製造業・工場のお仕事
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2024.07.12

機械オペレーターとは?職種ごとの仕事内容からおすすめの資格まで

機械のメンテナンスを行っているウイルテックの機械オペレーターの男性

当記事では、機械オペレーターの仕事内容から平均年収、メリットやおすすめの資格までを徹底解説しています。製造業界や建設業界で活躍する機械オペレーターの仕事についてより深く知りたいという方は、ぜひ参考にしてください。

機械オペレーターは工場や建設現場で活躍する職業であり、求人も多く出されています。機械オペレーターの求人を見たとき、「仕事内容が難しそう」と感じる方もいるのではないでしょうか。

実際には機械オペレーターの仕事は難しいものばかりではなく、未経験者が働ける職場もあります。機械オペレーターの仕事が気になる方は、自分に合っているかを確認してみましょう。

今回は、機械オペレーターの仕事内容から平均年収、メリットやおすすめの資格までを徹底解説します。

機械オペレーターとは?

機械オペレーターとは、業務用の機械を操作する職業です。オペレーターには「操作者・運転者」という意味があり、職場で機械操作を主に担当する人が機械オペレーターと呼ばれます。

機械オペレーターが活躍する主な業界は、「製造業界」と「建設業界」です。

●   製造業界の機械オペレーター
製造業界で働く機械オペレーターは、製造ラインで稼働する機械の操作を担当する仕事です。
製造ラインによって操作する機械は異なるため、職場ごとに仕事内容や必要な能力に違いがあります。
 
●   建設業界の機械オペレーター
建設業界で働く機械オペレーターは、設計図面を作成する機械や建設作業用の重機を扱います。
専門的な知識や免許が求められる仕事です。

いずれの業界で働く場合でも、機械オペレーターの働き方は「日勤のみ」と「夜勤を含む交代制」の2つに大別できます。

日勤のみは、定時稼働の現場で多い働き方です。日中に業務を行う建設業界や、夜間に操業しない工場の機械オペレーターは、日勤のみの働き方があります。

対して、常に機械が稼働している現場では、機械オペレーターは基本的に夜勤を含む交代制で働きます。

【種類別】機械オペレーターの主な仕事内容

パソコンを使用して、機械の操作の確認をしている様子

機械オペレーターとひとくちに言っても、操作する機械の違いによってさまざまな種類があります。機械オペレーターの求人を見るときは、種類による仕事内容の違いを理解しておきましょう。

ここからは、機械オペレーターの主な種類を5つ挙げて、それぞれの仕事内容を解説します。

製造オペレーター

製造オペレーターは、工場で機械の操作や管理・監視・制御を担当する仕事です。

製造オペレーターはさらにいくつかの種類分けができ、代表的な種類は下記の4つがあります。

●プレス加工機械オペレーター
プレス加工機械オペレーターは、金属の曲げ・絞り・塑性加工を行うプレス機械を操作する仕事です。活躍する業界としては自動車業界や鉄鋼業界、機械業界などが挙げられます。

●ラッピング加工機械オペレーター
ラッピング加工機械オペレーターは、対象物をフィルム・ラップで包装する機械を操作する仕事です。ラッピングは食品や印刷物に行うことが多く、食品業界や印刷業界で活躍します。

●建材切断機械オペレーター
建材切断機械オペレーターは、角材やサイディングボードといった建材の切断機械を操作する仕事です。建設業界や建材業界で活躍し、加工対象に応じてさまざまな機械を使い分けます。

●NC旋盤機械オペレーター
NC旋盤機械オペレーターは、コンピューター制御により旋盤加工ができる工作機械を操作する仕事です。コンピューターにプログラミングで指示を出すことが主な仕事内容であり、金属加工業界を中心に活躍します。

マシンオペレーター

マシンオペレーターは、製造現場で稼働する機械を操作・管理する職種です。製造オペレーターと似ているものの、マシンオペレーターは複数の機械を同時に操作・管理します。

マシンオペレーターの主な仕事内容は下記の通りです。

●   製品の加工プロセスを考えてデータを作成・入力
●   機械への材料セットとスピード調整
● 機械の清掃やオイル注入などのメンテナンス など

マシンオペレーターが扱う製造機械は幅が広く、金属加工業界・食品業界・半導体業界などあらゆるモノづくりの現場で活躍できます。

CADオペレーター

CADオペレーターは、図面作成ツールであるCADを使用して設計図の作成補助を行う職種です。ベースの設計図は専門知識がある建築士やCAD設計士が作成したものであり、CADオペレーターは基本的に作成補助を担当します。

