IT-情報技術系
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2024.02.19

ITエンジニアの平均年収は?給料アップのポイントも解説

パソコンを抱えているウイルテックのITエンジニア

ITエンジニアの平均年収は、500万円前後です。ITエンジニアの平均年収をアップさせるためには、スキルレベル向上が欠かせません。 本記事では、ITエンジニアの年齢別/職種別平均年収や年収をアップさせるポイントを解説します。あわせて、未経験からITエンジニアを目指す方法についても紹介するため、ぜひご参照ください。

ITエンジニアの平均年収はどのくらい?

青色で年収と書かれた積み木、ノートと赤赤鉛筆、電卓

政府が実施した「令和4年の賃金構造基本統計調査」によると、システムコンサルタントやソフトウエア作成、情報処理や通信技術に携わる職種の給料は約385万~510万円でした。また、厚生労働省の調査によると令和4年のITエンジニアの平均給与(正社員)は523万円となっています。

一方で、同様に国税庁の調査では、日本人の平均年収は461万円という結果でした。この水準から考えると、ITエンジニアの平均年収は平均より高いことがわかります。

したがって、ITエンジニアは職種によって、平均以上の収入が目指せる仕事であると考えられるでしょう。

参考:e-Stat「賃金構造基本統計調査」

参考:国税庁「平均給与」

【年代別】ITエンジニアの平均年収

ITエンジニアの平均年収がわかったところで、次は、年代別の平均年収をみていきましょう。

経済産業省、みずほ情報総研株式会社に調査「我が国におけるIT人材の動向」によると、IT人材の20代の平均年収は413万円であることに対し、50代は754万円と大きな開きがありました。

一方、年代別でエンジニアの平均年収と日本全体の平均年収を調査した結果は、以下のとおりです。

年代別エンジニア日本全体
20代413万円320万円
30代526万円431万円
40代646万円492万円
50代以上754万円525万円

上記からわかるとおり、エンジニアはどの年代でも日本全体の平均年収よりも100万円ほど高い結果となっています。

参考:経済産業省、みずほ情報総研株式会社「我が国におけるIT人材の動向」

参考:国税庁「民間給与実態統計調査結果」事業所規模別及び年齢階層別の給与所得者数・給与額

【職種別】ITエンジニアの平均年収

続いて、職種別の平均年収をみていきましょう。ITエンジニアには、システムエンジニアやプログラマ、コンサルタントなど、さまざまな種類があります。

経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、職種別でみた場合、コンサルタントの平均年収がもっとも高く約930万円です。続いて、プロジェクトマネージャーが約892万円、プロデューサーが約793万円と続いています。

ITエンジニアといっても多くの職種があり、職種によって大きく年収が違うことがわかるでしょう。

管理系職種であるプロジェクトマネージャーやプロデューサーなどのほうが、ITアーキテクトなどの高度SEやIT技術スペシャリストよりも給与平均が高いという結果でした。ただし、一般的には高いスキルが求められる職種ほど平均年収も上がる傾向にあります。 高い年収を目指すのであれば、まずは専門性の高いスキルや経験を積むことが重要です。そのうえで、現場でリーダーシップを発揮しつつキャリアアップしていくとよいでしょう。

参考:経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」

ITエンジニアの年収に関係するスキルレベルとは

ITエンジニアの人が年収を上げたい場合は、ITスキルを上げることが重要です。ITスキルとは、ITサービスのプロフェッショナルとして、エントリーレベルからハイレベルまでのキャリアパスを実現するために必要なスキルをさします。

また、ITスキルには、7段階のレベルが設定されています。それぞれレベルごとに、職種や専門分野でプロフェッショナルとして価値を創出するうえで、必要なスキルの度合いが表現されているのが特徴です。

各レベルの人材要件は、以下のようになっています。

レベル1新人・初級者、仕事に慣れ始めたレベル
レベル2上位者の指導のもとに仕事ができる若手人材レベル
レベル3独立して仕事ができる中堅人材レベル
レベル4部下を指導できるチームリーダーレベル
レベル5社内での指導者・幹部レベル
レベル6国内で著名なレベル
レベル7国際的に著名なレベル

求められるスキルも、新人レベルのものからプロフェッショナルなものまでさまざまです。スキルレベルが4以上になれば、年収が一気にアップします。経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」によると、スキル標準レベル1からレベル7の年収の平均は以下の表のとおりです。

