工場用語辞典

センターパネル 【よみ】 せんたーぱねる 【英語】 center panel

自動車の部品のひとつ。

エアコンやラジオの操作が可能な場所に取り付けてあるパネル。

自動車の車内中央部に配置される操作パネルのことを指します。運転席と助手席の間、ダッシュボードの中央に位置しており、エアコン、オーディオ、ナビゲーションなど、さまざまな操作系統が集約されています。

「センターパネル」という言葉は自動車業界でよく使われ、近年ではタッチパネル型のデジタル操作画面が主流になりつつあります。一方で、工業製品やオフィス機器などでも「中央制御パネル」としての意味で使われることがありますが、一般的には車両のインテリアを指す場合が多いです。

主な機能と構成

センターパネルには以下のような機能が搭載されているのが一般的です。

  • エアコン操作部:温度調整、風量調整、吹出口の切替など
  • オーディオ機能:ラジオ、CD、Bluetooth接続など
  • カーナビゲーション:地図表示、目的地検索、交通情報など
  • 各種スイッチ類:ハザードランプ、シートヒーター、駆動モード切替など

また、近年の車両ではセンターパネルに液晶モニターが搭載されており、スマートフォンと連携した操作も可能になっています。音声操作やジェスチャーコントロールに対応しているモデルもあります。

例:トヨタ・プリウスのセンターパネル

たとえば、トヨタのハイブリッド車「プリウス」では、センターパネルがドライバーの視認性を考慮してやや上方に配置されています。大きなデジタルディスプレイが中央にあり、ナビゲーション、燃費情報、音楽操作が一画面で確認できます。

また、シフトレバーがセンターパネル下部に埋め込まれており、従来の「フロアシフト」に比べて省スペース化されています。これにより、車内の開放感や収納スペースの確保にも貢献しています。

デザイン性と安全性の両立

センターパネルは、車内のデザインに大きな影響を与えるパーツでもあります。高級車では木目調やピアノブラック仕上げなど、質感にこだわったデザインが施され、インテリアの高級感を演出しています。

ただし、デザイン性だけでなく「操作のしやすさ」や「視認性」も重要なポイントです。運転中に目線を大きく動かす必要がある設計は、安全性を損なう恐れがあります。そのため、多くの車種ではタッチ操作と物理ボタンの両立が検討されています。