工場用語辞典
インクヘッド 【よみ】 いんくへっど 【英語】 ink head
インクヘッドは、インクジェットプリンターにおいて、インクを微細な液滴として噴射し、紙などの媒体に画像や文字を形成する重要な部品です。インクヘッドは、インクジェットプリンター以外にも、様々な分野で応用されています。例えば、医療分野では、インクジェット技術を用いた薬剤の微量噴射や細胞の培養などが行われています。また、工業分野では、電子部品の製造や3Dプリンティングなどにも応用されています。
インクヘッドの構造と働き
インクヘッドの構造は、大きく分けて以下の4つから構成されています。
- ノズル: インクを噴射する微細な穴。その数はプリンターの性能によって大きく異なります。
- インクチャネル: ノズルへインクを供給する通路。
- 圧力発生装置: インクをノズルから押し出すための圧力を発生させる装置。
- 駆動回路: ノズルの開閉やインクの噴射量を制御する回路。
インクヘッドの働きは、電気信号に基づいてノズルを開閉し、インクを微細な液滴として噴射することです。この際、インクの液滴サイズは、ノズルの直径、インクの粘度、噴射圧力など、様々な要素によって決定されます。
インクヘッドの種類
インクヘッドは、その構造やインクの噴射方式によって、様々な種類に分類されます。
- ピエゾ素子方式: ピエゾ素子と呼ばれる圧電素子を変形させることで、インクを噴射する方式。高精度な印刷が可能です。
- サーマルヘッド方式: ヒーターでインクを瞬間的に加熱し、気泡を発生させることでインクを噴射する方式。比較的安価ですが、高精度な印刷には不向きです。
- マイクロノズル方式: 数多くの微細なノズルを並べたヘッドで、高解像度の印刷が可能です。
- プランジャー方式: プランジャーと呼ばれる部品を駆動することで、インクを押し出す方式。大容量のインクタンクに対応できます。
インクジェットプリンターにおけるインクヘッドの役割
インクヘッドは、インクジェットプリンターにおいて、以下の重要な役割を担っています。
- 画像形成: インクを微細な液滴として噴射し、紙などの媒体に画像や文字を形成します。
- 印刷品質: ノズルの精度やインクの噴射制御の精度が、印刷品質に大きく影響します。
- 印刷速度: インクの噴射速度やノズルの数が、印刷速度に影響します。
- 印刷コスト: インクヘッドの耐久性や交換頻度が、印刷コストに影響します。