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2026.09.10

【5STEP】はんだ付けの基本的なやり方|上手に行うためのコツも

「【5STEP】はんだ付けの基本的なやり方|上手に行うためのコツも」のイメージ画像‐作業手袋をはめた作業員が緑色のプリント基板にはんだごてを当てる手元の様子

はんだ付けは、電子部品や配線などを接合する際に広く用いられている技術です。当記事では、はんだ付けの基礎知識から、必要な道具、基本的なやり方、上手に行うためのコツ、さらにはんだ付けの技術を活かせる仕事・職種まで徹底解説しています。

電子機器や電気製品などの製造現場では、部品同士を接合するためにさまざまな技術が用いられています。製品の種類や接合する部品によって適した方法は異なり、作業者にはそれぞれの特徴を理解して正しく扱うことが求められます。

はんだ付けは、電子部品や配線などを接合する際に広く用いられている技術です。一見シンプルな作業に見えますが、きれいに仕上げるには、はんだごての扱い方や加熱のタイミング、はんだの広がり方など、いくつかのポイントを押さえる必要があります。

今回は、はんだ付けの基礎知識や必要な道具をはじめ、基本的なやり方や上手に行うためのコツ、さらにはんだ付けの技術を活かせる仕事まで紹介します。

この記事の監修

ウイルタス編集部

ウイルタスでは、製造業・ものづくり業界に特化した人材サービスを展開しています。
当メディアでは、求職者の方に役立つキャリア形成のノウハウから、現場で活かせるスキルや業界トレンドまで、幅広い情報をお届けしています。

はんだ付けとは?

「はんだ付けとは?」のイメージ画像‐クリーンルームで作業員が基板のはんだ付けを行い、もう1人がバインダーでチェック記録する様子

はんだ付けとは、「はんだ」と呼ばれる金属を熱で溶かし、部品同士を電気的・機械的に接合する技術です。電子機器の基板や配線などに広く用いられており、家電製品やコンピュータをはじめとするさまざまな製品の製造・修理に欠かせません。

はんだ付けでは、接合する金属(母材)をはんだごてで加熱し、そこへ溶けたはんだを流し込みます。適切に加熱されるとはんだが母材の表面へ広がる「濡れ」が起こり、接合部分には薄い合金層が形成されます。

その後、はんだが冷えて固まることで部品同士が接合される仕組みです。

はんだにはさまざまな種類があり、かつてはスズと鉛を主成分とするものが広く使用されていました。現在では環境への配慮から、鉛を含まない「鉛フリーはんだ」も広く普及しています。

はんだ付けと溶接の違い

はんだ付けと溶接は、いずれも金属を接合するための技術ですが、大きな違いは「母材そのものを溶かすかどうか」です。

一般的な溶接では、接合する母材を高温で溶融させて一体化します。一方、はんだ付けでは母材を溶かさず、母材よりも低い温度で溶けるはんだを利用して接合します。そのため、熱の影響を抑えながら細かな部品を接合しやすく、電子部品や基板などの接合に適しています。

また、一般的に溶接ははんだ付けよりも高い接合強度を得やすいため、強度が求められる箇所に使用されます。それぞれ接合の仕組みや適した用途が異なるため、対象となる部品や必要な強度などに応じて使い分けられています。

はんだ付けに必要な道具

「はんだ付けに必要な道具」のイメージ画像‐電子部品の組み立て・実装作業で使用するはんだ付け工具

はんだ付けを行うには、作業を正確かつ安全に進めるための道具を用意する必要があります。特に、使用するはんだやはんだごては、電子基板や部品の大きさなどによって適した種類が異なるため、作業対象や用途に合わせて選ぶことが大切です。

ここでは、はんだ付けで使用する主な道具を紹介します。

●はんだごて

はんだ付けする部分を加熱し、はんだを溶かすための道具です。製品によって消費電力やこて先の形状、温度調節機能の有無などが異なります。電子基板などの細かな部品を扱う場合は、作業に適した温度を維持しやすい温度調節機能付きのものも便利です。

●糸はんだ

接合部分に供給する、細い線状に加工されたはんだです。スズと鉛を主成分とするもののほか、現在では環境への配慮から、スズ・銀・銅などを使用した鉛フリーはんだも広く普及しています。太さや融点などが異なるため、接合する部品に適したものを選びましょう。

●フラックス

金属表面の酸化膜を除去するとともに、加熱中の再酸化を抑え、溶けたはんだを広がりやすくするために使用します。糸はんだにはあらかじめフラックスが含まれているものも多いため、通常の作業では別途用意しなくても良い場合があります。

