適した働き方と言えます。 しかし、体力に自信がある場合でも、慣れないうちは体調を崩してしまう可能性が高いです。自身の体力を過信せず、体調管理を徹底することを心がけましょう。
工場勤務の2交代制で気をつけるべきこと
最後に、工場勤務の2交代制で気をつけるべきポイントを2つ紹介します。
・体調管理に気をつける
・勤務体制を入念に確認しておく
これから2交代制の工場で勤務しようとしている方だけでなく、すでに2交代制の工場で働いている方が、より長く健康的に働くためにも重要なポイントです。2点を意識して、無理せず勤務を続けられるようにしましょう。
以下では、工場勤務の2交代制で気をつけるべきことを解説します。
体調管理に気をつける
2交代制の工場で勤務する際は、体調管理に気をつけましょう。体調を崩してしまうと、仕事でミスが増えたり、怪我や事故の原因にもつながったりします。
食事の栄養バランスに気を配る、適度な運動を取り入れる、寝る前にブルーライトを浴びるのを避けて睡眠の質を高めるなど、できることはさまざまです。
夜勤明けの休日は、体調を回復させることに使い、万全な状態で勤務にのぞめるようにしてください。
自身の体調の変化に敏感になることも大切です。体調を崩しそうな予兆が少しでも見られたら、すぐに対処できるようにし、体調の悪化を防止しましょう。
勤務体制を入念に確認しておく
自身の勤務体制をよく確認しておくことも欠かせません。
同じ2交代制でも、工場によってシフトの分け方や拘束時間、休憩のタイミングなどは異なります。認識のずれがないよう、勤務体制は入念に確認しましょう。
また、実際に勤務してみて不安な点がある場合は、上長や担当者に相談することも大切です。体調不良が治らない、仕事に集中できないなどのトラブルは、早めに解決する必要があります。 そもそも2交代制が合っていないと感じたら、別の勤務体系の工場への転職を検討してもよいでしょう。
まとめ
工場の2交代制とは、1日の勤務を日勤と夜勤の2つにわけ、交代で勤務する勤務体系のことです。日勤と夜勤を繰り返すため、その生活リズムに慣れるまでは、体調を崩すこともあるため注意しましょう。2交代制で長く働くためには、体調管理と健康管理が大切です。
一方、深夜・残業手当があるため比較的給料が高く、休日も多いといったメリットがあります。2交代制に適性があるかをよく検討してから求人に応募しましょう。
自分に合った求人を見つけたい方や、転職活動をスムーズに進めたい方、未経験での転職に不安がある方は、サポート体制が充実しているウイルテックにご相談ください。