工場用語辞典
隘路品 【よみ】 あいろひん 【英語】 bottleneck product
不具合や不良、欠品、または入手困難であり、加工する際に弊害が生じるであろう資材/部品を指す。ネック資材とも言い、注意が必要であり、管理がとても重要になる。
隘路品:製造業におけるボトルネックを攻略する
製造業における生産の流れの中で、ボトルネックとなる部分や、特定の工程が難しい部品や材料のことを指します。まるで険しい山道を進むようなもので、隘路品は生産全体の効率や品質を大きく左右する存在です。
隘路品の具体例
- 特定の供給先しかなく、納期が長い、価格が高い、品質が不安定な部品・材料
- 精密な加工が必要だったり、特殊な工具や設備が必要だったりする部品・材料
- 製造工程で不良品が発生しやすく、歩留率が低い部品・材料
- 設備の能力が低かったり、作業員の人数が不足していたりするなど、生産能力が低い工程
隘路品がもたらす影響
隘路品が存在すると、以下のような問題が発生します。
- 生産量の低下: 隘路品が原因で生産が滞り、全体の生産量が低下します。
- 納期の遅延: 隘路品の調達や加工に時間がかかってしまい、納期が遅延する可能性があります。
- コストの増加: 隘路品の調達コストや加工コストが高騰し、製造コスト全体が上昇します。
- 品質の悪化: 隘路品が原因で不良品が発生しやすくなり、製品品質が低下する可能性があります。
隘路品への対策
隘路品による問題を解決するためには、以下の様な対策が有効です。
- 代替品の選定: 調達が困難な部品・材料については、代替品を選定することでリスクを回避することができます。
- 設備・工具の導入: 加工が難しい部品・材料については、専用の設備や工具を導入することで、加工時間を短縮したり、不良品発生率を低減することができます。
- 工程の改善: 生産能力が低い工程については、作業方法を見直したり、設備を改善したりすることで、生産能力を向上することができます。
- 在庫管理の強化: 隘路品の在庫を適正量に維持することで、生産の安定供給を図ることができます。
- サプライヤーとの連携強化: 隘路品の供給元となるサプライヤーとの連携を強化することで、調達リスクを低減したり、納期を短縮することができます。
- 設計の見直し: 製品設計を見直し、隘路品の使用を減らすことも有効な対策です。
隘路品管理の重要性
隘路品は、製造業にとって大きな課題ですが、適切な対策を講じることで、生産効率や品質を向上させることができます。隘路品を早期に発見し、適切な対策を講じることが、企業の競争力強化につながります。
隘路品管理のポイント
- 隘路品の早期発見: 過去の生産データや現場の状況などを分析することで、隘路品を早期に発見することが重要です。
- 原因分析: 隘路品が発生する原因を分析し、根本的な解決策を講じる必要があります。
- 対策の継続: 隘路品対策は、一度で終わるものではありません。状況に合わせて、対策を継続的に改善していくことが重要です。
- 関係者間の連携: 隘路品対策は、生産部門だけでなく、調達部門、設計部門、品質管理部門など、関係者間の連携が必要となります。
まとめ
隘路品は、製造業にとって大きな課題ですが、適切な対策を講じることで、克服することができます。隘路品管理を徹底し、生産効率や品質を向上させることで、企業の競争力強化につなげましょう。