●こて先クリーナー・スポンジ

はんだ付けを続けると、こて先には酸化物やフラックスの残留物などが付着します。汚れた状態では熱が伝わりにくくなるため、クリーナーでこまめに取り除くことが大切です。水を含ませて使用するスポンジタイプのほか、金属製のワイヤータイプなどがあります。

●はんだごて台

作業中の高温になったはんだごてを置くためのスタンドです。はんだごてを机などへ直接置くと、やけどや火災、周囲の物を焦がすなどの事故につながるおそれがあります。安全に作業するためにも、安定性のある専用のこて台を用意しましょう。

●ニッパー・ペンチ・ピンセット

ニッパーは、はんだ付け後に余った電子部品のリード線などを切断する際に使用します。ペンチやピンセットは、細かな部品をつかんだり位置を調整したりするときに便利です。加熱された部品を素手で触れることを避けるためにも役立ちます。

上記のほか、作業をやり直したり部品を取り外したりする際には、「はんだ吸い取り線」や「はんだ吸い取り器」があると便利です。いずれも再加熱して溶かしたはんだを除去するために使用します。

無理に部品を取り外すと基板や部品を傷める可能性があるため、修正作業を行う場合はこうした専用の道具を活用しましょう。

【5STEP】はんだ付けの基本的なやり方

「5STEP】はんだ付けの基本的なやり方」のイメージ画像‐精密機械の電子基板検査・メンテナンステクニシャンの作業風景

はんだ付けは、単にこて先ではんだを溶かせば良いわけではありません。接合する部材を適切に加熱し、溶けたはんだを必要な範囲へ行き渡らせることが重要です。

また、作業中のはんだごては非常に高温になるほか、フラックスが気化することによって「ヒューム」と呼ばれる煙も発生します。十分に換気できる場所で作業し、こて先や加熱された部品に触れない、煙を直接吸い込まないなど、安全面にも注意しましょう。

ここでは、電子部品を基板にはんだ付けする場合を例に、基本的なやり方を5つのステップで紹介します。

STEP(1)はんだごてを温めてこて先を整える

まず、はんだごてをこて台に置いた状態で電源を入れ、使用するはんだや作業対象に適した温度まで十分に温めます。

こて先が温まったら、専用のクリーナーや湿らせたスポンジなどを使い、表面に付着した汚れや酸化物を取り除きましょう。こて先が汚れていると熱が伝わりにくくなり、はんだがうまくなじまない原因になります。

なお、必要に応じて、こて先に少量のはんだをなじませる「ティニング」を行い、熱を伝えやすい状態に整えましょう。

STEP(2)部品を正しい位置に配置する

こて先を整えたら、はんだ付けする電子部品を基板の所定の位置へ配置します。リード線を基板の穴に通し、作業中に部品が動かないよう安定させましょう。

電子部品のなかには、取り付ける向きや極性が決まっているものもあります。誤った向きでは正常に動作しない場合があるため、基板の表示や部品の仕様を確認してから取り付けることが大切です。

STEP(3)接合部分にはんだごてを当てて加熱する

部品を正しい位置に配置したら、こて先を基板のランドと部品のリード線の両方に触れるように当て、接合部分を加熱します。

はんだ付けでは、はんだ自体をこて先で直接溶かすのではなく、接合する部材を十分に温めることがポイントです。加熱が不十分だと、はんだが接合部分へきれいに広がらず、接触不良や接合強度の低下につながる可能性があります。

STEP(4)接合部分にはんだを送り込む

接合部分が十分に温まったら、ランドとリード線が接する部分へ糸はんだを当てます。熱によってはんだが溶け始めたら、接合部分全体へ行き渡るように必要な量を送り込みましょう。

はんだは多ければ良いわけではありません。過剰に盛ると仕上がりの状態を確認しにくくなるため、適量を意識することが大切です。はんだが接合部分へ滑らかに広がっているかも確認しましょう。

STEP(5)はんだ・はんだごてを離して冷ます

必要な量のはんだが行き渡ったら、まず糸はんだを接合部分から離し、その後にはんだごてを離します。

はんだが固まる前に部品や基板を動かすと、きれいに接合できない場合があります。完全に固まるまでは動かさず、そのまま冷却しましょう。

最後に、はんだがランドとリード線へ適切に広がっているか、部品がしっかり固定されているかなどを目視で確認します。問題がなければ、はんだ付けは完了です。

はんだ付けを上手に行うためのコツ

「はんだ付けを上手に行うためのコツ」のイメージ画像‐電子基板の製造・実装工程ではんだ付けを行う作業スタッフ

はんだ付けをきれいに仕上げるためには、基本的な手順を守るだけでなく、接合部分への熱の伝え方やはんだの状態にも注意する必要があります。

特に初心者の場合は、完成した見た目だけでなく、「適切に接合できているか」という視点で仕上がりを確認することが大切です。

ここでは、はんだ付けを上手に行うために押さえておきたい4つのコツを紹介します。

「良いはんだ付け」と「悪いはんだ付け」の状態を理解しておく

はんだ付けを上達させるためには、まず適切に接合できている状態と、失敗している状態の違いを理解しておくことが大切です。代表的な失敗例を知っておけば、作業後に問題を見つけやすくなり、加熱方法やはんだの量などを見直すきっかけにもなります。

