工場用語辞典

社会保険とは、日本に住む人々が病気やケガ、失業、高齢、介護といった生活上のリスクに直面した際に、経済的な支えとなる公的な保険制度の総称です。みんなで保険料を出し合い、いざという時に必要な給付を受けることで、安心して生活を送るための仕組みと言えます。

社会保険は、主に以下の2つの種類に分けられます。

• 狭義の社会保険（広義の労働保険を含む）： 健康保険、厚生年金保険、介護保険
• 労働保険： 雇用保険、労災保険（労働者災害補償保険）

ここでは、一般的に「社会保険」という言葉でイメージされることの多い、狭義の社会保険を中心に説明します。

社会保険の主な種類と内容

社会保険には、私たちの生活を様々な面から支えるための、いくつかの種類があります。

健康保険

病気やケガをした際に、医療費の一部を給付してくれる制度です。病院での診察や治療費、薬代などが保険の対象となります。加入者は保険証を提示することで、自己負担割合に応じた金額を支払うだけで医療サービスを受けることができます。また、傷病手当金といって、病気やケガで働けなくなった期間の生活費を一部保障する制度もあります。

厚生年金保険

会社などに勤めている人が加入する年金制度です。現役時代に保険料を納めることで、老後の生活資金となる老齢年金や、万が一の際の遺族年金、障害年金などが給付されます。国民年金と合わせて、日本の公的年金制度の重要な柱となっています。

介護保険

介護が必要になった場合に、介護サービスを利用するための費用を給付してくれる制度です。40歳以上の方が加入し、保険料を納めます。要介護認定を受けた方は、居宅介護や施設介護などのサービスを自己負担割合に応じて利用できます。高齢化が進む日本において、重要な社会保障制度の一つです。

社会保険の加入と保険料

社会保険は、一定の条件を満たす事業所で働く従業員は、原則として加入することが義務付けられています（強制加入）。

保険料は、加入者の給与や収入に応じて計算され、事業主と従業員がそれぞれ一部を負担する仕組みとなっています（労災保険は原則として事業主が全額負担）。毎月の給与から天引きされることが一般的です。