半導体のはなし
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2024.07.25

半導体と自動運転技術搭載車との関わり! 半導体がすごい理由にも注目

半導体と自動運転

半導体は、通常のガソリン車で約30個~100個(車種による)使われており、自動車の技術向上面においても欠かせない存在です。今回は、半導体と自動運転技術搭載車との関わりについて簡単に解説します。半導体のすごい理由!も注目です。

はじめに

半導体不足によって生産台数や納期遅延など、自動車業界においてもなにかと影響を与えていることはご存じの方も多いでしょう。

しかしこうした話題から初めて半導体に関心を抱たり、今後はどうなっていくのだろうと疑問に感じる部分でもあります。

そこで今回は半導体と自動車をテーマに、この二つの関わりを簡単に解説していきます。半導体がすごい理由!や、自動車にどのくらいの半導体が使われているのかなどにも注目です。

半導体がすごい理由!

半導体がもしなかったら、私たちが日常から使用しているスマートフォンやテレビなど生活に必要なものはほとんどが使えなくなってしまいます。なぜなら、電気や電圧の流れを制御できるのは半導体だからです。

たとえば電気のon/offの切り替えから、スマートフォンの通信技術に至るまで半導体が大きく関わっています。スマートフォンにおいては、データの通信や記憶・カメラ撮影など、コンパクトな端末で使用可能となったのも半導体の進化の現れです。

また、自動車において「走る」「曲がる」「止まる」この3つの基本動作ができるのは、こうした半導体の制御

をする力が働いているおかげです。半導体は、電気を通すあらゆるものにおいて必要不可欠であり、存在そのものがすごさや魅力なのです。

自動車に使われる半導体

半導体として自動車に利用できるもの

半導体として利用できるものの中に、シリコン・ゲルマニウム・カーボン(炭素)などがあります。中でも代表的なものとなるシリコンは、さまざまな性質を兼ね備えており、自動車の技術向上においても使用頻度の多い製品です。

たとえばエンジン回りの駆動系であるダイヤフラム(鉄骨プレート)や、電装系のABSセンサー(急ブレーキの際にタイヤロックを防止)、内外装のドアストッパー、足回りのタイヤ空気圧センサーなどそのほか多数使用されています。

自動車以外の身近なものでは、スマートフォンやパソコンのCPU(頭脳部分)、エアコンの温度センサーなどが一例としてあげられます。このようにシリコンは、多種多様な製品においても加工のしやすさや純度を高めやすいといった理由から人気の製品なのです。

半導体と自動運転技術搭載車との関わり

半導体は、近年、増加傾向にある自動運転技術搭載車とも大きく関わっています。まずは、通常のガソリン車よりどれくらいの半導体が組み込まれているのか見ていきましょう。

・一般的な自動車に組み込まれている半導体は、ガソリン車でだいたい30個~100個(車種によって違いあり)

・自動運転電気自動車EV(自動運転機能なし)はガソリン車の2倍

・自動運転機能搭載(レベル1~4)はガソリン車の4倍~6倍

2035年までの目標である脱炭素の実現から、ガソリン車が廃止となります。そうなると、世界的にも半導体の数はこれまで以上に必要となってきますし、自動運転技術搭載車が増加するにあたり半導体の需要もますます高まりをみせるでしょう。

電気自動車

まとめ

今回は、半導体のすごさの理由や材料として使用されているシリコン、近年普及しつつある自動運転技術搭載車との関わりについて解説いたしました。

普段、自動車を運転する際、半導体を意識することはあまりないかもしれません。しかし半導体があるからこそ、快適で安全なドライブができていると言っても過言ではないのです。 半導体不足が話題となっているいま、半導体の仕組みや必要性などが改めて注目されています。今後も半導体の進化が、私たちの生活にどのような影響をもたらすのか楽しみです。