電車の省エネにも貢献!半導体の多才な活躍
半導体は電気の流れを制御する性質がありますが、電車の省エネにも貢献していることをご存じでしょうか?SDGsの観点から省エネと聞き、少し興味を持たれた方もいることでしょう。今回は、省エネにも貢献している半導体についてもお伝えしていきます。
はじめに
半導体は、電気の制御には欠かせない製品ですが、実は、省エネにも貢献しています。
半導体不足がニュースやネットで話題になって、初めて気になったけどどんなものだっけ・・・。
電車の省エネ?!と感じている方も多いのでは?
本記事ではそんな半導体の基礎知識から、普段皆さんが利用されている電車の省エネについても簡単に解説していきます。中学生の理科で覚えた元素記号も少しでてきますので、省エネの話題と併せて参考にされてみてください。
半導体の知っておきたい基礎知識
半導体とは、スマートフォンやパソコンのCPU(中央演算処理装置)、エアコンや冷蔵庫の温度調整、そして本記事のテーマでもあります電車や、乗車する際に利用するICカードなどにも使用されています。
まずは、具体的に半導体とはどんなことができるのかみていきましょう。
1.電気を光に変換できる
2.光を電気に変換できる
3.一定の方向に電気を流すことができる
4.電気のON/OFFの切り替えができる
電化製品や小型電子機器、自動車や電車など電気を通すほとんどの製品は、この4つの電気を制御する働きによって、私たちが安全に利用できるようになるのです。
半導体は電車やICカードにも?!
半導体は、皆さんが通勤や通学で利用している電車やICカードにも使われ、さまざまな面において活躍しています。
たとえば電車の場合、開閉時や始動時からの加速、ブレーキをかける際の減速など、走行における一連の動作においても半導体が役立てられています。ICカードの場合は、中身に組み込まれており、改札機が出す電波内にICカードをタッチすることで、半導体が反応し情報の送受信によって改札が開くという仕組みです。
ICカードを普段利用されない方は、マイナンバーカードの裏面(金色のチップ)やクレジットカードを確認することで半導体のイメージがつきやすくなるかもしれません。
半導体が電車の省エネにも貢献
半導体は、電車の省エネにも貢献しています。半導体といっても、その種類はさまざまでここで利用されるのがSiC(シリコンカーバイト)と呼ばれる化合物半導体です。Si=ケイ素、C=炭素のことを指します。
SiC半導体は、電流のON/OFFの切り替えの際、電力損失が少ないことから省エネに繋がるというものです。実際に、山手線の「E231系」では従来より半分以下の電力消費に。そして「E235系」では、更に16%の省エネを実現しています。
半導体が日々進化を遂げるたび、私たちの暮らしも変わります。今後、どのような展開がみられるのか、乗り物の分野においても目が離せません。
まとめ
今回は、半導体と電車をテーマに基礎知識から省エネについて簡単に解説いたしました。
電車の省エネでご紹介したSi=ケイ素、C=炭素については、中学校の理科で教わった元素記号を思い出し、懐かしく感じた方もいたことでしょう。
半導体に少し興味を持たれた方は、ICカードやマイナンバーカード、クレジットカードなどを早速確認されてみてくださいね。