IT-情報技術系
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2024.02.19

バックエンドエンジニアとは?仕事内容や必要なスキルを解説

クライアントと話しをしているウイルテックのフロントエンドエンジニア

バックエンドエンジニアは、ユーザーからは見えない部分の構築を担当しています。サーバーやデータベースに関する知識や高度なスキルが要求されるため、バックエンドエンジニアへの転職を目指す方は必要な知識・スキルを把握しておきましょう。本記事では、バックエンドエンジニアの具体的な仕事内容や他の職種との違い、必要なスキルを解説します。

バックエンドエンジニアとは?他の職種との違い

バックエンドエンジニアは、サーバーやデータベースなど「ユーザーからは見えない部分」の構築を担当する職種です。バックエンドエンジニアと他のIT職にはどのような違いがあるのか、似たような職種である以下の2つと比較して解説します。

・サーバーサイドエンジニアとの違い

・フロントエンドエンジニアとの違い

サーバーサイドエンジニアとの違い

サーバーサイドエンジニアは、サーバー側で動かすシステムの管理・構築を担当しています。バックエンドエンジニアもサーバー側の構築を担当するため、両者に明確な区分はなく、同じ意味で使われる場合が多いです。

あえて区別するのであれば、業務範囲の差でしょう。サーバーサイドエンジニアはバックエンドエンジニアよりも広い領域をカバーしています。

フロントエンドエンジニアとの違い

フロントエンドエンジニアは、バックエンドエンジニアとは対照的に「ユーザーが直接目にする部分」を担当します。具体的には、WebサイトやWebアプリケーションのホーム画面やメニュー画面などです。

また、両者は必要なスキルも異なります。バックエンドエンジニアはミドルウェアやインフラ構築のスキルが必要ですが、フロントエンドエンジニアはHTMLやCSSのスキルが必要です。

フロントエンドエンジニアとは?仕事内容や必要なスキルを解説

サーバー内部と左人差し指を立ててポーズをとるスーツの男性

バックエンドエンジニアの主な仕事内容

バックエンドエンジニアは、ユーザーがWebサイトやWebアプリケーションを快適に利用するために欠かせない、大切な分野の仕事を担当しています。主な仕事内容は以下の4つです。

・システムの要件定義と設定

・サーバー設計と構築

・ミドルウェアの設計と構築

・プログラム開発および運用、保守

具体的にどのような仕事をしているのか、詳しく見ていきましょう。

システムの要件定義と設定

バックエンドエンジニアがシステム開発において最初に行うことは、システムの要件定義と設定です。クライアントがどのようなシステムを求めているのかをまとめ、要件として整理していきます。要件定義はクライアント側と開発側で認識にズレが起きないよう、慎重に進めていくことが重要です。

要件を定義した後は、決定した要件を基に設計を進めていきます。クライアントの要望を実現するには、どのような機能を実装するべきかを決定するのもこの段階です。適切な機能の選定には十分な知識が求められるでしょう。

サーバー設計と構築

サーバーの設計および構築もバックエンドエンジニアの担当です。システムを運用するために必要なサーバーのハードウェアを選定し、設計および構築を行います。サーバーのハードウェアには、自社にサーバーを設置するオンプレミス型やクラウドサービスを利用するクラウド型があるため、目的に合わせた選定が必要です。

また、メールの送受信はメールサーバー、Webサービスの利用にはWebサーバーというように利用するサービスによってもサーバーは異なります。どのサーバーが適切なのかを把握するには、サーバーに関する確かな知識が必要です。

ミドルウェアの設計と構築

ミドルウェアとは、OSとアプリケーションの中間に位置するソフトウェアです。OSには基本的な機能しか備わっていませんが、ミドルウェアを組み込むことで特定の処理や動作が行えるようになります。

サーバーやデータベースへのやり取りはミドルウェアを介して行われるため、これらの構築を担当するバックエンドエンジニアがミドルウェアの設計と構築を行わなくてはいけません。なお、プロジェクトの規模によっては他のエンジニアが担当する場合もあります。

プログラム開発および運用、保守

プログラミング言語を用いたプログラム開発も、バックエンドエンジニアの仕事内容に含まれます。プログラミング言語はそれぞれ異なる特徴があり、種類も豊富です。システムに最適なプログラミング言語を選択するためには、さまざまな種類のプログラミング言語の習得が求められるでしょう。

また、プログラム開発だけでなく、開発後の保守、運用を担当する場合もあります。システムの保守・運用は、システムに障害が発生した際に適切な対応が求められる重要な業務です。

バックエンドエンジニアに求められるスキルや知識

バックエンドエンジニアとして活躍するには、以下のようなスキル・知識が必要です。

・プログラミング言語のスキル

・ミドルウェアに関する知識

・フレームワークに関する知識

・インフラ構築のスキル

・フロントエンドサイドの知識

・コミュニケーションスキル

それぞれ詳しく解説します。

プログラミング言語のスキル

プログラム開発を行う以上、プログラミング言語のスキルは必須です。JavaやPHP、Pythonなど、サーバーサイドでよく使われる言語を優先的に習得しておきましょう。特にPythonは近年人気が高まっている言語のためおすすめです。

また、RubyやPerlなどもサーバーサイドで使われるため、これらの言語も習得しておけば仕事の幅が広がります。

ミドルウェアに関する知識

サーバーやデータベースに関連したミドルウェアの知識も、バックエンドエンジニアには必要です。サーバーならApacheやTomcat、データベースならOracle DatabaseやMySQLがよく使われています。

