工場用語辞典
強電 【よみ】 きょうでん 【英語】 strong current
強電とは、電気の利用方法として、エネルギーとしての分野を指す言葉です。対義語は弱電であり、弱電が電気を「信号」として利用するのに対し、強電は電気を「エネルギー」として利用します。
幹線設備や自家発電設備など大きなエネルギーを必要とする施設などの設備に使用されている。
電圧の高さにより、電気は4つに分類され、「低圧」「高圧」「特別高圧」の3つを【強電】と言い、もう1つは「弱電」呼ばれる。
変電室の配電盤から建物の各部に電気エネルギーを運ぶ役割をしている。
より具体的に言うと、モーターを回したり、照明を点けたり、熱を出したりといったように、電気エネルギーを他の形態のエネルギーに変換して利用する際に、強電が使われます。
強電の特徴
- 高電圧: 一般的に、弱電よりも高い電圧を使用します。
- 大電流: 大量の電流を流すことができます。
- 大電力: 大量の電力を扱うため、電気設備も大規模になります。
- 安全性: 高電圧・大電流を扱うため、安全対策が重要です。
強電の利用例
- 電力系統: 発電所から家庭や工場に電力を供給する送電線や配電線は、すべて強電を利用しています。
- 家電製品: 冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど、家庭で使用する多くの家電製品は、モーターやヒーターなど強電を利用した部品で構成されています。
- 産業用機器: 工場などで使用されるモーター、溶接機、電気炉などは、大電力を必要とするため強電が使われます。
強電と弱電の違い
特徴 | 強電 | 弱電 |
目的 | 電気エネルギーを他のエネルギーに変換する | 電気を信号として利用する |
電圧 | 高電圧 | 低電圧 |
電流 | 大電流 | 小電流 |
電力 | 大電力 | 小電力 |
代表的な機器 | モーター、ヒーター、変圧器 | 電話、コンピュータ、テレビ |
強電に関する資格
強電の分野で働くためには、電気工事士などの資格が必要となります。電気工事士には、第一種電気工事士、第二種電気工事士など、扱う電圧によって様々な種類があります。
強電に関する注意点
強電は、誤った取り扱いを行うと感電や火災などの危険が伴います。強電設備の工事やメンテナンスを行う際には、必ず専門業者に依頼し、安全に作業を行う必要があります。
強電は、私たちの生活を支える上で不可欠な技術です。強電に関する知識を深めることで、電気の仕組みや安全な利用方法についてより深く理解することができます。