工場用語辞典

通用門(通用口) 【よみ】 つうようもん(つうようぐち) 【英語】 Service gate and entrance

建物や施設の関係者が主に出入りするために設けられた出入口のことを指します。一般的に、来客やお客様が利用する「正門」「正面玄関」とは別に設けられており、目立たない場所や裏手に配置されることが多いのが特徴です。

このような通用門は、従業員、関係業者、搬入業者、報道関係者など、業務目的で施設に出入りする人々にとって、重要な役割を果たしています。また、セキュリティ面や導線の管理の観点からも、一般利用者との動線を分けることは、安全で効率的な施設運営につながります。

通用門が使われる場所とその目的

1. 会社・オフィスビル

多くの企業やオフィスビルでは、従業員専用の出入口として通用口が用意されています。社員証やICカードでの入退室管理を行い、外部の人が自由に出入りできないようにすることで、セキュリティを確保しています。こうした通用口は、裏通りや駐車場の近くに設けられていることが多く、来客とは異なる動線が確保されています。

例:都心の高層オフィスビル
正面玄関は受付やロビーが整備され、来訪者との対応が行われます。一方で、通用口は駐車場側にあり、社員証をかざして入退室する構造になっているため、社員の出入りがスムーズに行われます。

2. 学校・教育施設

学校にも、正門とは別に通用門が設置されている場合があります。これは、教職員や給食業者、保守作業員、さらには部活動で利用する外部コーチなどの出入り専用として使われています。正門は登校する生徒や保護者の送迎の場である一方、通用門は業務に関わる人たちが利用することで、生徒との接触を最小限に抑え、安全性を高めています。

例:私立中学校の事例
校舎裏手にある通用門は、平日午前中のみ開放され、給食センターの配送トラックや教材業者がここから搬入を行います。生徒はこの門を通らず、常に正門からの登下校が義務づけられています。

ウイルテック公式求人サイト「ウイルタス」で仕事探し!製造業やエンジニアを積極採用!全国各地で面接、面談、登録を実施中。
ウイルテックでお仕事を見つけませんか?画像をクリックしてお仕事情報をチェック!

3. 商業施設・ホテル・病院など

商業施設では、従業員の通勤や、納品業者の搬入経路として通用口が使われます。ホテルでは、宿泊客が利用する正面玄関の他に、従業員専用のバックヤード入口が設けられており、これが通用門の役割を果たします。病院では、医療関係者や搬送業者が使う専用出入口が設けられることもあり、感染症対策や安全管理の一環として重要な場所となっています。

例:都市型ホテル
裏手にある通用口は、スタッフが通勤時に使用するだけでなく、クリーニング業者や食材業者もここから出入りします。表のエントランスはお客様用に美観が保たれているため、業務用の導線を完全に分離することで、サービス品質と業務効率が両立されています。

通用門の役割と現代における意義

通用門は単なる「裏口」ではなく、業務の効率化、安全管理、来客対応の質向上という複数の観点から、非常に重要な意味を持っています。近年では、セキュリティシステムの高度化により、通用門に顔認証や静脈認証、ICカード対応のゲートなどが導入されるケースも増えています。また、災害時や緊急避難経路としても重要な機能を果たすため、設計段階からしっかりと位置付けられるべき施設です。