それでは先に申した「鋳掛屋」「下駄直し」「桶の部品交換」「瀬戸物くっつけ屋さん」の代表的なお直しを紹介しよう。すべてその場で解決してくれる嬉しいサービスだ。
鋳掛(いかけ)屋は鋳鉄製の鍋や釜をその場で修理してくれる便利屋さんだ。ポータブルの即席窯でちょいと鉄を溶かし、穴などを塞いでくれる。
続いて「下駄の歯入れ」はその名の通り、壊れた下駄の歯の部分を取り換えてくれる。ちなみに草履の皮を張り替えるのはまた別の職人だ。
「たがや」は桶の修理屋さんで、桶の金具や傷んだ板を取り換えてくれる人だ。
最後に現代にも名残がある「瀬戸物接ぎ」。割れた瀬戸物をくっつけてくれるが、「金接ぎ」ほど豪華なものではなく、手軽に頼めるところが有難い。
さて、8回に渡ってお届けしてきた「日本のモノづくり」お愉しみいただけただろうか?わずかばかりでも興味を持っていただけたなら幸いでござる。
日本のモノづくりの心意気が後世に受け継がれていくことを願い、ここで物語を閉めよう。ご一読いただき誠に感謝申し上げる。
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