工場用語辞典

相殺 【よみ】 そうさい 【英語】 offset

売掛金と買掛金などの相当額を両社合意の基で互いに差し引きをして帳消しにすること。金銭を移動しなくても良いので簡単に決済ができるので、経理部署が会計処理の手間を省くことができる。

また、支払処理の工数(手数料や作業の人件費、領収書に貼付する印紙代など)が削減できる。

<例>

A社は、B社から材料を¥60,000で仕入れ、また、100,000の製品を販売した。

この場合、経理上では、

(借方)売掛金 100,000円  (貸方)売上 100,000円
(借方)仕入れ 60,000円  (貸方)買掛金 60,000円

この仕訳を相殺すると、

(借方)買掛金 60,000円  (貸方)売掛金 60,000円      となる。

この例では相殺が可能となるのは対当額60,000円である。したがって、売掛金の40,000円は保持されているので、入金日に売掛金40,000円の入金確認が済めば相殺の処理は完了となる。本来であれば100,000円の回収をしなければならず、さらに60,000円の買掛金の支払いが発生するのだが、その都度会計処理が必要だったはずの作業を、”相殺”によって簡略化することができるようになる。