CADオペレーターの主な仕事内容は下記の通りです。

●   CAD図面の編集・修正
●   手書き図面のトレースによるCADデータ化
●   建築に関連する事務作業 など

CADオペレーターは建築物のCADデータ作成が必要な建設業界をはじめ、製品設計を手がける製造業界でも活躍できます。

●CADオペレーターにご興味のある方は、こちらで詳しくご紹介していますので、是非ご参考にしてください。

建設機械オペレーター

建設機械オペレーターは、建設工事現場でショベルカーやクレーン車などの建設機械・車両を操作する職種です。他種類の機械オペレーターとは異なり、就業には特定の資格や運転免許が必要になります。

建設機械オペレーターの仕事内容は下記の通りです。

●   工事内容についての打ち合わせ、指示の確認
●   担当する建設機械による作業
● 運転する機械の点検・メンテナンス など

建設機械オペレーターは、土木業界・建設業界といった建設機械を使用する業界で活躍します。

化学製品製造オペレーター

化学製品製造オペレーターは、さまざまな化学製品を製造する化学工場において、各種機械を操作・制御する職種です。化学製品製造オペレーターには主に「計器室担当」「屋外担当」の2つの働き方があり、それぞれで仕事内容に違いがあります。

【計器室担当の仕事内容】

●   コントロールパネルの監視
●   製造機械への原料投入や機械操作
● トラブル発生時のマニュアル制御 など

【屋外担当の仕事内容】

●   大型装置や機械の稼働状況確認
●   運転条件変更に伴う機器の切り替え
●   トラブル対応や機械のメンテナンス など

化学製品製造オペレーターは、医薬品業界・化学業界・化粧品業界などで活躍できる働き方です。

機械オペレーターの平均年収

機械オペレーターの平均年収は雇用形態によって違いがあります。

雇用形態を「正社員」「派遣社員」「アルバイト・パート」の3つに分けて、それぞれの平均年収を解説します。

●正社員の平均年収

正社員の平均年収は、約350万~500万円です。

実際の年収は、勤務先の規模や業務で扱う機械、機械オペレーターの職種によって大きく異なります。本人の経験年数が多かったり、業務に役立つスキル・資格を保有していたりする場合は相場以上も狙えるでしょう。

●派遣社員の平均年収

派遣社員の平均年収は300万円程度です。

正社員よりは平均年収が低いものの、派遣社員はより柔軟に働きやすいメリットがあります。夜勤を多く入れて夜勤手当分を稼げば、正社員以上の年収も期待できます。

●アルバイト・パートの平均年収

アルバイト・パートの機械オペレーターは時給1,200~1,800円程度が多い傾向にあります。勤務形態が1日6時間・月20日のケースで年収に直すと、平均年収は172万~259万円程度です。

機械オペレーターはアルバイト・パートの求人が多く、副業として働く方もいます。

機械オペレーターとして働くメリット

歯車の付いた機械に「MERIT」の文字が書かれている画像

機械オペレーターとして働くことにはいくつかのメリットや魅力があります。機械オペレーターの仕事に興味がある方は、どのようなメリットがあるかも確認しておきましょう。

ここからは、機械オペレーターとして働くメリットを3つ挙げて、働きやすさややりがいにつながる魅力を紹介します。

肉体労働が少なく体力的な負担がかかりにくい

機械オペレーターの主な仕事内容は機械の操作・管理であり、肉体労働が少なく体力的な負担がかかりにくい点がメリットです。中には勤務時間のほとんどで座ったまま機械を操作する職場もあります。

工場勤務をなんとなく避けている方の中には、「工場=肉体労働」というイメージを持っている方も多いでしょう。

機械オペレーターは体力的な負担がかかりにくいため、体力に自信がない方や、本業に影響が出る働き方をしたくない方も働きやすくなっています。

未経験者でも挑戦しやすい

機械オペレーターのほとんどの職種は特別な資格・経験を必要とせず、未経験でも挑戦しやすい仕事です。未経験者を積極採用する求人も多く、未経験者が挑戦できる環境が整っています。

未経験者でも挑戦しやすいと言っても、機械オペレーターとして働くには機械についての正しい知識・技術が必要です。機械オペレーター未経験の方は、機械オペレーターの教育制度や上司・先輩社員によるサポート体制が整っている職場を選ぶとよいでしょう。

夜勤に入ればさらなる高収入が狙える

機械オペレーターが活躍できる職場の代表例である工場は、夜間も操業しているところが多い傾向にあります。機械オペレーターは夜勤で働きやすく、夜勤に入ればさらなる高収入が狙える点がメリットです。

夜勤で働いた場合に得られる給与は、日勤の場合の1.25倍以上になるため、日勤のみで働いたときよりも高収入を得られます。「工場勤務で稼ぎたい」「十分な副収入を得たい」という方は、夜勤がある機械オペレーター求人を探すことがおすすめです。

機械オペレーターに求められるスキル

鉄の歯車の画像(大小6個)

