工場用語辞典

インパクトレンチ 【よみ】 いんぱくとれんち 【英語】 impact wrench

インパクトレンチは、工具の一種でボルトやナットを締め付けたり緩めたりする際に、打撃力を利用して作業を効率化できる電動工具です。通常のレンチでは力を入れて回すのに対し、インパクトレンチは内部のハンマーが回転軸に高速で打撃を加えることで、大きなトルクを発生させます。この打撃力によって、人力では困難な大きなトルクでボルトやナットを締め付けたり、固着したボルトを簡単に緩めたりすることが可能です。

インパクトレンチの仕組み

インパクトレンチの主な構造は、以下の通りです。

  • モーター: 電力または空気を動力源とし、回転運動を生み出します。
  • ハンマー: モーターの回転運動を打撃運動に変換し、回転軸に衝撃を与えます。
  • ソケット: ボルトやナットのサイズに合わせて交換できる部品で、ハンマーの打撃力を伝えます。

モーターが回転すると、ハンマーが回転軸に繰り返し打撃を加え、ソケットを介してボルトやナットに大きなトルクを伝えます。この一連の動作が高速で行われることで、短時間で効率的に作業を行うことができます。

インパクトレンチの種類

インパクトレンチは、動力源によって大きく以下の3種類に分類されます。

  • 電動インパクトレンチ: 電源に接続して使用するタイプで、家庭用から産業用まで幅広い用途に使用されます。
  • エアインパクトレンチ: 空気圧を利用して動作するタイプで、自動車整備工場など、空圧工具が普及している環境でよく使用されます。
  • コードレスインパクトレンチ: バッテリーで駆動するタイプで、コードの制約がなく、持ち運びが容易です。

 

インパクトレンチの用途

インパクトレンチは、自動車整備、建設現場、工場など、様々な場所で利用されています。

  • 自動車整備: タイヤ交換、ブレーキパッド交換、エンジン部品の脱着など
  • 建設現場: 鉄骨の組み立て、機械設備の設置など
  • 工場: 生産ラインでの組み立て作業、メンテナンス作業など