レベル1437.8万
レベル2499.2万
レベル3576.0万
レベル4726.1万
レベル5937.8万
レベル6/レベル71129.9万

レベル1からレベル3までの給与水準の上昇は緩やかでありますが、レベル4以降は上昇

幅が大きくなっています。また、レベル6とレベル7の平均値は1,000万円超という結果となっていることからもわかるように、エンジニアにとってもっとも重要視されるのがスキルです。

年収を上げたければ、スキルを上げることが近道かもしれません。

参考:IPA 独立行政法人情報処理推進機構「2.ITスキル標準とは」

参考:経済産業省「IT関連産業の給与等に関する実態調査結果」

ITエンジニアが年収をアップさせるポイント

紙に黒字で収入、赤字で右肩上がりの矢印(曲線)が掛かれている。紙の上に赤と黒のマジック。

実際にITエンジニアが年収をアップさせるためにできることを解説します。ポイントは、以下の5つです。

  • IT関連の資格を取得する
  • 専門的な知識を身に付ける
  • 上流工程を担当できるスキルを身に付ける
  • 年収アップが目指せる企業に転職する
  • フリーランスとして働く

それぞれみていきましょう。

IT関連の資格を取得する

年収をアップさせる方法の1つめとして、IT関連の資格の取得が挙げられます。信頼性の高い国家資格を取得することで自身の市場価値が高められるため、ITエンジニアが年収を上げたいのであれば取得して損はないでしょう。

資格のなかでも、押さえておきたい資格は以下の4つです。

・ITパスポート試験(IP)

・基本情報技術者試験(FE)

・応用情報技術者(AP)

・ITストラテジスト試験(ST)

ITパスポート試験(IP)

ITパスポート試験(IP)は、国家資格の一種です。情報技術に関する基礎的な知識に関する試験のため、IT関係で働いている人、もしくはこれから働こうとする人に取っては重要な試験といえます。

ITパスポート試験(IP)は、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が行う試験においては難易度が低い試験のため、取得しやすい資格です。資格を取得すれば、情報技術の基礎知識があることの客観的な証明にもなります。

また、近年ではIT化が進んでいるため、ITパスポート資格があれば、IT関連のプロジェクトに参加させてもらえたり、ITパスポート資格を土台に上位資格に挑戦しキャリアアップしたりすることも可能です。

そのため、ITエンジニアとしてキャリアアップしていくことを考えているのであれば、取得は必須といえます。

基本情報技術者試験(FE)

基本情報技術者試験(FE)とは、システムエンジニアやプログラマーとしての基本的なスキルを証明できる基本情報技術に関する試験です。

国家資格の一種で、基本的な知識・技能レベルという位置づけの試験とされています。また、試験自体は合格率25%程度のため、IPAが実施する試験のなかでは難易度の低い試験です。試験に合格すれば、システムエンジニアやプログラマーとしての基本的なスキルがある証明になります。

ITエンジニアとしてステップアップを考えているのであれば、第一歩として受けたい試験です。

応用情報技術者(AP)

国家資格である応用情報技術者(AP)は、IT技術や経営・管理・応用力に関する試験です。IT基盤の構築、システム開発などの分野において、高いパフォーマンスを発揮したいエンジニアの方向けの資格といえます。

試験に合格すれば、応用情報技術に関する高度IT人材であることの証明につながるでしょう。

ITストラテジスト試験(ST)

ITストラテジスト試験(ST)とは国家資格で、企業の経営戦略の実現に必要なIT戦略に関する試験のことです。

試験に合格すれば、IT技術を活用して企業の業務改革や事業革新、市場で要求されるサービス・製品の企画・設計などを、担当するためのスキルを有していることの証明になります。エンジニアを土台にCTOやCIO、ITコンサルタントを目指す方向けの試験といえるでしょう。

なお、試験の合格率は10%未満のため、IPAが実施する試験のなかでも高難易度な部類に入ります。

専門的な知識を身に付ける

プログラミングの話しをするITエンジニア

年収をアップさせる方法の2つめとして、専門的な知識を身に付ける方法があります。中でもおすすめの方法が、需要の高いプログラミング言語を学ぶことです。

たとえば「Python」に関する知識を身に付けておくことが挙げられます。Pythonは、AI(人工知能)やビッグデータ分野において広く用いられている言語です。また、PythonはWebアプリのサーバー開発にも応用されているなど、汎用性の高い言語でもあります。

このようにニーズの高いプログラミング言語を学んでおくと同時に、今後必要とされるニーズをいち早く考察し、専門的な知識を身に付けられるように日々準備しておくことも重要です。

