工場用語辞典

製番管理方式 【よみ】 せいばんかんりほうしき 【英語】 manufacturing number management system

製番管理方式の目的と特徴

製番管理方式の主な目的は以下の通りです。

  • 個別原価管理の実現: 各製番ごとに発生した材料費、加工費、外注費などを集計することで、正確な製品ごとの原価を把握し、採算性の分析や見積もり精度向上に役立てます。
  • 生産進捗の可視化: 各製番が現在どの工程にあり、どのような状態にあるかをリアルタイムで把握することで、遅延の早期発見や納期管理の精度向上に貢献します。
  • 品質管理とトレーサビリティの強化: 各製番に紐づく品質情報(検査履歴、使用材料ロットなど)を管理することで、不良発生時の原因究明やリコール対応を迅速に行うことが可能になります。
  • 資材調達の最適化: 製番ごとに必要な資材や部品を特定し、必要なタイミングで調達することで、過剰在庫の抑制や欠品防止を図ります。

この方式の特徴は、**「個別管理」「情報の紐付け」**にあります。製品一つひとつ、あるいは特定のロットに対して「製番」というIDを割り振ることで、その製品に関するあらゆる情報が製番に集約され、追跡可能になる点が最大の強みです。

製番管理方式の仕組み

製番管理方式の基本的な流れは以下のようになります。

製番の採番: 受注確定時、または生産計画策定時に、生産する製品やロットに対してユニークな製番を割り振ります。製番は、連番、日付+連番、顧客コード+連番など、企業ごとにルールを設定します。

部品構成情報(BOM)の展開: 製品の製番に紐づけて、その製品を構成する部品や材料のリスト(部品表:BOM)を展開します。これにより、必要な資材が明確になります。

工程計画の立案: 製番ごとに、どの工程をどのような順序で進めるか、標準作業時間、担当部署などを計画します。

資材の調達と引当: 必要な資材を製番に紐づけて発注し、入荷後も製番別に管理・引当を行います。

製造・進捗管理: 各工程で作業が完了するごとに、その製番の進捗状況をシステムに登録します。作業時間、使用した材料のロット番号、担当者などの情報も紐づけて管理します。

品質情報の記録: 各工程での検査結果や品質に関する情報を製番ごとに記録します。

原価の集計: 各工程で発生した人件費、設備費、材料費などを製番ごとに集計し、最終的な製造原価を算出します。

出荷・納品: 完成した製品は製番で管理され、顧客への出荷・納品情報も製番に紐づけられます。

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製番管理方式のメリットとデメリット

メリット:

  • 正確な原価管理: 個別原価計算が容易になり、製品ごとの収益性を詳細に分析できます。
  • トレーサビリティの向上: 不良発生時の原因究明やリコール対応を迅速に行えます。
  • 進捗管理の精度向上: 生産状況が可視化され、納期遅延のリスクを低減できます。
  • 柔軟な生産対応: 仕様変更や緊急の受注にも、製番ごとに対応しやすくなります。

デメリット:

  • 管理の複雑化: 個別管理のため、事務処理やシステムへの入力作業が増加する可能性があります。
  • 初期投資: 製番管理を効率的に行うためには、生産管理システムなどの導入が必要になる場合があります。
  • リードタイムの長期化: 個別生産が主体となるため、標準品を大量生産する場合に比べ、リードタイムが長くなる傾向があります。