工場用語辞典

鋳物 【よみ】 いもの 【英語】 casting

鋳物とは、金属を溶かして型に流し込み、冷やし固めて作る金属製品です。人類史上最古の金属加工技術の一つであり、5000年以上前から世界各地で様々な用途に利用されてきました。

鋳物を作る工程

  1. 金型作り: 鋳造する製品の形に合わせて、砂や金属などで金型を作ります。
  2. 金属溶解: 鉄、アルミ、銅など、鋳造する製品に適した金属を溶かします。
  3. 鋳込み: 溶かした金属を金型に流し込みます。
  4. 冷却・固化: 金型の中で金属を冷却・固化させます。

鋳物の種類

  • 砂型鋳物: 砂で作られた金型に金属を流し込む方法です。最も一般的な鋳造方法で、複雑な形状の製品も製造できます。
  • 鋳型鋳物: 金属製の金型に金属を流し込む方法です。高精度な製品の製造に適しています。
  • ダイカスト: 高圧で金属を金型に射出する方式です。量産に適しており、薄肉で精密な製品の製造に適しています。
  • ロストワックス鋳造: ワックスで作られた像を鋳型に入れ、高温で溶かした金属を流し込んで像の周りを固化させる方法です。複雑な形状の製品の製造に適しています。

鋳物主な用途

  • 機械部品: エンジン部品、ギア、ポンプなど
  • 建築材料: マンホール、鉄骨、門扉など
  • 生活用品: 鍋、フライパン、水道栓など
  • 芸術作品: 彫刻、仏像、置物など

鋳物の特徴

  • 高い強度: 鍛造品に次ぐ高い強度を持っています。
  • 複雑な形状: 複雑な形状の製品を製造することができます。
  • 寸法精度: 高い寸法精度で製造することができます。
  • リサイクル性: リサイクル性に優れています。