工場用語辞典
外注 【よみ】 がいちゅう 【英語】 Outsourcing
1. 外注の定義と種類
外注とは、企業が自社の業務の一部または全部を、外部の専門業者や個人に委託することを指します。英語では「outsourcing」と表記され、日本語では「外部委託」と呼ばれることもあります。
外注は、委託する業務内容によって様々な種類があります。
- 業務プロセスアウトソーシング(BPO): 経理、人事、総務、顧客対応などの業務プロセスを外部に委託する。
- ITアウトソーシング(ITO): システム開発、運用、保守などのIT関連業務を外部に委託する。
- ナレッジプロセスアウトソーシング(KPO): 調査、分析、設計開発などの知識集約型業務を外部に委託する。
- ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO): 業務プロセス全体を外部に委託する。
2. 外注のメリット
企業が外注を利用する主なメリットは以下の通りです。
- コスト削減: 専門業者に委託することで、自社で人材を育成したり、設備を導入したりするコストを削減できる。
- コア業務への集中: 外注によって、自社のコア業務に経営資源を集中させることができる。
- 専門性の活用: 専門業者に委託することで、より高度な専門知識や技術を活用できる。
- 業務効率の向上: 専門業者は業務効率化のノウハウを持っているため、業務効率を向上させることができる。
- リスク分散: 外注によって、業務のリスクを分散させることができる。
- 柔軟性の向上: 外注によって、業務量の変動に柔軟に対応できる。
3. 外注のデメリット
一方で、外注には以下のようなデメリットもあります。
- 情報漏洩のリスク: 外部業者に情報を共有するため、情報漏洩のリスクが高まる。
- 品質管理の難しさ: 外部業者の品質管理体制を把握し、管理することが難しい。
- コミュニケーションコスト: 外部業者とのコミュニケーションにコストがかかる。
- 依存性の高まり: 外注に依存しすぎると、自社のノウハウが蓄積されない。
- 企業文化の浸透の難しさ: 外部業者に自社の企業文化を浸透させることが難しい。
4. 外注先の選定
外注を成功させるためには、適切な外注先を選ぶことが重要です。以下の点に注意して選定しましょう。
- 専門性: 委託する業務に必要な専門知識や技術を持っているか。
- 実績: 過去の実績や顧客からの評価はどうか。
- 品質管理体制: 品質管理体制が整っているか。
- コミュニケーション能力: 円滑なコミュニケーションが取れるか。
- コスト: 費用対効果はどうか。
- セキュリティ対策: 情報セキュリティ対策がしっかりしているか。
5. 外注契約
外注契約は、委託する業務内容、費用、納期、品質保証、責任範囲などを明確に定めることが重要です。契約書を作成する際は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。