工場用語辞典

構内請負 【よみ】 こうないうけおい 【英語】 On-site contracting

構内請負とは

構内請負は、請負契約の一形態で、発注者の敷地内(工場内など)において、請負業者が自らの労務と資材を用いて、発注者の指示に基づき仕事を行うことを指します。つまり、発注者の工場内に請負業者が入り込み、その敷地内で製造や加工などの業務を行うというイメージです。

構内請負の特徴

  • 場所の提供: 発注者は、請負業者に作業を行うための場所(工場内の一角など)を提供します。
  • 設備の利用: 発注者の設備を、請負業者が利用する場合もあります。
  • 指揮命令関係: 請負契約では、発注者は請負業者に対して、仕事の成果物についてのみ指示を出すことができます。作業方法については、請負業者が自由に決定します。
  • 責任範囲: 請負業者は、請負契約に基づいて仕事を行い、その結果に対して責任を負います。

構内請負のメリット・デメリット

メリット

  • 専門性の高い作業の委託: 発注者が得意としない専門的な作業を、専門業者に委託することで、効率化を図ることができます。
  • コスト削減: 人件費や設備投資などの固定費を抑えることができます。
  • 柔軟な対応: 需要の変動に合わせて、請負業者の規模を柔軟に調整することができます。
  • コア業務に集中: 発注者は、コア業務に集中でき、経営の効率化を図ることができます。

デメリット

  • 品質管理の難しさ: 発注者の管理が行き届かない場合、品質にばらつきが生じる可能性があります。
  • 情報漏洩のリスク: 発注者の機密情報が漏洩するリスクがあります。
  • 労働問題: 請負業者の従業員に関する労働問題が発生した場合、発注者も責任を問われる可能性があります。

 

区分構内請負労働者派遣
契約主体発注者と請負業者発注者と派遣元、派遣元と派遣労働者
指揮命令関係発注者は成果物についてのみ指示派遣元が派遣労働者に指示
責任請負業者が仕事の結果に対して責任を負う派遣元が派遣労働者の管理監督責任を負う