工場用語辞典

検収 【よみ】 けんしゅう 【英語】 Acceptance inspection

納品された商品やサービスが、契約内容や注文書の内容どおりであるかを確認し、受け入れる手続きのことです。企業間取引だけでなく、個人間の取引においても、より大きな取引では検収が行われることがあります。検収は、企業活動において欠かせない重要な手続きです。取引の内容や規模に応じて、適切な検収を行うことで、企業の信用力向上やコスト削減に繋がります。

検収の目的

検収の目的は、以下の点が挙げられます。

  • 品質の確認: 納品された商品やサービスが、事前に定められた品質基準を満たしているかを確認します。
  • 数量の確認: 納品された数量が、注文書に記載された数量と一致しているかを確認します。
  • 内容の確認: 納品された商品やサービスの内容が、注文書に記載された内容と一致しているかを確認します。
  • 損傷の確認: 商品に破損や汚損がないかを確認します。
  • 契約内容の履行確認: 契約書に記載された内容が正しく履行されているかを確認します。

検収の種類

検収には、以下の種類があります。

  • 入庫検収: 商品が倉庫に入庫する際に、数量、品質などを確認する検収です。
  • 工程間検収: 製造工程の各段階で、製品が次の工程に移る前に品質などを確認する検収です。
  • 最終製品検収: 完成品が顧客に納品される前に、最終的な品質確認を行う検収です。
  • 現場検収: 工事現場などで、工事内容が契約内容どおりに進んでいるかを確認する検収です。

検収の手順

検収の手順は、取引の内容によって異なりますが、一般的には以下の手順で行われます。

  1. 納品書の確認: 納品書の内容と注文書の内容が一致しているかを確認します。
  2. 数量の確認: 納品された商品の数量を数え、納品書と照合します。
  3. 品質の確認: 商品の外観、機能、性能などを検査します。
  4. 内容の確認: 納品された商品が、注文書に記載された種類、規格、仕様であるかを確認します。
  5. 記録の作成: 検収結果を記録し、必要に応じて写真などを添付します。
  6. 検収報告書の作成: 検収結果をまとめた報告書を作成し、関係者に報告します。

検収で確認する項目

検収で確認する項目は、取引の内容によって異なりますが、一般的には以下の項目が挙げられます。

  • 数量: 注文書に記載された数量と一致しているか。
  • 品名: 注文書に記載された品名と一致しているか。
  • 規格: 注文書に記載された規格と一致しているか。
  • 品質: 欠陥、破損、汚損がないか。
  • 納期: 契約書に記載された納期を守っているか。
  • 梱包: 梱包状態が適切か。
  • 付属品: 付属品が全て揃っているか。
  • 書類: 納品書、検査証など必要な書類が揃っているか。

検収の重要性

検収は、取引におけるトラブルを未然に防ぐために非常に重要な手続きです。検収を適切に行うことで、以下のメリットが得られます。

  • 品質の確保: 顧客に不良品が渡ることを防ぎ、企業の信頼性を向上させることができます。
  • コスト削減: 不良品や不足品の発生を減らし、返品・交換の手間を省くことができます。
  • トラブル防止: 契約内容に関するトラブルを未然に防ぐことができます。
  • 法的根拠の確保: 万が一、トラブルが発生した場合に、検収記録は法的根拠となります。