ミドルウェアは多くのWebサイトやWebアプリケーションに採用されているため、ミドルウェアの理解を深めることで、円滑に設計・構築できるようになるでしょう。

フレームワークに関する知識

フレームワークとは、WebサイトやWebアプリケーションなどを開発する際の土台となるソフトウェアです。フレームワークを基に必要な機能を追加していくことで、効率的にシステムを開発できます。効率的なシステム開発はエンジニアの負担軽減にもつながるため、システム開発の現場ではフレームワークの使用が一般的です。

使用するフレームワークはプログラミング言語ごとに異なり、PHPならCakePHP、RubyならRuby on Railsがよく使われています。

インフラ構築のスキル

バックエンドエンジニアは、ITインフラの構築を担当する場合もあります。インフラ構築とは、システムを稼働させるために必要な環境を作り上げる業務です。ハードウェアではサーバーやネットワーク、ソフトウェアではOSやミドルウェアが環境の基盤に該当します。

基本的にインフラ構築はインフラエンジニアが担当しますが、先述したようにバックエンドエンジニアが担当する場合もあるため、インフラ構築のスキルも身に付けておくとよいでしょう。

近年ではITインフラをオンプレミスからクラウドへ移行する企業が増えているため、クラウドサービスに関する知識を身に付けておくと、仕事の幅が広がる可能性があり有利に働きます。

フロントエンドサイドの知識

バックエンドエンジニアであっても、フロントエンドサイドの基本的な知識は身に付けておくことをおすすめします。WebサイトやWebアプリケーションを開発する際、バックエンドエンジニアとフロントエンドエンジニアが連携する機会が多いためです。

連携し合ってシステムを作り上げていくため、フロントエンドサイド側の知識があれば、より建設的なやり取りが可能となるでしょう。その結果、ユーザーのニーズが反映されたWebサービスを構築できるようになります。

コミュニケーションスキル

バックエンドエンジニアは、サーバー設計やプログラム開発など多くの工程を担当するため、フロントエンドエンジニアやWebデザイナーなどの他職種と関わる機会が多くなります。そのため、他職種と連携して効率的に開発を進められるようなコミュニケーションスキルが重要です。

密度の高いコミュニケーションを心掛ければ多職種の仕事内容を把握できるため、今後の業務に活かせるような知識を身に付けられる可能性もあります。また、システムの運用・保守ではユーザーからの問い合わせ対応を行う場合があるため、丁寧なコミュニケーションスキルが求められるでしょう。

バックエンドエンジニアとして働くウイルテックの男性従業員2人

バックエンドエンジニアの将来性とキャリアパス

結論から言うと、バックエンドエンジニアは将来性に期待できる職種です。その理由としては「Webサービスの需要の高さ」と「ITエンジニアの人材不足」が挙げられます。

まずWebサービスの需要の高さについてですが、WebサイトやWebアプリケーションなどのWebサービスは多くのユーザーが利用しており、今後も需要が高まっていく可能性が高いです。そのため、Webサービスの開発を担当するバックエンドエンジニアの需要も同様に高まっていくと予想されます。

ITエンジニアの人材不足については明確なデータがあり、経済産業省が実施した「IT人材需給に関する調査」によれば、IT人材の需要と供給の差は、2030年には最大で78.7万人に達する見込みで、非常に深刻な状況です。

キャリアパスに関しては、バックエンドエンジニアとしての実績を重ねていけば、プロジェクトマネージャーやフルスタックエンジニアへのキャリアアップを目指せるでしょう。

参考:経済産業省「IT人材需給に関する調査」

未経験からバックエンドエンジニアになるには?

バックエンドエンジニアは、さまざまな知識・スキルが必要なため、一定以上の実務経験が必須な場合が多いです。しかし、先述したようにIT業界は人材不足のため、未経験OKの求人も少なからず存在します。

未経験からバックエンドエンジニアを目指す場合は、以下の2つを実践しましょう。

・スクールまたは独学で基礎知識を身に付ける

・資格を取得する

それぞれ詳しく解説します。

スクールまたは独学で基礎知識を身に付ける

プログラミングやサーバーに関する基礎知識は、スクールまたは独学で身に付けましょう。独学の場合、基本的にテキストや学習サイトを利用して学習します。ただし、サーバーサイドの知識・スキルは習得が困難なため、独学では挫折してしまう可能性が高いです。

そのため、必要な知識・スキルを確実に身に付けたい場合はスクールに通いましょう。スクールは費用がかかりますが、プロの講師にいつでも質問できるため、効率よく学習を進められます。モチベーションも維持しやすいため、基本的にはスクールでの学習がおすすめです。

資格を取得する

バックエンドエンジニアの仕事には、資格の取得は必須ではありません。しかし、専門的な知識・スキルが求められる職種のため、資格を取得することで自分のスキルを証明できます。

バックエンドエンジニアにおすすめの資格は以下のとおりです。

・基本情報技術者試験

・応用情報技術者試験

・ORACLE MASTER Silver

未経験では自分のスキルをアピールする手段に乏しいため、資格の取得は転職する際にも有利に働くでしょう。

エンジニア希望の男性と女性が企業の説明を受けている様子

まとめ

バックエンドエンジニアは、ユーザーが快適に利用できるようなWebシステムを開発する上で欠かせない存在です。多くの開発工程を担当するため、専門的な知識・スキルを要求されますが、将来性が高く魅力的な職種であることは間違いありません。

実績を求められる傾向にあるものの、未経験からでもバックエンドエンジニアになることは可能なため、必要な知識・スキルを身に付けてバックエンドエンジニアを目指してみてはいかがでしょうか。

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