工場用語辞典
請負契約 【よみ】 うけおいけいやく 【英語】 contract
請負契約とは、当事者の一方が相手方に対して仕事の完成を約し、他方がこの仕事の完成に対する報酬を支払うことを約する契約です。民法では典型契約の一種とされ、特に営業として行われる作業又は労務の請負は商行為となります。
請負契約の特徴
- 成果物重視: 請負契約では、仕事の過程よりも、最終的な成果物(完成品)に重点が置かれます。
- 独立性: 請負人は、注文者の指揮監督下に入るのではなく、独立した事業者として仕事を行います。
- 報酬の対価性: 報酬は、請負人が完成させた仕事の対価として支払われます。
請負契約の例
- 建設工事: 建物や構造物の建設
- 製造業: 製品や部品の製造
- ソフトウェア開発: プログラムの作成
- コンテンツ制作: 書籍、映像、音楽などの制作
請負契約と類似する契約との違い
- 委任契約: 請負契約は成果物に重点を置くのに対し、委任契約は行為そのものに重点を置きます。
- 準委任契約: 準委任契約は、委任契約と請負契約の中間的な性格を持ちます。
請負契約の注意点
- 契約内容の明確化: 何を請負うのか、報酬はいくらなのか、納期はいつなのかなど、契約内容を具体的に明記する必要があります。
- 瑕疵担保責任: 請負人は、完成させた仕事に瑕疵(欠陥)があった場合、その責任を負うことがあります。
- 遅延損害賠償: 納期を守れない場合、遅延損害賠償を請求される可能性があります。
- 請負代金の支払遅延: 注文者が請負代金を支払わない場合、請負人はその回収のために法的な措置を取ることができます。
社内業務の一部を他社に頼むには、業務内容に応じて、「請負」と「委任」のどちらか一方の契約を結ぶ必要がある。
請負人が発注者から委託された業務を完成させることを約束し、発注者はその仕事の結果に対して報酬を支払う契約のこと。
請負人は、仕事の完成に対して結果責任を負わなくてはならない。
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