工場用語辞典

流れ品 【よみ】 ながれひん 【英語】 secondhand goods

製造業や卸売、小売業などの流通業界において、通常の流通ルートや販売計画とは異なる経路で市場に出回る商品を指します。一般的に、メーカーや一次問屋から正式な販路を経ずに、市場に「流れて」きた商品であることから「流れ品」と呼ばれています。

このような商品は、新品である場合もありますが、過剰在庫品や型落ち品、キャンセル品などが多く、正規品よりも安価に販売されることが多いのが特徴です。一方で、保証やアフターサービスの対象外となることもあり、購入者には一定のリスクが伴う場合もあります。

流れ品が発生する背景

流れ品が発生する背景には、以下のような要因があります。

  • 過剰在庫:メーカーや卸業者が需要を読み違えて大量に商品を生産・仕入れてしまい、在庫が余るケース。
  • 返品やキャンセル:取引先から返品された商品や、発注キャンセルによって行き場を失った商品。
  • モデルチェンジや季節商品の売れ残り:新モデルの発売に伴い旧モデルが売れ残る、あるいは季節商品(例えば夏物衣料や暖房器具)のシーズン終了後の在庫。
  • 経営難や倒産:販売店や流通業者の倒産により、市場に放出された在庫品。

このような商品は、二次流通業者やアウトレット業者、ディスカウントショップなどを通じて市場に出回ることになります。

流れ品の特徴と注意点

価格の安さとリスク

流れ品の最大の魅力は、なんといっても価格の安さです。正規流通品と比較して、数割引きから半額以下になることも珍しくありません。たとえば、定価10万円の電化製品が流れ品として6万円で販売されているケースなどがあります。

しかしその反面、以下のような注意点もあります。

  • 保証が受けられない:流れ品はメーカー保証の対象外となることが多く、購入後に故障しても修理費が高額になることがあります。
  • 偽物や不良品の可能性:中には偽ブランド品や不正なルートで仕入れられた商品が混ざっていることもあります。
  • サポートの対象外:商品の取り扱いや設定に関して、メーカーのカスタマーサポートが対応してくれない場合があります。

法的な問題はあるか?

流れ品自体が違法であるとは限りません。正規のルート外であっても、合法的に所有権が移転した商品であれば、販売しても問題はないとされています。ただし、輸入品などで技適マーク(技術基準適合証明)がついていない電子機器を販売・使用する場合は、電波法などの法律に抵触する可能性があります。

また、ブランド品の流れ品であっても、商標権や著作権に違反するケースがあるため、慎重に扱う必要があります。

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流れ品の具体例と活用シーン

流れ品の事例

以下は、実際によく見られる流れ品の例です。

  • 家電製品:型落ちのテレビやエアコン、冷蔵庫などが、家電量販店やネット通販で格安販売されるケース。
  • アパレル商品:シーズンオフの商品がアウトレットやファミリーセールなどで大量に流通。
  • パソコン・スマートフォン:企業が一括導入したものの余剰となった中古や未使用品が専門店で販売。
  • 食品:賞味期限が近いものや、パッケージ変更前の在庫品がディスカウントショップに流れる。

賢く利用するには

流れ品をうまく活用すれば、同じ品質の商品を安く手に入れることができます。ただし、購入前には以下の点を確認しましょう。

  • 商品の状態(新品・未開封・開封済み・中古など)
  • 保証の有無とその期間
  • 出品者や販売業者の信頼性
  • 返品・交換の条件

特にネット通販では、商品の説明やレビューをよく読むことが重要です。中古や型落ちでも、自分のニーズに合っていれば非常にコストパフォーマンスの高い買い物になります。