工場用語辞典
ガスタービン 【よみ】 がすたーびん 【英語】 gas turbine
ガスタービンとは、燃料を燃焼させて発生した高温高圧のガスでタービンを回し、その回転エネルギーを動力として利用する熱機関の一種です。航空機エンジンや発電設備など、幅広い分野でその高い出力と効率性が活かされています。
ガスタービンの仕組み
ガスタービンの基本的な構造は、以下の4つの要素で構成されています。
- 圧縮機: 外気を吸い込んで圧縮し、燃焼室に送り込みます。
- 燃焼器: 圧縮された空気に燃料を噴射し、高温高圧の燃焼ガスを発生させます。
- タービン: 高温高圧の燃焼ガスによって回転し、機械的な仕事を行います。
- 発電機: タービンの回転エネルギーを電気エネルギーに変換します。(発電設備の場合)
これらの部品が一体となって、連続的なサイクルを繰り返すことで、ガスタービンは動力を生み出します。
ガスタービンの作動原理
ガスタービンの作動原理は、以下の通りです。
- 吸気: 外気を圧縮機に取り込みます。
- 圧縮: 圧縮機で空気を圧縮し、圧力と温度を高めます。
- 燃焼: 圧縮された空気に燃料を噴射し、燃焼室で燃焼させます。
- 膨張: 燃焼によって発生した高温高圧のガスがタービンを回転させながら膨張します。
- 排気: 膨張したガスは排気口から排出されます。
ガスタービンの種類
ガスタービンには、用途や構造によって様々な種類があります。
- 航空機用ガスタービン: ジェットエンジンやターボファンエンジンなど、航空機の推進力として使用されます。
- 産業用ガスタービン: 発電、石油精製、船舶の推進力など、幅広い産業分野で使用されます。
- 自動車用ガスタービン: 高速車両やスポーツカーなどに搭載されることがあります。
ガスタービンのメリット
- 高出力: 小さなエンジンで大きな出力を得ることができます。
- 高効率: 熱効率が高く、燃料を効率よくエネルギーに変換できます。
- 軽量・コンパクト: 軽量でコンパクトな設計が可能であり、様々な場所に設置できます。
- 迅速な起動: 短時間で起動でき、負荷変動に素早く対応できます。
ガスタービンのデメリット
- 高価な製造コスト: 高度な技術が必要なため、製造コストが高いです。
- 騒音: 燃焼音が大きく、騒音対策が必要な場合があります。
- 排気ガス: 燃焼によって有害な排気ガスが発生するため、環境対策が重要です。