工場用語辞典

加工 【よみ】 かこう 【英語】 processing

加工とは、原材料に様々な処理を加え、その形状、性質、機能などを変化させ、新たな製品や部品を生み出す一連の工程を指します。加工は、私たちの身の回りにあるあらゆる製品の製造に不可欠な技術であり、その種類は多岐にわたります。

加工の目的

加工の目的は、大きく分けて以下の3つに分類できます。

  1. 形状の変更: 原材料を切断、切削、成形などによって、目的の形状に加工します。
  2. 性質の改善: 熱処理、表面処理などによって、材料の強度、耐食性、耐熱性などを向上させます。
  3. 機能の付与: 機械加工、電気メッキなどによって、材料に新たな機能を持たせます。

加工の種類

加工の種類は、材料の種類や加工の目的によって多種多様ですが、代表的なものとして以下のようなものがあります。

  • 機械加工: 旋盤、フライス盤、研磨機などを使用して、金属やプラスチックなどの材料を切削、研磨、穴あけなどの加工を行う。
  • 熱処理: 金属を高温に加熱し、冷却することで、硬度、強度、靭性などを変化させる。
  • 表面処理: 金属表面にメッキ、塗装、酸化皮膜などを形成し、耐食性、耐摩耗性、外観などを改善する。
  • 塑性加工: 金属を塑性変形させて、形状を変える加工。プレス加工、鍛造などが代表的。
  • 接合加工: 溶接、ろう付け、接着などによって、異なる材料を接合する。
  • 化学加工: 酸、アルカリなどの化学薬品を用いて、材料表面を処理する。

加工の工程

加工の工程は、製品の種類や製造方法によって異なりますが、一般的には以下の様な流れで行われます。

  1. 設計: 製品図面を作成し、加工の内容や寸法を決定する。
  2. 材料選定: 加工に適した材料を選択する。
  3. 加工: 実際の加工作業を行う。
  4. 検査: 加工後の製品が設計図通りに作られているか、品質をチェックする。
  5. 仕上げ: 表面処理や組み立てなど、最終的な仕上げを行う。

加工に用いられる主な装置

加工には、様々な種類の装置が使用されます。

  • 旋盤: 円筒形のワークを回転させながら切削する。
  • フライス盤: ワークを固定し、回転する刃物を用いて切削する。
  • 研磨機: ワークの表面を研磨して平滑にする。
  • プレス機: 金属板をプレスして、複雑な形状の製品を作る。
  • 溶接機: 異なる材料を熱で溶接する。