日本のモノづくり

其の八 何でも修理屋さん

下駄を修理する職人

それでは先に申した「鋳掛屋」「下駄直し」「桶の部品交換」「瀬戸物くっつけ屋さん」の代表的なお直しを紹介しよう。すべてその場で解決してくれる嬉しいサービスだ。

家々を回る鋳掛屋の移動風景

鋳掛(いかけ)屋は鋳鉄製の鍋や釜をその場で修理してくれる便利屋さんだ。ポータブルの即席窯でちょいと鉄を溶かし、穴などを塞いでくれる。

続いて「下駄の歯入れ」はその名の通り、壊れた下駄の歯の部分を取り換えてくれる。ちなみに草履の皮を張り替えるのはまた別の職人だ。

「たがや」は桶の修理屋さんで、桶の金具や傷んだ板を取り換えてくれる人だ。

割れた茶碗の破片を接着(瀬戸物接ぎ)

最後に現代にも名残がある「瀬戸物接ぎ」。割れた瀬戸物をくっつけてくれるが、「金接ぎ」ほど豪華なものではなく、手軽に頼めるところが有難い。

さて、8回に渡ってお届けしてきた「日本のモノづくり」お愉しみいただけただろうか?わずかばかりでも興味を持っていただけたなら幸いでござる。
日本のモノづくりの心意気が後世に受け継がれていくことを願い、ここで物語を閉めよう。ご一読いただき誠に感謝申し上げる。

※画像はイメージです