工場用語辞典

内段取り 【よみ】 うちだんどり 【英語】 Internal setup

内段取りとは、製造業において、機械や設備を一旦停止させてから行う段取り作業のことを指します。具体的には、製品の切り替えや部品の交換など、生産ラインを次の工程に移行させるために必要な準備作業全般を指します。

内段取りと外段取りの違い

段取りには、内段取りの他に「外段取り」という概念もあります。

  • 内段取り: 機械を停止して行う段取り作業。
  • 外段取り: 機械を稼働させたまま、または作業をしながら行う段取り作業。

なぜ内段取りが重要なのか?

内段取りは、一見すると生産性を阻害する作業のように思えますが、実は製造現場において非常に重要な役割を果たしています。

  • 製品の品質向上: 内段取りを丁寧に行うことで、製品の品質を安定させ、不良品の発生を抑制することができます。
  • 生産効率の向上: 内段取りの効率化は、生産ラインの稼働率向上につながり、生産性の向上に貢献します。
  • コスト削減: 内段取りの改善は、ムダな作業を削減し、コスト削減につながります。

内段取りの改善ポイント

内段取りの改善には、様々な手法がありますが、代表的なものとして以下のようなものが挙げられます。

  • 標準作業の策定: 標準作業手順書を作成し、作業のばらつきをなくすことで、効率化を図ります。
  • 工具の配置の最適化: 必要な工具を効率的に配置し、作業者の動きを最小限にすることで、作業時間を短縮します。
  • 治具の改善: 治具の精度を高め、作業性を向上させることで、段取り時間を短縮します。
  • 段取りシートの作成: 段取りに必要な情報を一元管理し、作業者の負担を軽減します。
  • 5Sの徹底: 作業場所を整理整頓し、清潔な状態を保つことで、作業効率を向上させます。

内段取り改善の事例

  • 自動車製造業: 生産ラインの切り替え時間を短縮することで、多品種少量生産に対応
  • 電子部品製造業: 小型部品の組立工程における段取り時間を短縮することで、生産性を向上
  • 食品製造業: 清掃・殺菌作業の標準化により、食品衛生の向上と生産性の向上