工場用語辞典
ソーシング 【よみ】 そーしんぐ 【英語】 sourcing
必要な資源やサービス、製品、人材などを外部から調達する活動や戦略のことを指します。企業が業務を行う上で、内部にないものを「どこから」「どのように」調達するかを決定するのがソーシングの役割です。
一般には購買部門や人事部門などで頻繁に使われる用語で、調達活動や採用活動に密接に関わっています。近年では、グローバル化・DX化の影響もあり、ソーシングの戦略的な重要性が一層高まっています。
ソーシングの種類と用途
ソーシングには、以下のような種類があります。
- 調達ソーシング(Procurement Sourcing):製品の原材料、部品、業務委託先などを選定し、コストや品質、納期を考慮して調達先を決定する。
- 採用ソーシング(Recruitment Sourcing):人材を社外から探し出す活動。求人広告、SNS、転職サイト、リファラル(社員紹介)などが用いられる。
- グローバル・ソーシング:コストや品質の優位性を求めて、海外の企業やサプライヤーから調達する。
- アウトソーシングとの違い:アウトソーシングは「業務そのもの」を外部委託するのに対し、ソーシングは「調達活動そのもの」を指す。
例:製造業におけるソーシング戦略
たとえば、ある日本の電機メーカーがスマートフォンを製造する場合、必要な部品(カメラモジュール、ディスプレイ、バッテリーなど)をどのサプライヤーから、どの国で、どんな価格で調達するかを決めるのがソーシングです。
コストだけでなく、品質の安定性、納期、政治リスク、為替変動なども考慮する必要があり、非常に戦略的な判断が求められます。
さらに、「同じ部品を複数国から調達することでリスク分散する」といったソーシング戦略も重要になります。これをマルチソーシングと呼びます。
例:人材採用におけるソーシング
人事部門では、求人を出すだけではなく、SNSや転職サイトで積極的に人材を探す活動を「ソーシング」と呼びます。LinkedInやWantedlyなどを活用して、スキルを持つ潜在層(まだ転職していないが優秀な人材)にアプローチする方法も広く行われています。
このようなソーシング活動は、いわゆる「求人票を出して応募を待つ」パッシブな採用とは異なり、攻めの採用戦略とされています。
ソーシングが重要視される理由
現代のビジネスにおいて、ソーシングの良し悪しが企業の競争力を左右すると言われています。なぜなら、適切なサプライヤー選定や人材発掘ができなければ、コストが増えたり、納期が遅れたり、人材不足に陥ったりするからです。
加えて、サステナビリティ(持続可能性)やCSR(企業の社会的責任)への配慮も求められるようになり、調達先の環境配慮や人権問題もソーシング判断の一部となっています。
