工場用語辞典
外注品 【よみ】 がいちゅうひん 【英語】 Outsourced products
自社の製品を製造する際に、自社内で生産せず、外部の企業に製造を委託した製品、部品、あるいはサービスのことを指します。つまり、自社の設計図や仕様に基づいて、外部の専門企業に製造を依頼し、納品されるものを外注品と呼びます。
外注は、企業の経営戦略において重要な要素の一つです。メリットとデメリットをしっかりと理解し、自社の状況に合わせて最適な外注戦略を立てることが重要です。
なぜ外注をするのか?
企業が外注を行う理由は様々です。主な理由としては、以下の点が挙げられます。
- コア業務への集中: 自社のコアとなる技術や業務に集中することで、競争力を高めることができます。
- 設備投資の抑制: 高価な専門設備の購入が不要となり、初期投資を抑えることができます。
- 柔軟な生産体制: 需要の変動に対応しやすく、生産量の増減に柔軟に対応できます。
- 専門性の高い技術の活用: 専門性の高い企業に委託することで、高品質な製品を製造することができます。
- リードタイムの短縮: 外部企業の生産能力を活用することで、製品の納期を短縮できます。
外注の種類
外注には、大きく分けて以下の種類があります。
- 部分外注: 製品の一部工程を外部に委託する方法です。
- 全面外注: 製品全体の製造を外部に委託する方法です。
外注のメリットとデメリット
メリット
- コスト削減: 固定費の削減、変動費の抑制
- 生産能力の増強: 自社だけでは対応できない大量生産が可能
- 専門性の高い技術の活用: 高品質な製品の製造
- リードタイムの短縮: 納期短縮による顧客満足度の向上
デメリット
- 品質管理の難しさ: 外部企業の品質管理に依存するため、品質にばらつきが生じる可能性がある
- 情報漏洩のリスク: 技術情報やノウハウが漏洩するリスクがある
- サプライチェーンの複雑化: 多数の企業が関わるため、サプライチェーンの管理が複雑になる
- 依存度が高まる: 特定の企業に依存しすぎると、リスクが高まる
外注を成功させるためのポイント
- 適切なパートナー選び: 信頼できるパートナー企業を選択することが重要です。
- 明確な契約: 契約内容を明確にし、お互いの権利義務を明確にする必要があります。
- 情報共有: 外部企業との間で情報を共有し、円滑なコミュニケーションを取る必要があります。
- 品質管理体制の構築: 外部企業の品質管理状況を定期的に確認し、必要に応じて改善策を講じる必要があります。
- リスク管理: サプライチェーンの断絶や品質問題など、様々なリスクに対応できる体制を構築する必要があります。