上流工程を担当できるスキルを身に付ける

年収をアップさせる方法の3つめが、上流工程を担当できるようにスキルの幅を広げることです。現場のエンジニアにくらべ、プロジェクトの統括やエンジニアの管理をしている役職の人のほうが年収も高くなる傾向にあります。

そのため、現在の会社でシステムの設計や要件定義といった上流の工程を経験して、開発全体の流れを把握しておくことが重要です。また、さまざまな業務をこなせるマルチタスクの人であれば、マネージャーやディレクターのようなジェネラリストとして、上流の業務に携わることで年収アップをかなえる方法もあります。

年収アップが目指せる企業に転職する

年収をアップさせる方法の4つめが、年収アップが望める企業に転職する方法です。自分のスキルや成果を正しく評価してもらえる環境に移るだけでも、平均年収を上げられます。

たとえば、現在下請け・孫請けのような会社で働いているのであれば上流の企業を目指してみましょう。

スキルがいくら高くても、評価は会社によっても異なるものです。したがって、正しく評価してもらえる会社で働かない限りは、いつまでもスキルに見合った年収を得られません。

フリーランスとして働く

年収をアップさせる5つめの方法が、フリーランスエンジニアとして独立して働く選択肢です。

フリーランスエンジニアになれば、高単価の案件に挑戦できることや、単価交渉ができること、仕事をしただけ報酬が上がることもあるなど、年収が上がりやすい傾向にあります。

ただし、多くの仕事を受けられるためには、相応の経験や知識・スキルがなければ、案件自体の受注が難しくなります。むしろ、かえって年収を下げる結果にもつながりかねません。

フリーランスでの活動を視野に入れている場合は、スキルを磨くと同時に会社員時代に人脈作りや営業力の強化などを済ませておく必要があります。

未経験からITエンジニアになるには

右手人差し指を立ててポーズをとる女性

ITエンジニアは、IT人材不足と企業DX化の取り組みへの高まりから需要が多く、未経験からでも目指せる職種です。

さらなるエンジニア不足を見込んで、自社でのエンジニア育成・教育を強化する企業も増えてくる可能性もあります。その場合、未経験でも仕事を通じて現場で必要なスキル・知識を習得することが可能です。

ここからは、未経験からITエンジニアになる具体的な方法を解説します。

目指すITエンジニアの職種を決める

ITエンジニアと一口にいっても、システムエンジニアやインフラエンジニアといったさまざまな種類の職種があります。そのため、最初に目指すITエンジニアの職種を決めるようにしましょう。

目指すエンジニアの種類を決めたうえで、それぞれに必要なスキルを見極め、必要なスキル習得に向けて学習していくことが重要です。

独学またはスクールで必要なスキルを身に付ける

ITエンジニアの仕事は未経験から挑戦できますが、多様な専門的知識やスキルが必要です。

学習方法としては、独学・スクールの2通りがあります。しかし仕事の都合により、スクールに通う時間が取れない人もいるかもしれません。その場合は、独学がおすすめです。

独学で学ぶ場合は、学習費用を抑えられます。また、近年はプログラミングについて学べる動画や参考書も多くあるため、独学で勉強することも可能です。ただし、ITエンジニアの知識やスキルは、独学で習得するには難易度がやや高めなことも理解しておきましょう。

スクールに通う場合は、独学より効率的に専門的な知識を学べるでしょう。目的にあわせて、より実務に近い内容を効率よく学べます。

一方で、スクールは初期費用が高かったり、時間や場所に縛られてしまったりするデメリットもあるため注意が必要です。

転職サイトを活用し未経験OKの求人に応募する

転職サイトや転職エージェントを活用し、未経験OKで自分の希望に沿った求人に応募する方法もあります。未経験から応募できる求人も多いほか、業界的に人材不足の企業も多く、未経験から育てようと考える企業も増えているのが原状です。

まずは目指すエンジニアの職種を絞り込み、自分に合うものを探してみましょう。

まとめ

休憩中のITエンジニアの男性

ITエンジニアの平均年収や年収をアップさせる方法について解説しました。ITエンジニアの平均年収は、500万円前後です。日本人の平均年収は461万円のため、平均より高くなっています。

年収を上げるためには、スキルレベルの向上が欠かせません。レベル6や7になれば、年収1,000万円も夢ではないため、IT関連の資格を取得したり専門的な知識を身に付けることが重要です。

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