機械オペレーターに求められる主なスキルは、「担当する機械・ソフトウェアを操作できるスキル」と「基本的なコミュニケーションスキル」の2つです。

機械オペレーターの仕事内容は機械操作が中心であり、機械を正常に稼働させるには操作方法の理解が必要です。就業の際に教育は行われるものの、最低限の知識はあったほうが仕事の流れを掴みやすく、効率的に業務を進められます。

また、「基本的なコミュニケーションスキル」が求められる理由は、機械オペレーターも職場の同僚や別部署の人員と連携して働くケースがあるためです。機械操作の指示を受けたり、製造プロセスの変更について連絡したりする際に、基本的なコミュニケーションスキルがあったほうがスムーズな意思疎通ができます。

機械オペレーターに向いている人の特徴

機械オペレーターに向いているのは、下記のような特徴がある人です。

●地道にコツコツと作業することが好きな人

機械オペレーターは機械相手の仕事が中心であり、毎日同じ作業内容を繰り返す職場もあります。製造機械の操作や加工の確認、清掃・点検・メンテナンスといったルーティンが苦にならず、地道にコツコツと作業することが好きな人に向いている仕事です。

●集中力があり、慎重に作業できる人

業務用機械にはマニュアルがあり、操作はマニュアルの通りに行う必要があります。単純作業の中でもきちんと集中力を保ち、エラーや事故を起こさないよう慎重に作業ができる人は機械オペレーターに向いています。

●機械に興味がある人

機械オペレーターとして働くには機械にかかわる知識・スキルが求められます。機械に興味を持てない人よりも、機械に興味がある人のほうが仕事の手順を覚えやすくなり、効率的に業務を進められるでしょう。現場で働きながら機械の操作・点検手順を学べるため、機械にかかわる資格を取得したい方にもおすすめです。

●モノづくりの職場で働きたい人

機械オペレーターが活躍する製造業界や建設業界はモノづくりの業界であり、扱う機械は企業の製品製造を担う設備です。モノづくりの職場で働きたい人は、モノづくりに直接かかわる機械オペレーターになることで、やりがいを感じながら働けます。

機械オペレーターにおすすめの資格

機械オペレーターの業務をしているウイルテックの男性従業員

機械オペレーターが業務関連の資格を取得すると勤務先からの評価が高くなり、年収アップやキャリアアップにつながります。

最後に、機械オペレーターにおすすめの資格を3つ紹介します。自分が機械オペレーターとして働きたい業界や仕事内容を踏まえて、役立つ資格を取得しましょう。

フォークリフト運転技能講習修了証

フォークリフト運転技能講習修了証は、最大積載荷重1トン以上のフォークリフトを運転するために必要な資格です。フォークリフトによる資材運搬業務がある職場では、基本的に当該資格が求められます。

フォークリフト運転技能講習修了証を取得するには、各都道府県労働局が指定する登録教育機関において「フォークリフト運転技能講習」を受講します。受講費用は2万~4万円程度です。

講習は学科科目と実技科目の2つに分かれ、講習時間は合計で35時間程度がかかります。

●フォークリフトの資格取得ついてご興味のある方は、こちらで詳しくご紹介していますので、是非ご参考してください。

機械加工技能士

機械加工技能士は、旋盤・フライス盤・研削盤といった工作機械を用いた金属加工技術の証明ができる国家資格です。主に「特級・1級・2級・3級」の4等級があり、取得したい検定職種と等級を選んで受験できます。

機械加工技能士を取得するには、各都道府県職業能力開発協会が実施する「技能検定」を受講します。受験費用や試験内容は選択した検定職種・等級などの条件によって異なるため、受験前によく確認しましょう。

建設機械施工技士

建設機械施工技士(建設機械施工管理技士)は、建設機械を使用した土木工事・建設工事などにおいて、品質管理や安全管理を行う場合に必要となる国家資格です。

建設機械施工技士の取得には、一般社団法人日本建設機械施工協会が実施する「建設機械施工管理技術検定試験」の受験が必要です。受験級は1級と2級があり、さらに建設機械の種類に応じた計6種の種別があります。

建設機械施工技士を取得すると、受験種別・受験級に対応した建設機械を使用する工事現場で、工事の品質管理・安全管理が行えるようになります。

まとめ

機械オペレーターは、工場・建設現場などで機械を操作する仕事です。操作する機械の違いによって製造オペレーターやマシンオペレーターなどの種類に分けられ、仕事内容もそれぞれで異なります。

機械オペレーターの仕事は未経験者でも挑戦しやすく、体力的な負担がかかりにくい・夜勤で高収入が狙えるといった点がメリットです。関連する資格を取得すればキャリアアップも目指せます。

紹介した4つの特徴に当てはまる方は、ぜひ「ウイルタス」で機械オペレーターの求人情報を探してみてください。

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