工場用語辞典
合板 【よみ】 ごうばん 【英語】 plywood
薄くスライスした単板(ベニヤとも呼ばれます)を、接着剤で何層にも重ねて作られた板材です。単板の繊維方向を互い違いに重ね合わせることで、一枚の板材としての強度を大幅に向上させています。
合板とベニヤの違いは?
ベニヤは、単板の一枚一枚を指します。合板は、複数のベニヤを貼り合わせたものです。
合板の特徴
- 高い強度: 単板を多層に重ね合わせることで、一枚の板として高い強度を持ちます。曲げや引き裂きに対する抵抗性も優れています。
- 安定性: 木材は乾燥によって収縮したり、湿気を吸って膨張したりしますが、合板は多層構造のため、これらの変形が抑えられます。
- 均一性: 自然の木材には節や割れなどの欠点がありますが、合板はこれらの欠点を少なくすることができます。
- 加工性: 様々な形状に加工しやすく、釘やネジもよく効きます。
合板の構造
合板の断面を見ると、単板が何層にも重なっており、まるでミルフィーユのような層状になっていることが分かります。この層状構造が、合板の高い強度と安定性を生み出しています。
合板の種類
合板は、使用する単板の種類や接着剤の種類、用途などによって様々な種類があります。代表的なものとしては、以下のものが挙げられます。
- ラワン合板: フィリピンマホガニーの一種であるラワン材を主原料とした合板です。安価で入手しやすく、DIYなど幅広い用途に使用されます。
- シナ合板: シナノキを主原料とした合板です。表面が滑らかで美しいことから、家具や内装材として利用されます。
- OSB合板: 木片を繊維方向を揃えて貼り合わせた合板です。構造用合板として、住宅の壁や床の下地などに使用されます。
- 構造用合板: 建築物の構造部材として使用される合板です。JIS規格で品質が規定されています。
合板の用途
合板は、その高い強度と加工性の良さから、様々な分野で利用されています。
- 建築分野: 壁、床、屋根の下地材、家具、内装材
- 工業分野: 型枠、梱包材、自動車部品
- DIY: 家具作り、リフォームなど
合板を選ぶ際のポイント
合板を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 用途: 何に使うかによって、必要な強度や厚みが異なります。
- 表面仕上げ: 表面が滑らかなもの、木目が美しいものなど、用途に合わせて選びましょう。
- 価格: 種類や厚さによって価格が異なります。
- 環境への配慮: 環境に配慮した製品を選ぶことも重要です。