工場用語辞典
オフセット輪転機 【よみ】 おふせっとりんてんき 【英語】 Offset rotary press
オフセット輪転機は、印刷業界において大量の印刷物を短時間で高品質に生産するために使用される印刷機の一種です。新聞、雑誌、カタログなど、私たちが日常的に目にする印刷物の多くは、このオフセット輪転機で印刷されています。
オフセット輪転機の仕組み
オフセット輪転機の最大の特徴は、印刷版からゴム製のブランケットへ一度画像を転写し、そのブランケットから紙へ印刷する間接的な印刷方式である点にあります。この間接的な印刷方式が「オフセット」と呼ばれる所以です。
印刷の工程
- 製版: 印刷したい画像を版に転写します。
- 印刷版へのインク供給: 版にインクが供給されます。
- ブランケットへの転写: 版に付いたインクがゴム製のブランケットに転写されます。
- 紙への転写: ブランケットに転写されたインクが紙に転写され、印刷が完了します。
輪転機の仕組み
オフセット輪転機は、複数の印刷ユニットが円筒状に配置されており、紙が連続的に巻き込まれながら各ユニットを通過することで印刷が行われます。このため、高速で大量の印刷が可能です。
オフセット輪転機のメリット
- 高品質な印刷: 微細な画像やグラデーションも再現でき、高品質な印刷物が得られます。
- 高速印刷: 多数の印刷ユニットが並行して稼働するため、短時間で大量の印刷が可能です。
- 多様な紙種に対応: 薄い新聞紙から厚手のコート紙まで、様々な種類の紙に印刷できます。
- カラー印刷: 多色刷りが可能で、鮮やかなカラー印刷物が作成できます。
オフセット輪転機のデメリット
- 初期投資額が高い: 機械自体が高価なため、導入には多額の費用がかかります。
- 立ち上げ時間がかかる: 印刷の準備に時間がかかるため、小ロットの印刷には不向きです。
- メンテナンスが複雑: 多くの部品で構成されているため、定期的なメンテナンスが必要です。