工場用語辞典

一括決済方式 【よみ】 いっかつけっさいほうしき 【英語】 Lump sum payment method

一括決済方式とは、企業間の取引において、複数の債務(買掛金など)をまとめて、期日までに一括して支払う方法です。従来の手形決済に代わる手段として、近年注目されています。

一括決済方式の仕組み

  1. 債務の確定: 支払企業(債務者)と納入企業(債権者)の間で、取引内容や金額が確定します。
  2. 支払通知: 支払企業は、支払金額や期日などを金融機関に通知します。
  3. 一括支払い: 期日になると、金融機関は支払企業の口座から、複数の納入企業への支払いをまとめて行います。
  4. 支払い通知: 金融機関は、納入企業に支払い完了の通知を送ります。

一括決済方式のメリット

  • 支払企業のメリット
    • 事務処理の効率化:手形発行や支払い処理の手間が省けます。
    • 資金管理の効率化:複数の支払いを一括で行うことで、資金繰りが楽になります。
    • コスト削減:手形発行コストや印紙税などの費用が削減できます。
    • 支払遅延の防止:期日までに確実に支払うことで、納入企業からの信頼を得られます。
  • 納入企業のメリット
    • 早期資金化:手形割引に頼る必要がなく、早期に資金を回収できます。
    • 事務処理の効率化:手形管理の手間が省けます。
    • 支払い遅延リスクの軽減:支払企業からの支払いが遅延するリスクを軽減できます。
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一括決済方式のデメリット

  • 支払企業のデメリット
    • 導入コスト:システム導入や運用にコストがかかる場合があります。
    • 支払い期日の厳守:期日までに支払いを完了する必要があります。
  • 納入企業のデメリット
    • 情報共有:支払企業との間で、支払い情報や期日などを共有する必要があります。
    • システム対応:金融機関のシステムに対応する必要がある場合があります。

一括決済方式の種類

一括決済方式には、主に以下の3つの種類があります。

  • ファクタリング方式: 納入企業が売掛債権を金融機関に譲渡し、早期に資金化する方式です。
  • 債権譲渡担保方式: 納入企業が売掛債権を担保に、金融機関から融資を受ける方式です。
  • 併存的債務引受方式: 金融機関が支払企業の債務を引き受け、納入企業に直接支払う方式です。

一括決済方式の導入事例

一括決済方式は、自動車業界や建設業界など、多くの業界で導入されています。例えば、自動車メーカーは、部品メーカーへの支払いを一括決済方式で行うことで、事務処理の効率化やコスト削減を実現しています。

まとめ

一括決済方式は、企業間の取引を効率化し、資金繰りを改善する有効な手段です。導入にあたっては、メリットだけでなく、デメリットや種類についても理解しておくことが重要です。