●良いはんだ付け

良いはんだ付けは、はんだがランドとリード線の両方になじみ、接合部分に滑らかに広がっている状態です。ランドからリード線に向かって自然な傾斜(フィレット)が形成されており、必要な部分が過不足なく覆われているかがポイントとなります。

●悪いはんだ付け

代表的な失敗には、「イモはんだ」「目玉はんだ」「はんだブリッジ」などがあります。

イモはんだはんだが十分になじまず盛り上がった状態
目玉はんだランドやリード線の一方にはんだが十分になじんでいない状態
はんだブリッジ余分なはんだによって隣接する端子などがつながった状態

特にはんだブリッジは、ショートなどの原因になるため注意が必要です。上記のほかにも、はんだ不足や過剰、表面のひび割れなどがないかも確認しておくと良いでしょう。

接合部分の適切な加熱も意識する

初心者の場合、「はんだをこて先で溶かすこと」に意識が向きがちですが、きれいに仕上げるには、接合する部材へ適切に熱を伝えることが重要です。

基板の場合は、こて先をランドとリード線の両方に触れさせ、接合部分を加熱してからはんだを供給します。加熱が不十分だとはんだが十分に広がらず、接合不良につながることがあります。

一方、必要以上に長く加熱すると、電子部品や基板を傷めるおそれがあります。作業対象や使用するはんだに合わせて、適切な温度と加熱時間を意識しましょう。

はんだの量ではなく「広がり方」を確認する

はんだは、多く付けるほど接合が強くなるわけではありません。重要なのは、適量のはんだがランドとリード線の両方になじみ、接合部分へ滑らかに広がっていることです。

はんだを盛りすぎると、接合状態を目視で確認しにくくなるだけでなく、隣接するランドや端子まではんだが広がり、はんだブリッジを引き起こす可能性もあります。量だけで判断せず、接合部分への広がり方を確認しながら供給しましょう。

こて先の状態をこまめに確認する

こて先の状態も、はんだ付けの仕上がりを左右するポイントです。作業を続けていると、こて先には酸化物やフラックスの残留物などが付着し、徐々に熱が伝わりにくくなります。

そのため、作業前だけでなく、複数箇所を続けてはんだ付けする場合も、こて先の状態を適宜確認しましょう。

汚れが付着している場合は、専用のクリーナーやスポンジで取り除き、必要に応じて予備はんだを行います。こて先を清潔に保ち、はんだがなじみやすい状態を維持することが、安定した仕上がりにつながります。

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はんだ付けの技術を活かせる仕事

「はんだ付けの技術を活かせる仕事」のイメージ画像‐WebサイトのシステムメンテナンスやSEO内部対策を行う作業イメージ(基板とミニチュア人形

はんだ付けは、DIYや電子工作だけでなく、電子部品や電気・電子機器などを製造する現場でも活用されている技術です。

製造現場では、製品や工程によって機械による自動はんだ付けが行われています。一方、細かな部品の取り付けや修正、試作品の製作など、人の手によるはんだ付けが必要な工程もあります。

はんだ付けの技術を活かせる代表的な仕事は、次の通りです。

●   電子部品・電子機器の組立スタッフ
●   電子部品・電子機器・基板の製造スタッフ
電子部品・電子機器の検査・修理スタッフ など

これらの職種は製造業の求人でも募集されており、経験者を対象としたものだけでなく、未経験から応募できる求人もあります。入社後の研修や実務を通じて、はんだ付けをはじめとする作業方法を身につけられる職場もあるでしょう。

細かな作業やものづくりが好きな方、はんだ付けの技術を仕事で活かしたい方はもちろん、これから技術を身につけたい方も、電子部品や電子機器などの製造に関わる求人をチェックしてみるのがおすすめです。

まとめ

はんだ付けは、はんだを熱で溶かし、電子部品や配線などを接合する技術です。きれいに仕上げるためには、基本的な手順を理解したうえで、接合部分への適切な加熱やはんだの広がり方、こて先の状態などを意識することが大切です。

正しい方法を身につければ、電子工作だけでなく製造現場でも技術を活かせます。

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